1. はじめに:AI時代の真のボトルネックは「電力」である
今、株式市場で最も熱い視線が注がれているのは、言うまでもなく生成AI(人工知能)関連銘柄です。しかし、半導体メーカーやAI開発企業に資金が集中する一方で、その背後にある「物理的な限界」が顕在化しつつあります。それが**「電力」と「データセンター(DC)」**の問題です。
AIモデルの学習や推論には、膨大な計算能力が必要です。これを支えるのがデータセンターですが、最新のGPU(画像処理半導体)を搭載したサーバーは、従来とは比較にならないほどの電力を消費し、同時に凄まじい熱を発します。国際エネルギー機関(IEA)の試算によれば、データセンターによる電力消費量は、2026年には2022年比で倍増する可能性があると警告されています。これは、ドイツ一国の年間電力消費量に匹敵する規模です。
ここに、投資家にとっての**「スーパーサイクル」**の機会が眠っています。
なぜ今、「電力設備」なのか?
これまで地味な存在とされてきた電線、変圧器、配電盤、そして空調設備メーカーが、今やハイテク産業の成長を支える生命線となっています。理由は複合的です。
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AIデータセンターの急増:ハイパースケーラー(Google, Amazon, Microsoft等)による日本国内への巨額投資が相次いでいます。
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設備の更新需要:高度経済成長期に整備された日本の電力インフラは老朽化しており、更新時期を迎えています。
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再エネ連系とグリッド強化:太陽光や風力などの不安定な電源を系統に接続するため、送配電網の高度化(スマートグリッド)が急務です。
「日本株」が選ばれる理由
特に日本の電力関連企業は、世界的に見ても高い競争力を持っています。高電圧に耐えうるケーブル技術、狭い敷地でも効率よく冷やす空調技術、そして何より、止まることが許されないインフラを支える信頼性です。円安を追い風に、これらの企業の海外売上比率も高まっており、もはや「内需」という枠組みでは捉えきれないグローバル企業へと変貌を遂げています。
本記事では、誰もが知る超大型株(日立や三菱重工など)はあえて除き、データセンター建設ラッシュや電力不足対策で直接的な恩恵を受ける、中型~小型、あるいは特定分野で圧倒的なシェアを持つ「実力派」の20銘柄を厳選しました。ケーブル、変圧器、空調、工事、そして次世代エネルギー技術まで、多角的にポートフォリオを組めるラインナップです。
免責事項 本記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載されている情報は作成時点のものであり、その正確性や完全性を保証するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。株価の変動や企業の業績変化により、損失が生じる可能性があります。
2. 注目銘柄リスト(20選)
【電力ケーブルの「隠れた巨人」】SWCC (5805)
◎ 事業内容: 旧・昭和電線ホールディングス。電線・ケーブルの大手で、建設用や電力インフラ向けに強み。特に高電圧電力ケーブル用接続部品「SICONEX(サイコネックス)」は、施工の簡略化と省スペース化を実現する独自製品としてシェアが高い。
・ 会社HP:
◎ 注目理由: データセンター建設ラッシュに加え、再エネ発電所からの送電網強化で、同社の高電圧ケーブルや接続部品(SICONEX)への需要が爆発的に増加しています。大手3社(住友電工、古河電工、フジクラ)に比べて時価総額が手頃でありながら、高収益体質への構造改革が進んでおり、利益率が劇的に改善しています。「隠れた高収益インフラ株」として、機関投資家からの再評価が進んでいる最有力候補です。
◎ 企業沿革・最近の動向: かつては低収益な汎用電線に依存していましたが、ロジックを用いた抜本的な事業ポートフォリオの再構築(ROIC経営)を断行。不採算事業の撤退と、高付加価値製品への集中投資が奏功し、最高益更新基調にあります。最近では、データセンター向けのバスダクト(大容量配線システム)の需要も旺盛です。
◎ リスク要因:銅価格の急激な変動が原材料コストに影響を与える可能性があります。また、建設業界の人手不足による工期遅れが、納入スケジュールに影響するリスクがあります。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
【光と電力の二刀流】株式会社フジクラ (5803)
◎ 事業内容: 電線御三家の一角。光ファイバ、フレキシブルプリント基板(FPC)、電力ケーブルなどを展開。特に生成AI用データセンターで必須となる、多心かつ細径の光ファイバケーブルで世界的な技術力を持つ。
・ 会社HP:
