日本鋳鉄管(5612)の急騰は壮大なテーマの序章か?次に狙うべき「国土強靭化」&「老朽インフラ対策」関連銘柄20選

2025年、東京証券市場で静かな、しかし確実な胎動を見せているテーマがあります。それは、日本の社会が避けては通れない課題、「インフラの老朽化」と、それに対する国家的な取り組み「国土強靭化」です。その象徴ともいえる出来事が、東証スタンダード市場に上場する日本鋳鉄管 (5612) の株価急騰でした。同社は上下水道に使われるダクタイル鋳鉄管の専業メーカーであり、その株価上昇は、市場がこの国家的課題解決への期待を本格的に織り込み始めたサインと捉えることができます。

なぜ今、インフラ関連なのでしょうか。その背景には、大きく分けて3つの強力な追い風が存在します。

第一の追い風は、待ったなしの「インフラ更新需要」です。 日本の道路、橋、トンネル、上下水道管といった社会インフラの多くは、1960年代から70年代の高度経済成長期に集中的に整備されました。建設から50年以上が経過し、これらが一斉に耐用年数を迎えつつあるのです。特に、私たちの生活に不可欠な水道管は深刻な状況にあります。厚生労働省の統計によれば、全国の水道管の総延長約74万kmのうち、法定耐用年数である40年を超えた管路は全体の20%以上に達しており、今後20年でこの割合は60%近くまで急上昇すると予測されています。水道管の破裂や漏水事故は年々増加しており、安定的な水の供給を維持するためには、計画的な更新・修繕が急務となっています。これは、日本鋳鉄管のような管材メーカーにとって、一過性ではない、長期的かつ安定的な需要が見込めることを意味します。この流れは、管材だけでなく、管路の調査・設計、施工、維持管理、そして最新のDX技術を用いた管理システムに至るまで、非常に裾野の広いビジネスチャンスを生み出します。

第二の追い風は、国策としての「国土強靭化」です。 日本は、地震、台風、集中豪雨など、世界でも有数の自然災害多発国です。近年、気候変動の影響で災害は激甚化・頻発化しており、国民の生命と財産、そして経済社会活動を守るためのインフラ整備は、国家の最重要課題の一つに位置づけられています。政府は「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」の後継として、新たな計画を策定し、継続的な予算を投下しています。これには、水道管の耐震化はもちろんのこと、道路の無電柱化、河川の堤防強化、橋梁の耐震補強、地滑り対策など、多岐にわたる事業が含まれます。つまり、インフラ関連企業にとっては、公共事業という形で、安定的かつ大規模な資金が市場に供給され続けることが期待できるのです。「国策に売りなし」という相場格言がありますが、国土強靭化はまさにその代表格と言えるでしょう。

第三の追い風は、東京証券取引所が主導する「PBR1倍割れ是正」の動きです。 日本鋳鉄管もそうであったように、日本のインフラ関連や製造業には、優れた技術や高い資産価値を持ちながら、株価が純資産を下回る「PBR1倍割れ」の状態にある企業が数多く存在します。東証はこれらの企業に対し、資本コストや株価を意識した経営を強く要請しており、各社は増配や自社株買いといった株主還元策の強化や、事業内容の魅力を伝えるIR活動の活発化を迫られています。これにより、これまで市場で十分に評価されてこなかった「隠れた優良企業」に、改めて光が当たる可能性が高まっています。インフラ関連という安定的な事業基盤を持つ企業が、株主価値向上への意識を高めることで、株価の水準訂正、すなわちキャピタルゲインが期待できるのです。

本記事では、この日本鋳鉄管の株価高騰をヒントに、同様の追い風を受ける可能性を秘めた関連銘柄を、「水道インフラ・管路更新」「国土強靭化・建設コンサル」「低PBR・バリュー株」という3つの切り口から20銘柄を厳選しました。単なる同業他社だけでなく、サプライチェーンの上流から下流、そして異なる視点から恩恵を受ける企業まで、幅広くピックアップしています。いずれも、日本の未来を支える重要な役割を担う実力派企業ばかりです。次の「日本鋳鉄管」を探す旅へ、ぜひご一緒しましょう。


