【ユニオンツール急騰からの連想】「精密加工×半導体後工程」の隠れた覇者たち:厳選20銘柄

目次

はじめに:0.01ミリの穴が世界を変える「スーパーサイクル」の予兆

株式市場において、特定のニッチトップ企業の株価急騰は、単なる一企業の好材料にとどまらず、業界全体の「地殻変動」を知らせる先行指標(カナリア)となることがあります。今回のテーマである**ユニオンツール(6278)**の動意は、まさにその典型例と言えるでしょう。

ユニオンツールは、電子機器の心臓部であるプリント配線板(PCB)に穴を開ける「超硬ドリル」で世界トップシェアを誇る企業です。このドリルが売れるということは、すなわち「世界中で高度な電子回路が大量に生産され始めている」という事実を意味します。

2025年の投資シナリオ:AIとハードウェアの融合

現在、市場は「生成AI」のデータセンター需要から、「エッジAI(スマホ・PC・自動車へのAI搭載)」へとフェーズを移行しつつあります。これに伴い、以下の3つの構造変化が起きています。

  1. 高多層化: データ処理量の増大により、基板は何十層にも重なり、より多くの「穴(ドリル需要)」が必要になっている。

  2. 微細化の極限: 髪の毛よりも細い穴を正確に開ける技術が、半導体パッケージ基板(FC-BGAなど)で必須となっている。

  3. 難削材へのシフト: 自動車の電動化や5G/6G通信のため、熱や衝撃に強い「硬い素材」が使われ、消耗品である工具の交換サイクルが早まっている。

ユニオンツールの高騰は、半導体・電子部品業界の在庫調整が一巡し、新たな「シリコンサイクル」の上昇局面に入ったことを示唆しています。投資家として次に狙うべきは、誰もが知る巨大半導体メーカーではなく、その生産を支える**「精密加工ツール」「基板材料」「後工程装置」**といった、黒子のような実力派企業たちです。

本記事の選定基準

本記事では、ユニオンツールの事業領域(PCBドリル、精密加工)から連想され、かつ今後業績拡大が期待できる中小型~準大手銘柄を中心に20銘柄を選定しました。以下の視点でスクリーニングを行っています。

  • 技術的関連性: 切削・研磨・穴あけなど、物理的な精密加工技術を持つ企業。

  • サプライチェーン: 高密度基板(HDI/FC-BGA)の製造に不可欠な材料・装置メーカー。

  • ニッチトップ: 特定分野で高い世界シェアを持ち、価格決定権を持つ企業。


【投資に関する免責事項】

本記事は情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売または勧誘を目的としたものではありません。本記事に記載された銘柄の選定は、特定の市況分析に基づいた筆者の見解であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断は、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。株価の変動、企業の財務状況の変化などにより、損失が生じる可能性があります。


精密工具・金型・加工技術(ユニオンツールの競合・同調)

【ダイヤモンド工具のパイオニア】旭ダイヤモンド工業 (6140)

◎ 事業内容: ダイヤモンド工具の総合メーカー。半導体製造工程(ウェーハの切断・研磨)や自動車、建設機械向けなど幅広い産業に硬質材料加工用の工具を供給。

 ・ 会社HP:https://www.asahidia.co.jp/

◎ 注目理由: ユニオンツール同様、「硬いものを加工する」消耗品ビジネスで強みを持つ。特にパワー半導体(SiC)などの難削材ウェーハの普及に伴い、同社の高精度ダイヤモンドホイールの需要が増加傾向にある。半導体製造装置の稼働率向上と連動して消耗品需要が回復する局面で強い。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1937年創業の名門。最近はEV向けや半導体製造プロセス向けの超精密工具に注力しており、生産能力の増強を推進。海外売上比率も高く、円安メリットを享受しやすい体質を持つ。