◎ 注目理由: 「AIデータセンターには大量の光ファイバが必要」というテーマのど真ん中にいます。同社の「SWR(Spider Web Ribbon)」技術を用いた光ケーブルは、細くて軽いため、スペースが限られたデータセンター内の配線に最適として、北米のハイパースケーラーから爆発的な需要があります。株価は既に上昇トレンドですが、世界的なAI投資競争が続く限り、業績の上振れ余地は依然として大きいです。
◎ 企業沿革・最近の動向: 過去の構造改革を経て、現在は情報通信事業が利益の柱に成長。直近の決算でも、北米向けのデータセンター需要が想定を上回り、株価は1万円の大台を突破する場面も見られました。電力インフラ向けの需要も堅調で、双発エンジンの強みを発揮しています。
◎ リスク要因:北米経済の減速懸念や、ハイパースケーラーの設備投資計画の変更(先送り)が最大のリスク要因です。為替感応度も高いため、急激な円高はマイナスです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
【変圧器のスペシャリスト】株式会社ダイヘン (6622)
◎ 事業内容: 変圧器(トランス)とアーク溶接ロボット、半導体製造装置用電源の3本柱。特に「柱上変圧器」で国内トップシェアを誇り、大規模な電力受変電設備も手掛ける。
・ 会社HP: https://www.daihen.co.jp/
◎ 注目理由: データセンターは「巨大な電力消費施設」であり、特高受変電設備が不可欠です。ダイヘンは、再エネ導入に伴う配電網の高度化と、データセンター向けの大容量変圧器の特需というダブルの追い風を受けています。AIサーバー向けの電力供給は、瞬時電圧低下も許されない高品質が求められるため、同社の信頼性が高く評価されています。EV充電インフラでも実績があります。
◎ 企業沿革・最近の動向: 大阪変圧器として創業以来、電力インフラを支えてきました。最近では、AIデータセンター向けの特需に対応するため、変圧器工場の生産能力増強を進めています。半導体関連の調整局面でも、電力事業が業績を下支えするポートフォリオの良さが光ります。
◎ リスク要因:半導体製造装置向けの高周波電源事業も大きいため、半導体市況の回復遅れが全体の足を引っ張る可能性があります。原材料(鋼材・油)価格の高騰も注視が必要です。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6622
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6622.T
【サーバーラック国内首位】日東工業株式会社 (6651)
◎ 事業内容: 配電盤、分電盤、ブレーカー、サーバーラック(キャビネット)の製造販売。電気設備資材の総合メーカーであり、データセンター向けのサーバーラックでは国内トップシェアを誇る。
・ 会社HP: https://www.nito.co.jp/
◎ 注目理由: データセンターが増えれば、必ずサーバーを収納する「ラック」が必要になります。日東工業は、耐震性や放熱性に優れたサーバーラックで圧倒的な地位を築いています。また、電力消費量の増加に伴い、高圧受電設備(キュービクル)の需要も旺盛です。地味ながら、AIインフラの「箱」と「電気の入り口」を独占的に供給できる強みがあり、安定成長が見込めます。
◎ 企業沿革・最近の動向: 国内市場での圧倒的なシェアを背景に、無借金経営に近い強固な財務体質を持っています。最近では、熱対策(クーリング)ソリューションにも力を入れており、発熱量の多いAIサーバー向けの冷却システムとのセット提案を強化しています。
◎ リスク要因:国内建設需要への依存度が高いため、建設着工件数の減少がリスクです。また、原材料(鋼板)価格の上昇を価格転嫁できるかが利益率の鍵を握ります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6651
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6651.T
【空調技術で世界を冷やす】高砂熱学工業株式会社 (1969)
◎ 事業内容: 空調設備工事の最大手。オフィスビル、工場、病院などあらゆる施設の空調を手掛けるが、特に産業空調(クリーンルームやデータセンター)に強い技術力を持つ。
・ 会社HP: https://www.tte-net.com/
◎ 注目理由: AIサーバーの発熱問題は深刻で、効率的な冷却技術がデータセンターの競争力を左右します。高砂熱学は、この分野のトップランナーであり、従来の水冷・空冷に加え、液冷システムなどの次世代技術にも対応しています。半導体工場向けのクリーンルーム施工でも実績が豊富で、日本のハイテク産業復活の恩恵を最も受ける設備工事会社の一つです。
◎ 企業沿革・最近の動向: 受注高、手持ち工事高ともに過去最高水準で推移しています。水素エネルギー技術の開発にも積極的で、月面での水電解装置開発に参画するなど、長期的な技術開発力も魅力です。株価も右肩上がりですが、PERには過熱感はまだ少ない水準です。