【投資に関する免責事項】 本記事は、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。紹介する銘柄は、あくまで情報提供および投資の参考として選定したものであり、その株価の上昇を保証するものではありません。株式投資は、企業の業績、市場の動向、経済情勢など、様々な要因で株価が変動するリスクを伴います。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行われますようお願い申し上げます。また、記事中の情報は、作成時点において信頼できると思われる情報源から入手したものですが、その正確性、完全性を保証するものではありません。


目次

水道インフラ・管路更新関連銘柄

【鋳鉄管の総合メーカー】株式会社栗本鐵工所 (5602)

◎ 事業内容: ダクタイル鋳鉄管の製造・販売を主力に、バルブ、橋梁、プラスチック製品など多岐にわたる社会インフラ関連製品を手がける総合メーカー。鋳鉄管分野ではクボタに次ぐ国内2位のシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.kurimoto.co.jp/

◎ 注目理由: 日本鋳鉄管の直接的な同業他社であり、水道管老朽化対策の恩恵を最も受ける企業の一つ。鋳鉄管だけでなく、管路の接合部に使われるバルブや、橋梁などのインフラ製品も手がけており、国土強靭化関連としてのテーマ性も併せ持つ。PBRも依然として1倍を割れる水準にあり、株主還元強化などの資本効率改善策を発表すれば、株価の水準訂正余地は大きい。安定した財務基盤と長年の実績から、官公庁からの信頼も厚く、継続的な受注が期待される。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1909年創業の老舗企業。鋳物製造技術をコアに事業を多角化してきた。近年は、既存のインフラ製品に加え、工場やプラント向けの産業用機械や、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を用いた腐食に強い建材など、新たな分野の育成にも注力。2025年3月期は、インフラ関連事業の堅調な需要を背景に増収増益を見込んでおり、中期経営計画では事業ポートフォリオの最適化と収益性向上を掲げている。

◎ リスク要因: 主力の鋳鉄管事業は公共投資への依存度が高い。原材料である鉄スクラップ価格やエネルギーコストの変動が収益を圧迫する可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5602

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5602.T


【給水装置のトップランナー】前澤給装工業株式会社 (6485)

◎ 事業内容: 水道メーターに接続するサドル付分水栓や止水栓、継手といった「給水装置」のトップメーカー。家庭に水を届けるための末端部分で圧倒的なシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.j-s-d.co.jp/

◎ 注目理由: 水道本管の更新が進めば、そこから各家庭に引き込む給水管や関連部材の交換需要も必然的に発生する。同社はこのニッチな分野で高い技術力とシェアを持ち、安定した収益基盤を築いている。全国の水道事業体に強固な販売網を持ち、製品の信頼性も高い。派手さはないが、インフラ更新という息の長いテーマの中で着実に恩恵を受ける「縁の下の力持ち」的な存在。財務健全性も高く、安定配当銘柄としての魅力もある。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1937年創業。給水装置に特化し、業界の標準となる製品を数多く開発してきた。近年は、地震の揺れを吸収する耐震型製品や、スマートメーターに対応した製品開発を強化。また、老朽化した給水管の更新工法に関する技術提案も積極的に行っており、単なる部材メーカーからソリューション提供企業への進化を目指している。業績は公共投資に支えられ安定的に推移している。

◎ リスク要因: 国内の公共投資、特に住宅着工件数の動向に業績が左右されやすい。原材料である黄銅などの価格変動が利益率に影響を与える。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6485

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6485.T


【上下水道用塩ビ管の雄】前澤化成工業株式会社 (7925)

◎ 事業内容: 上下水道用の塩化ビニル管・継手、ます類などを製造・販売。特に、宅地内の排水設備に使われる小型プラスチックますではトップシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.maezawa-k.co.jp/