◎ リスク要因: 原材料である工業用ダイヤモンドの価格変動リスクや、主要顧客である半導体・自動車業界の設備投資サイクルの影響を直接受ける点。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6140 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6140.T


【切削工具の世界的リーダー】オーエスジー (6136)

◎ 事業内容: タップ(ねじ切り工具)、エンドミル、ドリルなどの精密切削工具を製造・販売。特にタップでは世界トップクラスのシェアを誇る。

 ・ 会社HP:https://www.osg.co.jp/

◎ 注目理由: ユニオンツールが「穴あけ」の王様なら、こちらは「ねじ切り」の王様。航空機や自動車産業の回復に加え、微細加工用ツールのラインナップ拡充により、精密機械分野での存在感が増している。製造業の設備投資再開の恩恵を真っ先に受ける銘柄の一つ。

◎ 企業沿革・最近の動向: グローバル展開が進んでおり、世界33カ国以上に拠点を構える。最近ではEV部品加工用の特殊工具開発や、工具の再研磨・コーティングサービスの強化により、リカーリング(継続)収益を強化している。

◎ リスク要因: 世界景気、特に自動車生産台数の増減に業績が左右されやすい。また、原材料(ハイス鋼、超硬合金)の価格高騰が利益率を圧迫する可能性。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6136 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6136.T


【超硬工具のニッチトップ】ダイジェット工業 (6138)

◎ 事業内容: 超硬合金を用いたドリル、エンドミル、チップなどの切削工具専業メーカー。独自の材種開発から製品化までを一貫して行う技術力に定評がある。

 ・ 会社HP:https://www.dijet.co.jp/

◎ 注目理由: ユニオンツールと同じく「超硬」素材に強み。金型加工用工具において高い信頼性を誇り、「プレハードン鋼」などの高硬度材加工で他社と差別化。時価総額が比較的小さく、業績回復局面では株価のボラティリティ(上昇余地)が大きくなりやすい特徴がある。

◎ 企業沿革・最近の動向: 創業以来、超硬工具一筋。最近は航空機部品や医療機器向けの難削材加工用工具の開発に注力。生産効率化のためのスマートファクトリー化も進めている。

◎ リスク要因: 市場流動性が比較的低いため、短期的な需給悪化で株価が乱高下しやすい。特定の産業(金型産業)への依存度がやや高い。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6138 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6138.T


【平面研削盤のトップランナー】岡本工作機械製作所 (6125)

◎ 事業内容: 平面研削盤で国内トップシェア、世界でも有数の地位を占める工作機械メーカー。半導体ウェーハの平坦化加工装置(グラインダ、ポリッシャ)も手掛ける。

 ・ 会社HP:https://www.okamoto.co.jp/

◎ 注目理由: 半導体の「後工程」や「3Dパッケージング」において、チップを極限まで薄く削る(薄化)技術が不可欠となっている。同社の精密研削技術は、ユニオンツールのドリル加工の前段階や仕上げ工程で重要な役割を果たすため、連想買いの対象となりやすい。

◎ 企業沿革・最近の動向: 半導体製造装置事業が大きく成長しており、従来の工作機械依存からの脱却が進む。SiCパワー半導体向けの難削材加工装置でも実績を上げている。

◎ リスク要因: 半導体設備投資のシリコンサイクルによる受注の波が激しい。海外輸出規制などの地政学的リスク。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6125 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6125.T


【精密ラッピング・ポリッシング】浜井産業 (6131)

◎ 事業内容: ラップ盤(研磨機)、ポリッシュ盤、ホブ盤(歯車加工機)の製造・販売。シリコンウェーハや水晶振動子、ハードディスク基板などの超精密平面加工に使われる。

 ・ 会社HP:https://www.hamai.com/

◎ 注目理由: 超小型銘柄ながら、その技術は「超平坦」を作るために不可欠。AIサーバー向けの基板や半導体サブストレートは、積層数が多いため極めて高い平坦度が要求される。ユニオンツールのドリルが活躍する高機能基板の製造プロセスにおいて、同社の研磨技術もまた必須要素である。