◎ リスク要因:建設業界全体の課題である「2024年問題(残業規制)」による人手不足が、工事進捗のボトルネックになる可能性があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1969
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1969.T
【関東の電力工事の雄】関電工 (1942)
◎ 事業内容: 東京電力グループの中核電気設備工事会社。屋内線・環境設備工事、電力インフラ工事(配電線・送電線)を手掛ける。データセンター建設や再エネ関連工事でも実績多数。
・ 会社HP: https://www.kandenko.co.jp/
◎ 注目理由: 日本のデータセンターの多くは、電力供給と通信インフラが整った関東圏(特に千葉県印西市など)に集中しています。このエリアを地盤とする関電工は、DC建設工事の受注において圧倒的に有利な立場にあります。また、老朽化した送電網の更新工事も底堅く、ディフェンシブ性と成長性を兼ね備えた銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向: 最高益を視野に入れる好決算が続いています。豊富な手元資金を活かして株主還元にも積極的になりつつあり、配当利回りの面でも魅力的です。都市再開発案件も豊富で、受注残高は高水準を維持しています。
◎ リスク要因:資材価格の高騰と労務費の上昇による利益率の圧迫が懸念材料です。また、東京電力グループへの依存度が相対的に高いため、親会社の動向に左右される側面があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1942
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1942.T
【東北のDC集積地を担う】ユアテック (1934)
◎ 事業内容: 東北電力グループの電気設備工事大手。東北6県と新潟を地盤とし、配電線工事、屋内電気工事、空調管工事などを展開。
・ 会社HP: https://www.yurtec.co.jp/
◎ 注目理由: 関東の電力逼迫や地価高騰を受け、新たなデータセンターの建設地として「東北地方」が注目されています。冷涼な気候がサーバー冷却に適していることも追い風です。ユアテックは東北エリアでの圧倒的なシェアを持ち、地域分散型DCの建設需要を総取りできる可能性があります。財務内容も極めて健全です。
◎ 企業沿革・最近の動向: 東北電力向けの配電工事が安定収益源ですが、近年は一般需要家向けの工事(再開発や工場建設)比率を高めています。半導体工場(PSMC等)の東北進出も特需となります。
◎ リスク要因:東北地方の人口減少による住宅着工の減少など、長期的には地域経済縮小の影響を受ける可能性があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1934
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1934.T
【内装電気のプロフェッショナル】住友電設株式会社 (1949)
◎ 事業内容: 住友電工グループの総合設備会社。ビルや工場の電気・情報通信・空調工事に強み。関西地盤だが全国展開しており、特にデータセンターの内装電気設備で高い実績を持つ。
・ 会社HP: https://www.sem.co.jp/
◎ 注目理由: データセンターの内部は、複雑怪奇なケーブル配線と高度な電源管理が必要です。住友電設は、こうした高度な技術を要する屋内配線工事を得意としています。親会社である住友電工との連携もあり、ケーブル調達から施工までワンストップで対応できる強みがあります。株価は上場来高値圏で推移しており、市場の評価が高いです。
◎ 企業沿革・最近の動向: 大阪万博関連工事や都市再開発に加え、データセンター案件が積み上がっています。業績は堅調に拡大しており、連続増配への期待も持てます。
◎ リスク要因:建設現場の人手不足が深刻化しており、外注費の高騰が利益率を圧迫するリスクがあります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1949
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1949.T
【電力品質の守護神】日新電機株式会社 (6641)
◎ 事業内容: 住友電工系。電力用コンデンサ、ガス絶縁開閉装置(GIS)、電圧調整装置などで高シェア。電力の品質を安定させる機器に特化している。
・ 会社HP: https://nissin.jp/
◎ 注目理由: データセンターや半導体工場は、わずかな電圧変動も嫌います。日新電機の「電力コンデンサ」や「電圧調整装置」は、電力供給を安定させるために不可欠な装置です。また、再生可能エネルギーの大量導入に伴い、系統の電圧が不安定になる問題に対しても、同社のソリューションが必須となります。ニッチですが、代替の効かない技術を持っています。