◎ 注目理由: 鋳鉄管が主に幹線で使われるのに対し、塩ビ管は支線や宅内配管で多く使用される。水道インフラ全体の更新が進む中で、同社の製品需要も連動して高まることが期待される。鋳鉄管に比べて軽量で施工性が高い塩ビ管は、更新工事の効率化にも貢献する。また、同社は水処理関連の環境機器や床暖房システムなども手掛けており、事業の多角化も進んでいる。PBRが長らく1倍を割れており、バリュー株としての側面も持つ。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1954年設立。プラスチック成形技術をコアに、上下水道分野で事業を拡大。近年は、ゲリラ豪雨対策として需要が高まる雨水貯留・浸透製品や、農業用水路関連製品にも力を入れている。海外展開も積極的に進めており、特に東南アジアでの上下水道整備事業に注力。中期経営計画では、環境・インフラ分野でのソリューション提供を強化する方針を打ち出している。

◎ リスク要因: 主な原材料である塩化ビニル樹脂の価格市況の影響を受けやすい。国内の公共事業や住宅着工件数の減少は業績のマイナス要因となる。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/7925

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/7925.T


【水インフラのコンサルタント】株式会社NJS (2325)

◎ 事業内容: 上下水道を主軸とする建設コンサルタント。管路の調査・診断から計画・設計、維持管理、運営まで、一気通貫で技術サービスを提供する。

 ・ 会社HP:https://www.njs.co.jp/

◎ 注目理由: 水道管の更新工事は、まずどこが、どの程度劣化しているかを正確に把握することから始まる。NJSは、管路の診断技術に強みを持ち、効率的・計画的なインフラ更新を支える上で不可欠な存在。管材メーカーが「ハード」なら、同社は「ソフト」の担い手であり、両者は車の両輪の関係にある。近年は、AIやドローンを活用した診断技術や、水道事業の運営効率化を支援するアセットマネジメント事業を強化しており、インフラDX関連銘柄としての側面も持つ。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1951年設立。上下水道コンサルタントのパイオニアとして業界をリード。国内で培った技術力を武器に、海外展開も積極的に推進しており、世界銀行やJICA(国際協力機構)が関わるプロジェクトにも多数参画。2024年に発表した中期経営計画では、DXとグローバル展開を成長戦略の柱に据え、持続的な成長を目指している。

◎ リスク要因: 官公庁からの受注が売上の大半を占めるため、公共事業費の削減や入札競争の激化が業績に影響を与える可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/2325

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/2325.T


【バルブ業界の巨人】株式会社キッツ (6498)

◎ 事業内容: あらゆる流体を制御する「バルブ」の国内最大手メーカー。建築設備用から石油化学プラント、半導体製造装置用まで、幅広い分野に製品を供給。

 ・ 会社HP:https://www.kitz.co.jp/

◎ 注目理由: 水道管路には、水の流れを止めたり、制御したりするためのバルブが不可欠。管路の更新工事が増えれば、同社の主力製品である水道用バルブの需要も着実に増加する。同社は国内で圧倒的なシェアとブランド力を誇り、安定した収益基盤を持つ。また、水素ステーション向けなどの高機能バルブも手掛けており、脱炭素という大きなテーマにも関連する。配当利回りが比較的高く、インカムゲイン狙いの投資家にも注目されている。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1951年設立。「KITZ」ブランドで世界的に知られる。国内生産にこだわり、高い品質を維持。近年は、M&Aにも積極的で、海外のバルブメーカーを傘下に収め、グローバルな事業基盤を強化している。2025年3月期は、国内外での設備投資需要の回復を背景に、堅調な業績を見込む。株主還元の強化も打ち出しており、資本効率改善への意識も高い。

◎ リスク要因: 世界的な景気後退による設備投資の減少は業績の逆風となる。主原料である銅やステンレスなどの金属市況の変動が収益性に影響を与える。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6498

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6498.T


【水処理エンジニアリング大手】水道機工株式会社 (6403)