◎ 企業沿革・最近の動向: 創業100年に迫る老舗。近年は中国市場向けの需要が変動要因となっているが、高精度な両面ラップ盤の需要は底堅い。

◎ リスク要因: 時価総額が小さく板が薄いため、少額の資金でも株価が飛びやすい反面、流動性リスクがある。中国経済の減速影響を受けやすい。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6131 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6131.T


高機能PCB(プリント配線板)メーカー(ドリルの需要家)

【車載・スマホ基板の雄】メイコー (6787)

◎ 事業内容: プリント配線板の専業大手。スマートフォン向けの高密度基板から、自動車向けの信頼性の高い基板まで幅広く手掛ける。

 ・ 会社HP:https://www.meiko-elec.com/

◎ 注目理由: ユニオンツールのドリルの「主要な買い手」の一角。EV化による電装品の増加で、車載基板の需要が構造的に増加している。また、AIサーバー向けのビルドアップ基板など、高付加価値製品へのシフトが鮮明で、ドリルの消耗量とも正の相関がある。

◎ 企業沿革・最近の動向: ベトナム工場への積極投資を行い、生産能力を拡大中。中国生産のリスク分散(チャイナ・プラス・ワン)の恩恵を受けやすい生産体制を構築している。

◎ リスク要因: 銅箔などの原材料価格高騰の影響を受けやすい。為替感応度が高く、急激な円高は業績のマイナス要因。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6787 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6787.T


【車載PCBのスペシャリスト】日本CMK (6958)

◎ 事業内容: 自動車用プリント配線板で世界トップクラスのシェアを持つ。エンジン制御、走行安全系、情報通信系など、車のあらゆる部分の基板を製造。

 ・ 会社HP:https://www.cmk-corp.com/

◎ 注目理由: ガソリン車からEV・ハイブリッド車への移行に伴い、一台当たりの基板搭載面積が増大。特に放熱性が求められるメタルベース基板などに強み。ユニオンツールの業績が良い=基板生産が活発=同社の稼働率が高い、という連想が成り立つ。

◎ 企業沿革・最近の動向: タイ工場の増強など、ASEAN地域での生産体制を強化。ADAS(先進運転支援システム)向けの画像処理用基板などの需要が伸びている。

◎ リスク要因: 自動車メーカーの生産計画(減産など)に業績が直結する。海外売上が多いため為替リスクがある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6958 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6958.T


半導体パッケージ・実装関連(ユニオンツールと連動する高密度化)

【モールディング装置の世界シェア首位】TOWA (6315)

◎ 事業内容: 半導体製造の後工程で使用される「モールディング装置(樹脂封止装置)」で世界トップシェア。チップを樹脂で保護する工程を担う。

 ・ 会社HP:https://www.towajapan.co.jp/

◎ 注目理由: 生成AI向けHBM(広帯域メモリ)やチップレット技術の普及により、高度なパッケージング技術(コンプレッション成形)が必要とされている。ユニオンツールが基板側の「高密度化」で恩恵を受けるなら、TOWAはチップ側の「高密度化」で恩恵を受ける本命銘柄。

◎ 企業沿革・最近の動向: 独自の「コンプレッション成形」技術が、先端パッケージング(PLPなど)でデファクトスタンダードになりつつある。株価はAI半導体関連として高い注目を集め続けている。

◎ リスク要因: 期待値が高いため、四半期決算でのわずかな成長鈍化でも売り込まれる可能性がある高PER銘柄特有のリスク。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6315 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6315.T


【プローブカードの先駆者】日本マイクロニクス (6871)

