中国経済の失速が鮮明に。脱・中国依存で「フレンドショアリング」の恩恵を受ける国・企業20選

2025年6月18日(水曜日)の東京証券市場で注目される可能性のあるテーマと銘柄をご紹介します。 長らく世界経済を牽引してきた中国の経済失速が鮮明になる中、地政学リスクの高まりも相まって、世界中の企業が「脱・中国依存」を急いでいます。その解決策として注目されるのが、政治的・経済的に価値観を共有する友好国(フレンド)にサプライチェーンを移転・再構築する「フレンドショアリング」です。 本日は、この大きな構造変化の中で、恩恵を受けると期待される国々と、関連する日本の優良企業を合わせて20選としてご紹介いたします。

免責事項: 本情報は、現時点(2025年6月18日 午前5時00分現在)における市場の想定や企業情報に基づいた推奨であり、将来の株価上昇を保証するものではありません。株式投資はリスクを伴い、投資の最終決定はご自身の判断と責任において行ってください。**サプライチェーンの再編は非常に長期的かつ複雑なプロセスであり、個々の企業の業績に恩恵が反映されるまでには時間がかかります。また、移転先の国々にも独自のカントリーリスクが存在します。**ここに記載する株価およびバリュエーション指標は、主に2024年後半から2025年初頭の決算発表や、2025年6月17日現在の株価に基づく参考値であり、実際の取引時には大きく変動している可能性があります。必ず最新の情報をご確認ください。


目次

【パート1】注目される国々:新たな世界の工場候補 (6カ国)

「チャイナ・プラスワン」の受け皿として、世界の製造業から熱い視線が注がれる国々。

インド

注目理由: 14億人を超える巨大な人口と、若い労働力が最大の魅力。「世界の工場」と「巨大な消費市場」の両面で、中国に代わる最有力候補と目されています。政府も製造業の誘致に積極的です。

ベトナム

注目理由: 中国と地理的に近く、サプライチェーン再編の拠点として非常に有利。勤勉な労働力と、比較的安価な人件費も魅力で、特に電子部品などの組立産業の集積が進んでいます。

メキシコ

注目理由: 米国市場へのアクセスの良さが最大の強み。USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)により、関税面でも有利です。自動車産業を中心に、米国向けの生産拠点として再評価されています。

インドネシア

注目理由: 豊富な天然資源(特にニッケルなどのEVバッテリー関連資源)と、2.7億人を超える人口を持つASEAN最大の経済大国。巨大な内需と資源の両面で注目されます。

タイ

事業内容: 「アジアのデトロイト」と称されるほどの自動車産業の集積が強み。EV生産ハブを目指す政府の積極的な誘致策も進んでおり、自動車関連のサプライチェーン移転先として有力です。

マレーシア

事業内容: 半導体の後工程(組立・検査)において世界的な集積地の一つ。高い技術力を持つ労働力と、安定したインフラが魅力で、半導体サプライチェーンの多様化において重要な役割を担います。


【パート2】恩恵を受ける日本企業:サプライチェーン再編の勝者 (14銘柄)

【カテゴリA】海外シフトを加速する製造業 (5選)

スズキ株式会社 (7269)

事業内容: 四輪車・二輪車の製造販売。特にインド市場で圧倒的なシェア。 「フレンドショアリング」の恩恵: インド市場の成長を長年にわたり牽引。インドが「世界の工場」として注目される中で、同社の現地での生産基盤と販売網は、他社にはない圧倒的なアドバンテージとなります。 バリュエーション・株価(参考): 株価:6,000円, PER:約12.0倍, PBR:約1.2倍, 配当利回り:約1.8%

株式会社村田製作所 (6981)

事業内容: 積層セラミックコンデンサ(MLCC)で世界首位。 「フレンドショアリング」の恩恵: サプライチェーンの多様化のため、中国以外の東南アジア(フィリピン、タイ、マレーシアなど)での生産を強化。地政学リスクに対応した生産体制の再構築をリードしています。 バリュエーション・株価(参考): 株価:3,200円, PER:約21.0倍, PBR:約2.0倍, 配当利回り:約1.7%

株式会社ニデック (6594)

事業内容: 精密小型モーター世界首位。EV向け駆動モーターにも注力。 「フレンドショアリング」の恩恵: 世界中に生産拠点を分散。特にEVの生産拠点として注目されるメキシコや東欧、インドでの事業展開を加速しており、サプライチェーン再編の潮流に乗っています。 バリュエーション・株価(参考): 株価:6,200円, PER:約27.0倍, PBR:約2.2倍, 配当利回り:約1.0%

株式会社ダイキン工業 (6367)

事業内容: 空調機で世界トップクラス。 「フレんどショアリング」の恩恵: インドや東南アジアでの生産・販売を強化。経済成長に伴う中間層の拡大で、同地域の空調需要は急増しており、現地生産による供給体制が強みとなります。 バリュエーション・株価(参考): 株価:26,500円, PER:約24.0倍, PBR:約2.8倍, 配当利回り:約0.8%

TDK株式会社 (6762)

事業内容: コンデンサ、インダクタ、二次電池など電子部品大手。 「フレンドショアリング」の恩恵: EV向け電池や、各種センサーなど、インドや東南アジアでの生産を拡大。顧客であるグローバルメーカーのサプライチェーン再編に対応した生産体制を構築しています。 バリュエーション・株価(参考): 株価:8,200円, PER:約26.0倍, PBR:約1.6倍, 配当利回り:約1.4%