◎ 事業内容: 上下水処理場や浄水場などの水処理プラントの設計・建設・メンテナンスを手がけるエンジニアリング企業。特に、ろ過装置に強みを持つ。

 ・ 会社HP:https://www.suikikou.co.jp/

◎ 注目理由: 水道インフラは管路だけでなく、水をきれいにする浄水場や、使った水をきれいにする下水処理場も一体。これらの施設も老朽化が進んでおり、更新・改修需要が高まっている。同社は、独自のセラミック膜ろ過システムなど高い技術力を持ち、施設の長寿命化や効率化に貢献。また、PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)方式による施設の運営事業も手掛けており、ストック型の収益基盤を構築している点も魅力。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1959年、荏原製作所の水処理部門から独立して設立。長年にわたり日本の水インフラを支えてきた。近年は、施設の維持管理・運営事業に注力し、安定収益の拡大を図っている。また、海水淡水化や工業用水処理など、新たな市場の開拓も進めている。業績は公共投資の動向に左右されるものの、メンテナンス需要に支えられ底堅く推移。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高く、国の予算や地方自治体の財政状況に影響される。大規模プロジェクトの受注時期によって業績の変動が大きくなる傾向がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6403

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6403.T


国土強靭化・建設コンサル関連銘柄

【特殊土木のパイオニア】ライト工業株式会社 (1926)

◎ 事業内容: 地盤改良や斜面安定、法面保護といった「特殊土木」工事の最大手。長年培った技術力で、災害に強い国土づくりに貢献する。

 ・ 会社HP:https://www.raito.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化計画の中核をなすのが、豪雨による土砂災害や地震による地盤沈下を防ぐための工事。同社は、コンクリート吹付やグラウト注入といった独自工法に強みを持ち、この分野で他社の追随を許さない。ダムやトンネルの補修・補強工事の実績も豊富で、老朽インフラ対策のテーマにも合致する。官公庁からの安定的な受注を背景に、業績は堅調に推移。PBRも割安水準にあり、見直し買いの余地がある。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1948年設立。戦後の国土復興期から日本のインフラ整備を支えてきた。近年は、環境保全技術や再生可能エネルギー関連の地盤改良工事にも注力。2024年4月には、再生可能エネルギー事業への参入を目的とした子会社を設立するなど、新規事業への意欲も高い。持続的な成長に向けた事業ポートフォリオの変革を進めている。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高いため、国の財政政策の変更がリスクとなる。建設業界全体の人手不足や労務費の上昇が利益を圧迫する可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1926

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1926.T


【地質調査のリーディングカンパニー】応用地質株式会社 (9755)

◎ 事業内容: 地質調査や物理探査、環境調査などを手がける建設コンサルタント。インフラ整備の最上流工程である地盤リスクの評価で国内トップの実績を誇る。

 ・ 会社HP:https://www.oyo.co.jp/

◎ 注目理由: 道路や橋、建物を造る前には、必ず地盤の強さや性質を調べる地質調査が必要となる。同社は、この分野のガリバー企業であり、国土強靭化関連の公共事業が増えれば、その初期段階でビジネスチャンスが生まれる。地震や火山活動のモニタリング、防災・減災ソリューションの提供も行っており、災害対策銘柄としての側面も強い。近年は、洋上風力発電の海底地盤調査など、再生可能エネルギー分野にも事業を拡大している。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1957年設立。地質調査の技術をベースに、防災、環境、エネルギーと事業領域を拡大。DXにも積極的で、IoTセンサーやAIを活用したインフラモニタリングシステム「ソモニタ」などを開発・提供。2025年までの中期経営計画では、「防災・減災」「インフラ維持管理」「環境」「資源・エネルギー」を重点4分野と定め、事業成長を加速させる方針。

◎ リスク要因: 売上が公共事業に集中しているため、国の予算編成に業績が左右される。自然災害の発生状況によって、短期的な業績が変動することもある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9755