◎ 事業内容: 半導体検査器具「プローブカード」の開発・製造。メモリ向けに強みを持ち、ウェーハ状態でチップの電気的特性を検査するために不可欠な製品。

 ・ 会社HP:https://www.mjc.co.jp/

◎ 注目理由: AIサーバー用DRAMやHBMの需要爆発に伴い、検査工程の重要性が増している。微細な針(プローブ)を基板に植え付ける技術が必要であり、精密加工という点でユニオンツールの技術領域と親和性が高い。メモリ市況の回復をダイレクトに反映する。

◎ 企業沿革・最近の動向: 青森県に新工場を建設するなど、HBM需要に対応した増産体制を敷いている。先端メモリ向けの売上比率が高まっている。

◎ リスク要因: メモリ市況はボラティリティが激しく、SamsungやSK Hynixなどの設備投資計画の変更に業績が大きく左右される。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6871 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6871.T


【テストソケットのグローバル企業】山一電機 (6941)

◎ 事業内容: 半導体検査用ソケットの大手。特にロジック半導体やメモリのバーンイン(熱負荷試験)用ソケットで高いシェアを持つ。コネクタ事業も展開。

 ・ 会社HP:https://www.yamaichi.co.jp/

◎ 注目理由: 半導体の高機能化に伴い、検査工程が複雑化し、消耗品であるテストソケットの需要が増加している。ソケット自体も精密な金型・加工技術の塊であり、ユニオンツールの精密加工セクターとしての連想買いが入りやすい。

◎ 企業沿革・最近の動向: 自動車向けや産業機器向けのコネクタ・ソケットも好調。インド市場への展開も進めている。配当性向を意識した株主還元にも積極的。

◎ リスク要因: 顧客ごとのカスタム性が高く、特定の大型案件の失注や延期が四半期業績に響きやすい。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6941 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6941.T


【半導体搬送ロボットの雄】ローツェ (6325)

◎ 事業内容: 半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向けの搬送ロボット、自動化システムの製造。ウェーハ搬送において世界屈指の技術を持つ。

 ・ 会社HP:https://www.rorze.com/

◎ 注目理由: 工場の自動化・無人化が進む中、ウェーハを汚さず、かつ高速に搬送する技術は必須。微細化が進むほど、歩留まり向上のためにクリーンな搬送が求められる。ユニオンツール同様、製造現場の「生産性向上」に直結する銘柄。

◎ 企業沿革・最近の動向: ベトナムでの生産比率が高く、コスト競争力が高い。米国や中国の半導体工場新設ラッシュに伴い、受注残高が高水準で推移している。

◎ リスク要因: 主要顧客への依存度が比較的高く、特定顧客の設備投資凍結の影響を受けやすい。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6325 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6325.T


【半導体洗浄・コーティング装置】タツモ (6266)

◎ 事業内容: 液晶・半導体製造装置メーカー。特に塗布・現像装置や、パワー半導体の貼合・剥離装置などに強みを持つ。

 ・ 会社HP:https://www.tazmo.co.jp/

◎ 注目理由: パワー半導体や三次元実装(3D-IC)プロセスにおいて、薄いウェーハを支持ガラスに貼り付けて加工する技術が注目されている。ユニオンツールが基板加工の主役なら、タツモはプロセス装置のニッチトップとして存在感を示している。

◎ 企業沿革・最近の動向: M&Aを積極的に行い、事業ポートフォリオを拡大。有機EL関連やプリント基板関連装置も手掛けており、エレクトロニクス全般に足場を持つ。

◎ リスク要因: 液晶パネル業界の設備投資縮小の影響を受ける可能性がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6266 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6266.T


基板材料・プロセス薬品(穴あけ加工を支える化学)

【ソルダーレジストの世界王者】太陽ホールディングス (4626)

◎ 事業内容: プリント配線板の表面を保護する絶縁材「ソルダーレジスト」で世界トップシェア(約5割)。スマホから車載まであらゆる基板に使われる。

 ・ 会社HP:https://www.taiyo-hd.co.jp/

◎ 注目理由: ユニオンツールのドリルで穴を開けた基板には、必ずと言っていいほど同社のレジストが塗布される。基板市場の成長と完全に連動する「プラットフォーマー」的な企業。PKg(パッケージ)基板向けのドライフィルムなど高付加価値品が伸びている。