【カテゴリB】新たなサプライチェーンを支える企業 (5選)

三菱商事株式会社 (8058)

事業内容: 大手総合商社。 「フレンドショアリング」の恩恵: インドや東南アジアでのインフラ開発、工業団地造成、物流網構築などを手掛け、日本企業の進出をサポート。サプライチェーン再編そのものをビジネスチャンスとしています。 バリュエーション・株価(参考): 株価:2,600円, PER:約9.5倍, PBR:約1.2倍, 配当利回り:約3.3%

ファナック株式会社 (6954)

事業内容: FA(ファクトリーオートメーション)、産業用ロボットの巨人。 「フレンドショアリング」の恩恵: 日本国内や東南アジア、メキシコなどに建設される新工場では、人手不足や品質安定化のため、自動化が必須。同社のFAシステムやロボットへの需要が世界的に高まります。 バリュエーション・株価(参考): 株価:4,200円, PER:約26.5倍, PBR:約1.9倍, 配当利回り:約1.3%

日揮ホールディングス株式会社 (1963)

事業内容: プラントエンジニアリング大手。LNGプラントに強み。 「フレンドショアリング」の恩恵: エネルギーの供給源を多様化する動きの中で、中東や豪州、北米からのLNG調達が重要になります。同社が手掛けるLNGプラント建設への需要は底堅いです。 バリュエーション・株価(参考): 株価:1,600円, PER:約10.5倍, PBR:約0.8倍, 配当利回り:約2.9%

日本郵船株式会社 (9101)

事業内容: 大手海運会社。 「フレンドショアリング」の恩恵: サプライチェーンが中国一極集中から、東南アジアやインドなど多角化することで、より複雑で長距離の海上輸送ルートが必要となり、海運会社にとって新たなビジネスチャンスが生まれます。 バリュエーション・株価(参考): 株価:4,200円, PER:約8.5倍, PBR:約0.9倍, 配当利回り:約4.1%

日本通運ホールディングス株式会社(現:NIPPON EXPRESSホールディングス)(9147)

事業内容: 国内最大手の総合物流企業。 「フレンドショアリング」の恩恵: 企業の新たなサプライチェーン構築を、グローバルな物流ネットワークで支援。特にインドや東南アジアでのロジスティクス需要の増加を取り込みます。 バリュエーション・株価 (参考): 株価 (想定): 7,500円前後 最低投資額 (100株): 約75万円 PER: 約15.0倍 PBR: 約1.0倍 ROE: 約7% ROA: 約3% 売上高上昇率 (前期比・会社予想): 国際物流の再編で堅調 配当利回り: 約2.5%

【カテゴリC】独自の技術・サービスで貢献する企業 (4選)

株式会社ベイカレント・コンサルティング (6532)

事業内容: DX支援を中心とした総合コンサルティングファーム。 「フレンドショアリング」の恩恵: 企業がサプライチェーンを再編する際には、新たな生産管理システムやSCM(サプライチェーン・マネジメント)の導入が不可欠。同社は、このような大規模なDXプロジェクトを支援します。 バリュエーション・株価(参考): 株価:5,100円, PER:約31.0倍, PBR:約9.2倍, 配当利回り:約0.7%

株式会社トプコン (7732)

事業内容: 測量機器、及び農業向けITソリューション。 「フレンドショアリング」の恩恵: インドや東南アジアでの食糧増産が課題となる中、同社の精密農業ソリューション(農機の自動運転など)が、現地の農業生産性向上に貢献します。 バリュエーション・株価(参考): 株価:1,850円, PER:約20.5倍, PBR:約1.9倍, 配当利回り:約1.9%

UTグループ株式会社 (2146)

事業内容: 製造業向け技術者派遣・製造請負の大手。 「フレンドショアリング」の恩恵: 国内に工場が回帰した際、最大の課題となるのが人材確保です。同社は、製造現場に必要な人材を柔軟に供給することで、国内生産の復活を支えます。 バリュエーション・株価(参考): 株価:3,100円, PER:約18.5倍, PBR:約3.6倍, 配当利回り:約1.8%

株式会社シグマクシス・ホールディングス (6088)

事業内容: DXコンサルティングファーム。 「フレンドショアリング」の恩恵: 複雑なサプライチェーン再編の戦略立案から、現地のパートナー企業との提携、新工場の立ち上げまで、企業の変革を総合的に支援します。 バリュエーション・株価(参考): 株価:1,900円, PER:約16.5倍, PBR:約2.7倍, 配当利回り:約2.4%

投資判断にあたっての注意点

上記にご紹介した銘柄は、現時点での情報に基づき、「フレンドショアリング」という大きな潮流から恩恵を受けると期待される企業です。しかし、これらが必ずしも本日ザラ場で上昇することを保証するものではありません。サプライチェーンの再編は、数年単位の時間を要する長期的なテーマであり、その恩恵が企業の業績に具体的に反映されるまでには時間がかかります。

市場全体の地合い、ニュースフロー、個別銘柄の需給バランスなど、多くの要因が株価に影響を与えます。寄り付き直後の値動きは特に変動が大きくなることがありますので、成行買いを行う場合は、ご自身のリスク許容度を十分に考慮し、慎重な判断をお願いいたします。

免責事項

本情報は、投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資はリスクを伴い、元本割れする可能性もあります。投資の最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当方は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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