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9755.T


【建設コンサルタントの雄】株式会社建設技術研究所 (9621)

◎ 事業内容: 河川・ダム、道路、橋梁などの計画・設計を手がける建設コンサルタント業界の最大手。社会インフラ整備の頭脳として、構想段階からプロジェクトを支える。

 ・ 会社HP:https://www.cti-net.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化計画が実行される際、具体的な設計図を描くのが建設コンサルタントの役割。業界最大手である同社は、全国の大型プロジェクトに数多く参画しており、国策の恩恵を最も受けやすい立場にある。豊富な実績と高い技術力で、官公庁からの信頼は絶大。安定した受注残高を誇り、業績の予見性が高いのも魅力。M&Aにも積極的で、事業領域の拡大を進めている。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1963年、戦後の日本を代表する土木技術者であった内務官僚らによって設立。日本のインフラ整備の歴史と共に歩んできた。近年は、DX推進に力を入れ、BIM/CIM(3次元モデルを活用した設計・施工プロセス)の導入をリード。また、海外事業も強化しており、東南アジアを中心に政府開発援助(ODA)案件を多数手がけている。

◎ リスク要因: 優秀な技術者の確保・育成が持続的な成長の鍵となる。公共事業の動向や、入札における価格競争の激化が業績に影響を及ぼす。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9621

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9621.T


【環境・防災に強み】いであ株式会社 (9768)

◎ 事業内容: 環境調査やアセスメント、防災・減災分野に強みを持つ建設コンサルタント。気候変動への適応や生態系保全など、サステナビリティに関連するテーマを得意とする。

 ・ 会社HP:https://www.ideacon.co.jp/

◎ 注目理由: 近年激甚化する水害対策として、河川の氾濫シミュレーションやハザードマップ作成の需要が高まっている。同社は、これらの防災コンサルティングで高い実績を持つ。また、環境アセスメントは大規模なインフラ整備に不可欠であり、国土強靭化と環境保全を両立させる上で重要な役割を担う。再生可能エネルギー関連の調査・コンサルティングも手掛けており、成長テーマとの関連性も高い。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1952年創業の国土開発コンサルタントと、1968年創業の日本気象協会系のコンサルタントが合併して誕生。これにより、建設と環境の両分野にまたがる総合的なコンサルティングが可能となった。近年は、気候変動リスク分析や生物多様性保全計画など、ESG関連のサービスを強化。企業や自治体からの需要を取り込んでいる。

◎ リスク要因: 公共事業関連の売上が中心であり、国の政策や予算に影響される。同業他社との競争が激しく、受注単価の下落圧力がかかる可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9768

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9768.T


【無電柱化のエキスパート】株式会社イトーヨーギョー (5287)

◎ 事業内容: 電線などを地中に埋設する「無電柱化」に不可欠なコンクリート製品(CCBOX、D.D.BOX)のトップメーカー。防災・景観改善の観点から国策として推進される無電柱化の核心を担う。

 ・ 会社HP:https://www.itoyogyo.co.jp/

◎ 注目理由: 地震や台風の際に電柱が倒壊すると、道路の寸断や停電の長期化につながる。そのため、国土強靭化計画において無電柱化は重要な柱の一つ。同社は、施工性に優れた独自の製品で高いシェアを誇り、まさに国策のど真ん中に位置する銘柄。小池都知事が推進する東京都の無電柱化計画など、大都市圏での需要拡大も期待される。業績の伸長ポテンシャルは非常に大きい。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1948年設立。コンクリート二次製品メーカーとしてスタートし、マンホールなどを手掛けていたが、無電柱化用製品にいち早く着目し、事業の柱に育て上げた。近年は、ゲリラ豪雨対策用の雨水貯留システムなど、防災・環境分野での製品開発を強化。生産能力の増強も進めており、旺盛な需要に対応する体制を整えている。

◎ リスク要因: 無電柱化関連事業への依存度が高いため、国の政策や予算の変更が直接的なリスクとなる。セメントなどの原材料価格の変動も収益に影響する。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5287