◎ 企業沿革・最近の動向: エレクトロニクス材料だけでなく、医薬品事業にも参入し、収益の柱を多角化している。安定したキャッシュフローと高配当も魅力。

◎ リスク要因: 原材料価格の高騰。医薬品事業の先行投資負担や薬価改定リスク。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4626 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4626.T


【銅表面処理のデファクト】メック (4971)

◎ 事業内容: 電子基板製造用の薬品会社。銅の表面を粗くして樹脂との密着性を高める「密着向上剤」で世界トップシェア。

 ・ 会社HP:https://www.mec-co.com/

◎ 注目理由: 高機能なCPUやGPUに使われる「ビルドアップ基板」や「パッケージ基板」の製造には、同社の薬品が不可欠。微細配線になればなるほど、物理的な接着ではなく化学的な処理(同社の技術)が重要になる。AI半導体ブームの隠れた本命銘柄。

◎ 企業沿革・最近の動向: 台湾や中国のパッケージ基板メーカーとの取引が太い。次世代の微細配線に対応した新薬品「CZシリーズ」などが好調。

◎ リスク要因: 非常にニッチな市場であるため、代替技術の出現や競合(アトテックなど)との価格競争リスク。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4971 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4971.T


【半導体材料のマルチプレーヤー】トリケミカル研究所 (4369)

◎ 事業内容: 半導体製造用化学薬品の開発・製造。特に、最先端の微細化プロセス(High-k材料など)に使われる高純度化学薬品に特化。

 ・ 会社HP:https://www.trichemical.com/

◎ 注目理由: 顧客の要望に応じて多品種少量の特殊薬品を作る「小回り」が武器。先端ロジックやDRAMの微細化が進むほど、同社の新素材が採用されるチャンスが増える。ユニオンツールと同様、技術革新が収益源となる研究開発型企業。

◎ 企業沿革・最近の動向: 台湾の現地企業との合弁により、TSMCなどの主要顧客への供給体制を強化している。

◎ リスク要因: 最先端プロセスへの依存度が高いため、技術トレンドの変化(材料置換)があった場合の影響が大きい。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4369 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4369.T


【レジスト材料のスペシャリスト】大阪有機化学工業 (4187)

◎ 事業内容: アクリル酸エステル専門の化学メーカー。半導体フォトレジストの原料モノマーや、ディスプレイ用材料などに強みを持つ。

 ・ 会社HP:https://www.ooc.co.jp/

◎ 注目理由: 最先端のEUV(極端紫外線)露光用レジストの原料で高いシェアを持つとされ、半導体の微細化に欠かせない存在。精密加工の極致であるEUVプロセスを支える素材メーカーとして注目。

◎ 企業沿革・最近の動向: 金沢工場への大型投資を行い、半導体材料の生産能力を倍増させている。ニッチなアクリルモノマーで独自の地位を築く。

◎ リスク要因: 半導体市場の在庫調整局面での受注減。特定顧客への販売比率の高さ。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4187 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4187.T


その他・関連装置・部品(周辺領域)

【光学薄膜装置の世界首位】オプトラン (6235)

◎ 事業内容: スマートフォンのカメラレンズや生体認証センサーなどに使われる「光学薄膜」を成膜する装置メーカー。Appleなどが主要顧客とされる。

 ・ 会社HP:https://www.optorun.co.jp/

◎ 注目理由: スマホやAR/VR機器のカメラ・センサー機能向上には、高度なコーティング技術が必要。ユニオンツールがハードウェアの「形」を作るなら、オプトランはハードウェアの「眼」を作る装置を提供する。ハイテク機器の需要回復で恩恵を受ける。