◎ 企業沿革・最近の動向: イオン注入装置(半導体製造装置)も手掛けており、半導体設備投資の波にも乗っています。電力インフラと半導体製造装置の二軸で成長しており、収益性が高いのが特徴です。
◎ リスク要因:中国市場への依存度が一部あるため、中国経済の停滞や地政学リスクの影響を受ける可能性があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6641
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6641.T
【系統連系のキーマン】株式会社戸上電機製作所 (6643)
◎ 事業内容: 配電用制御機器の専門メーカー。電柱の上にある開閉器や、太陽光発電などの系統連系用スイッチで高いシェアを持つ。
・ 会社HP: https://www.togami-elec.co.jp/
◎ 注目理由: 再生可能エネルギーの普及やスマートグリッド化に伴い、配電網の制御を自動化・高度化するニーズが高まっています。戸上電機は、配電自動化システムや開閉器で確固たる地位を築いており、電力インフラの「神経系」を支える企業です。九州電力向けが主力ですが、全国展開も進めています。
◎ 企業沿革・最近の動向: 太陽光発電所向けの開閉器需要が一巡した後も、更新需要やグリッド強靭化の需要で業績は底堅いです。PBRが低く、バリュー株としての側面も強いです。
◎ リスク要因:公共事業や電力会社の設備投資計画に業績が連動しやすく、爆発的な成長というよりは安定成長型です。流動性がやや低い点も注意。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6643
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6643.T
【スマートグリッドの中核】株式会社東光高岳 (6617)
◎ 事業内容: 東電系の東光電気と高岳製作所が合併。変電設備、配電機器、そしてスマートメーター(次世代電力計)の大手。EV用急速充電器でもシェアトップクラス。
・ 会社HP: https://www.tktk.co.jp/
◎ 注目理由: スマートメーターの設置第一順から10年が経過し、交換更新需要(リプレース)が始まっています。また、データセンター向けの受変電設備も好調です。さらに注目すべきはEV急速充電器で、インフラ整備の国策銘柄としても期待されます。電力網のDX化において中心的な役割を果たします。
◎ 企業沿革・最近の動向: スマートメーターの更新需要入りで受注が増加傾向。配電機器の納期長期化が見られるほど需要が強く、生産体制の強化を進めています。
◎ リスク要因:原材料価格の高騰を製品価格に転嫁するタイムラグにより、一時的に利益率が低下する可能性があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6617
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6617.T
【計測と制御のパイオニア】大崎電気工業株式会社 (6644)
◎ 事業内容: 電力量計(スマートメーター)で国内シェアトップ。エネルギーマネジメントシステムや、海外での計測事業も展開。
・ 会社HP: https://www.osaki.co.jp/
◎ 注目理由: 東光高岳と同様、スマートメーターの更新需要が最大のカタリストです。大崎電気は特に通信機能を持った次世代メーターに強く、電力データの活用(需給調整など)が進む中で重要性が増しています。海外事業の再編も進めており、収益改善が期待されます。
◎ 企業沿革・最近の動向: 半導体不足による生産制約が解消に向かい、出荷が正常化しています。国内シェアNo.1の強みを生かし、安定したキャッシュフローを生み出しています。
◎ リスク要因:海外子会社の業績変動が激しく、連結決算の不安定要因になることが過去にありました。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6644
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6644.T
【パワエレ技術の集大成】富士電機株式会社 (6504)
◎ 事業内容: 重電大手。パワエレ機器(インバータ、UPS)、発電プラント(地熱、水力)、パワー半導体などを手掛ける。特にデータセンター向けUPS(無停電電源装置)で高シェア。
・ 会社HP: https://www.fujielectric.co.jp/