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5287.T


【PC技術でインフラを支える】ピー・シー・エー株式会社 (9629)

◎ 事業内容: 橋梁などに使われるPC(プレストレスト・コンクリート)技術に強みを持つ建設会社。PC橋梁の新設・補修で高い実績を誇る。

 ・ 会社HP:https://www.psmic.co.jp/

◎ 注目理由: 高度経済成長期に建設された多くの橋梁が老朽化し、補修・補強や架け替えの時期を迎えている。PC技術は、通常の鉄筋コンクリートよりも強度や耐久性に優れており、インフラの長寿命化に不可欠な技術。同社はPC橋梁のトップメーカーとして、更新需要を着実に捉えることができる。安定した受注残を背景に、業績は堅調。PBRも割安圏にあり、株価の見直し余地は大きい。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1952年、日本で初めてPC技術を導入したパイオニア。明石海峡大橋をはじめ、数々の国家的プロジェクトに参画してきた。近年は、新設工事に加えて、既存橋梁の補修・補強事業を強化。床版取替工事などで独自の技術を確立している。また、建築分野や海外事業の拡大にも注力し、収益源の多角化を図っている。

◎ リスク要因: 建設業界の人手不足や資材価格の高騰がコスト増につながる可能性がある。公共事業への依存度が高く、国の投資動向に左右される。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9629

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9629.T


低PBR・バリュー株連想銘柄

【電炉メーカーの雄】東京鐵鋼株式会社 (5445)

◎ 事業内容: 電気炉で鉄スクラップを溶解して鉄鋼製品を生産する電炉メーカー。主力の鉄筋コンクリート用棒鋼(鉄筋)では国内トップクラスのシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.tokyotekko.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化でインフラ工事が増えれば、基礎となる鉄筋の需要も増加する。同社は、ねじの形をした高強度な鉄筋「ネジテツコン」という独自製品を持ち、高い競争力を持つ。PBRが長らく1倍を大きく下回っており、東証の要請を受けて資本効率改善への取り組みを強化している。増配や自社株買いなどの株主還元策が期待され、バリュー株としての魅力が非常に高い。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1939年設立。鉄スクラップをリサイクルして製品を作るビジネスモデルは、環境負荷が少なく、SDGsの観点からも評価されている。近年は、製品の高付加価値化を進めるとともに、生産プロセスの効率化によるコスト削減に取り組んでいる。2024年3月期には大幅な増配を発表するなど、株主還元への意識が顕著に高まっている。

◎ リスク要因: 主原料である鉄スクラップの価格や、電力料金の変動が業績に大きな影響を与える。建設需要の停滞や、海外からの安価な製品の流入がリスクとなる。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5445

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5445.T


【産業機械向け鋳物大手】株式会社虹技 (5603)

◎ 事業内容: 鋳造技術を核に、製鉄所や自動車工場で使われる鋳物製品(ロール、金型など)や、環境関連プラント(排熱回収装置など)を手がける。

 ・ 会社HP:https://www.kogi.co.jp/

◎ 注目理由: 日本鋳鉄管と同じ「鋳物」メーカーであり、高い技術力を持つ。事業内容は異なるが、PBRが著しく低いという共通点があり、資産バリュー株として連想しやすい。保有する不動産や有価証券などの価値を考慮すると、株価は極めて割安な水準にある。株主還元強化や事業再編などの動きが出てくれば、株価が大きく見直されるポテンシャルを秘めている。業績は景気動向に左右されるが、財務基盤は安定している。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1889年創業の非常に歴史ある企業。長年培った鋳造技術を応用し、産業機械部品から環境装置まで事業を拡大。近年は、脱炭素社会に貢献する製品として、工場の排熱をエネルギーとして再利用する装置の販売に力を入れている。2025年3月期は、自動車業界の回復などを背景に業績の改善を見込んでいる。