◎ 企業沿革・最近の動向: ALD(原子層堆積)技術を用いた新装置の開発に注力し、半導体やパワーデバイス向けへの展開を図っている。

◎ リスク要因: スマホ市場の飽和感と、特定の大手顧客(米・中)への売上依存度が高い点。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6235 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6235.T


【精密コネクタの技術者集団】I-PEX (6640)

◎ 事業内容: 高周波・高速伝送に対応した精密コネクタの開発・製造。ノートPCやスマホ内部の極細同軸コネクタで世界トップシェア。

 ・ 会社HP:https://www.i-pex.com/

◎ 注目理由: データ通信の高速化(5G/6G)により、機器内部のコネクタにも高いシールド性能と伝送速度が求められている。微細な金型技術をコアとしており、精密加工セクターの一角として評価される。

◎ 企業沿革・最近の動向: 自動車向けのセンサーや電装部品事業を育成中。AIデータセンター向けの高速通信ケーブル用コネクタなどにも注力。

◎ リスク要因: 民生機器(PC・スマホ)向け比率が高く、消費者の買い替えサイクルの影響を強く受ける。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6640 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6640.T


【CMPスラリーのグローバルリーダー】フジミインコーポレーテッド (5384)

◎ 事業内容: 半導体ウェーハの表面を平坦化する研磨剤(CMPスラリー)の専業メーカー。シリコンウェーハ用で世界シェアトップクラス。

 ・ 会社HP:https://www.fujimiinc.co.jp/

◎ 注目理由: 半導体の積層化が進む中、層を積み上げるたびに表面をナノレベルで平坦にするCMP工程の回数が激増している。ユニオンツール同様、製造プロセスにおける「消耗品」ビジネスであり、稼働率が上がれば利益が積み上がる高収益体質。

◎ 企業沿革・最近の動向: 台湾や米国での生産能力を増強。最先端ロジック向けの製品構成比を高め、収益性を向上させている。

◎ リスク要因: 主要顧客からの値下げ圧力や、ナノ粒子制御技術を持つ競合他社との開発競争激化。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5384 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5384.T


【超純水装置の半導体特化】野村マイクロ・サイエンス (6254)

◎ 事業内容: 半導体製造工程に不可欠な「超純水」の製造装置および水処理システムの設計・施工・販売。韓国・台湾の大手半導体メーカーに強い。

 ・ 会社HP:https://www.nomura-micro.co.jp/

◎ 注目理由: 半導体の微細化が進むほど、洗浄工程で使われる水の純度に対する要求レベルが上がる。サムスン電子やSKハイニックスなどへの実績が豊富で、アジアの半導体設備投資再開の恩恵を直接受ける。

◎ 企業沿革・最近の動向: メンテナンスや消耗品交換などのストックビジネス比率を高めている。米国や日本国内(Rapidus、TSMC熊本など)のプロジェクトへの参画も期待される。

◎ リスク要因: 特定の大手顧客(韓国勢など)の投資動向に業績が大きく依存する。株価のボラティリティが非常に高い。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/6254 ◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/6254.T


編集後記:市場は「見えない技術」を評価し始めている

ユニオンツールの急騰は、投資家の視点が「目に見える最終製品(スマホや車)」から、「それを作るための不可欠な技術(ドリル、研磨、材料)」へと深化していることを示しています。今回紹介した20銘柄は、いずれもその分野で世界と戦える技術を持った「グローバル・ニッチトップ」たちです。

もしあなたが、次の成長株を探しているなら、華やかなニュースの裏側で、黙々とドリルを回し、薬品を調合し、ナノメートルの世界で戦う彼らに注目してみてください。

あなたの次の投資アクション: まずは、今回紹介した銘柄の中から、「PBRが1倍割れ」または「予想PERが15倍以下」の割安な銘柄を3つピックアップし、ウォッチリストに登録することから始めてみてはいかがでしょうか?

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