◎ リスク要因: 国内外の設備投資動向に業績が大きく左右される。特定の顧客への依存度が高い製品もあり、その企業の生産計画の変更がリスクとなる。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5603

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5603.T


【エネルギーインフラを支える】石井鐵工所 (6362)

◎ 事業内容: 石油・ガスなどを貯蔵する大型タンクの設計・建設大手。国内の石油備蓄基地やLNG(液化天然ガス)基地で高いシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.ishii-iron.co.jp/

◎ 注目理由: 水道管と同じく、エネルギー関連のインフラも老朽化が進んでおり、メンテナンスや更新需要が見込まれる。同社はエネルギーインフラの根幹を支える存在。PBRは0.5倍を下回る水準で、典型的なバリュー株。豊富な手元資金と有形固定資産を持ち、解散価値を大きく下回る株価で放置されている。株主還元の強化や、水素など次世代エネルギー関連の新規事業への展開が、株価再評価のきっかけとなる可能性がある。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1900年創業。日本のエネルギー政策と共に歩み、国内の主要なエネルギー備蓄基地の建設に携わってきた。近年は、既存タンクのメンテナンス事業を安定収益源としつつ、次世代エネルギーとして注目されるアンモニアや水素の貯蔵・供給設備の開発に注力。脱炭素化の流れを新たな成長機会と捉えている。

◎ リスク要因: 主力のタンク事業は、国内のエネルギー需要や企業の設備投資計画に大きく依存する。大型案件の受注の有無によって、年度ごとの業績変動が大きい。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6362

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6362.T


【各種プラントに強み】月島機械株式会社 (6332)

◎ 事業内容: 上下水処理場やごみ焼却場などの環境プラント、食品・化学プラントの設計・建設を手がける総合プラントエンジニアリング企業。

 ・ 会社HP:https://www.tsk-g.co.jp/

◎ 注目理由: 水道管だけでなく、上下水処理場もインフラ更新の重要な対象。同社はこの分野で国内トップクラスの実績を持つ。また、PFI/DBO方式(民間が設計・建設・運営までを一体で請け負う方式)にも強みを持ち、長期安定収益を確保している。PBRも1倍を割れており、資産内容に対して株価は割安。インフラ更新とバリュー株という二つの側面から注目できる。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1905年創業。創業以来、産業機械やプラントの分野で技術を磨いてきた。近年は、M&Aにより事業領域を拡大。特に、維持管理・運営などのサービス事業を強化し、ストック型ビジネスへの転換を進めている。バイオマス発電やリン資源回収など、サステナビリティに関連する新規事業の育成にも積極的。

◎ リスク要因: 国内の公共投資や民間の設備投資の動向に業績が左右される。大規模プロジェクトでは、資材価格の高騰や工事の遅延が採算悪化につながるリスクがある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6332

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6332.T


【建設機械のレンタル大手】株式会社レンタルのニッケン (9764)

◎ 事業内容: 土木・建設機械の総合レンタル会社。油圧ショベルから高所作業車、測量機器まで幅広い商品を揃え、全国に営業網を持つ。

 ・ 会社HP:https://www.r-nikken.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化やインフラ更新で工事が増えれば、当然ながら建設機械の需要も高まる。建設会社が自社で保有するよりもレンタルで調達するケースが増えており、同社のようなレンタル会社に追い風が吹く。景気変動の影響を受けにくい安定した事業モデルが魅力。PBRは1倍を割れており、自己資本比率も高く財務は健全。地味ながらもインフラ整備の恩恵を着実に受ける銘柄。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1967年設立。業界のパイオニアとして、顧客のニーズに応じた多様な商品を揃え、きめ細かなサービスで信頼を築いてきた。近年は、建設業界のDXを支援するICT建機のレンタルや、林業・農業・イベントといった非建設分野への展開を強化。環境配慮型の電動機械の導入も積極的に進めている。

◎ リスク要因: 建設投資の動向、特に公共事業の縮小は業績のマイナス要因。同業他社とのレンタル価格競争が激化する可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9764

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9764.T


【鉄塔・橋梁のインフラ屋】株式会社駒井ハルテック (5915)

◎ 事業内容: 橋梁、鉄骨、鉄塔などを手がける鋼構造物メーカー。特に、電力会社の送電鉄塔では高いシェアを誇る。橋梁の補修・補強工事にも強み。

 ・ 会社HP:https://www.komaihaltec.co.jp/

◎ 注目理由: 橋梁や送電鉄塔も、日本の重要インフラであり、老朽化対策が急務。同社は、新設だけでなく、既存インフラのメンテナンスや長寿命化工事で豊富な実績を持つ。また、近年は洋上風力発電設備の開発にも注力しており、再生可能エネルギー関連銘柄としての顔も持つ。長年にわたりPBR1倍割れが続いており、資産価値に対する株価の割安感が非常に強い。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1943年設立。戦後の送電網整備や高速道路網の建設を支えてきた。近年は、事業の多角化を進め、風力発電事業を新たな収益の柱として育成中。特に、浮体式洋上風力発電の実用化に向けた技術開発に力を入れている。2025年3月期は、手持ちの大型工事が順調に進捗し、業績回復を見込んでいる。

◎ リスク要因: 鋼材価格の変動が収益性を大きく左右する。公共事業や電力会社の設備投資の動向に業績が依存する。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5915

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5915.T


【道路舗装の大手】株式会社NIPPO (1881)

◎ 事業内容: 道路舗装工事で国内最大手。アスファルト合材の製造・販売も手がけ、全国に事業所と工場を持つ。ENEOSホールディングス傘下。

 ・ 会社HP:https://www.nippo-c.co.jp/

◎ 注目理由: 日本の道路網も老朽化が進んでおり、定期的な舗装の打ち換えや補修は欠かせない。国土強靭化計画においても、緊急輸送道路の整備や耐震化は重要なテーマ。同社は圧倒的なシェアと技術力で、これらの需要を着実に捉えることができる。安定した事業基盤と高いキャッシュ創出力が魅力。PBRも依然として1倍を割れており、親会社であるENEOSの資本政策次第では、株主還元強化などの期待も高まる。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1934年設立。日本のモータリゼーションの進展と共に成長。近年は、リサイクルアスファルト技術や排水性舗装など、環境・安全に配慮した高機能舗装の開発に注力。また、海外事業や、サービスエリアの運営、不動産開発など、舗装以外の事業の多角化も進めている。

◎ リスク要因: 原油価格の変動は、主原料であるアスファルトの価格に直結し、収益を圧迫する。公共事業への依存度が高く、国の予算に影響される。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1881

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1881.T


【遠心分離機で水を守る】巴工業株式会社 (6309)

◎ 事業内容: 遠心分離機(デカンタ)のトップメーカー。化学、食品、医薬品など幅広い分野で利用されるが、特に上下水処理場で汚泥を処理する工程で高いシェアを持つ。

 ・ 会社HP:https://www.tomoe-e.co.jp/

◎ 注目理由: 下水処理場の設備更新が進む中で、汚泥処理設備の需要も増加する。同社の遠心分離機は、省エネ性能や処理能力に優れており、施設のランニングコスト削減に貢献するため、採用されやすい。地味ながらも必要不可欠な技術であり、安定したニッチ市場で高い競争力を持つ。化学品などを扱う商社機能も併せ持ち、業績は安定している。PBRも割安水準。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1941年設立。遠心分離技術をコアに、様々な産業分野に製品を提供してきた。近年は、海外販売を強化しており、特にアジア市場での成長が著しい。また、顧客の製造プロセス全体をサポートするソリューション提案にも力を入れている。株主還元にも積極的で、安定的な配当を継続している。

◎ リスク要因: 民間の設備投資動向に業績が左右される。特に化学業界や食品業界の景気動向の影響を受けやすい。為替の変動も商社部門の収益に影響する。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6309

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6309.T

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