◎ 注目理由: データセンターにとって「停電」は致命的です。富士電機のUPSは、その信頼性から多くのDCで採用されています。また、パワー半導体も自社製造しており、電気を「作る・送る・変える」の全領域をカバーしています。サイズは大きいですが、電力・DCテーマでは外せない本命銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向: 業績は絶好調で、パワー半導体とエネルギー事業が牽引しています。EV向け需要の一時的な減速を、データセンター向け需要が補って余りある状況です。
◎ リスク要因:為替円高による収益目減りリスクや、パワー半導体市場の競争激化(中国メーカーの台頭など)が懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6504
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6504.T
【変電システムの老舗】株式会社明電舎 (6508)
◎ 事業内容: 重電中堅。変電・配電システム、水処理設備、EV用モータ・インバータなどを展開。
・ 会社HP: https://www.meidensha.co.jp/
◎ 注目理由: 電力インフラの更新需要に加え、海外(特に北米・アジア)での変電設備需要を取り込んでいます。EV用モーターなど自動車部品も手掛けていますが、現在の主役は電力インフラ事業です。データセンター向けの特別高圧受変電設備の引き合いも強く、受注残が積み上がっています。
◎ 企業沿革・最近の動向: 2024年度からの新中期経営計画で、電力インフラ事業への注力を鮮明にしています。生産能力の増強を進め、納期短縮とシェア拡大を図っています。
◎ リスク要因:海外プロジェクトにおけるコスト超過や、為替変動リスクがあります。また、EV市場の成長鈍化が自動車部品事業の重荷になる可能性があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6508
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6508.T
【東電の守り刀】株式会社東京エネシス (1945)
◎ 事業内容: 東京電力グループ。火力・原子力発電所のメンテナンス、建設工事が主力。再エネ設備やバイオマス発電所の建設も手掛ける。
・ 会社HP: https://www.qtes.co.jp/
◎ 注目理由: 電力需要の急増に伴い、休止していた火力発電所の再稼働やメンテナンス需要が発生しています。また、将来的には柏崎刈羽原発の再稼働などのテーマ性もあります。データセンター向けの特高変電所工事も増加しており、電力供給の「元」に近い部分で恩恵を受けます。
◎ 企業沿革・最近の動向: 東電向け工事が安定的である一方、一般顧客(再エネ事業者など)向けの比率を高めています。PBRが低く、財務体質も健全です。
◎ リスク要因:原発再稼働のスケジュールの不透明さや、脱炭素の流れによる火力発電関連工事の長期的縮小懸念があります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1945
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1945.T
【都市型DCの専門医】三機工業株式会社 (1961)
◎ 事業内容: 三井系の大手設備工事会社。空調、衛生、電気、搬送システムなどを手掛ける総合エンジニアリング企業。
・ 会社HP: https://www.sanki.co.jp/
◎ 注目理由: 高砂熱学と並び、データセンターの空調設備に強みを持っています。特に、省エネ性能の高い空調システムの提案力に定評があります。半導体工場向けの搬送システムなども手掛けており、ハイテク投資関連の総合デパート的な側面があります。
◎ 企業沿革・最近の動向: 大型再開発案件や産業向け空調が好調。株主還元にも積極的で、配当利回りも比較的高水準を維持しています。
◎ リスク要因:大型工事の採算性悪化や、資材高騰の影響を受けやすい業態です。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/1961
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/1961.T
【都心型DCオペレーター】株式会社ブロードバンドタワー (3776)
◎ 事業内容: 独立系のデータセンター専業事業者。都心(大手町など)に都市型データセンターを保有。AWSなどのクラウド接続サービスも提供。
・ 会社HP: https://www.bbtower.co.jp/
◎ 注目理由: ここまで紹介した銘柄の多くは「設備・工事」ですが、こちらは実際にデータセンターを運営する企業です。都心の好立地にDCを構えており、低遅延を求める金融機関やAI事業者からの需要が底堅いです。時価総額が小さく、値動きが軽い「小型DC関連」としての投機的な人気も集めやすいです。
◎ 企業沿革・最近の動向: 5Gデータセンターの新設など投資が先行していましたが、稼働率の向上とともに収益化フェーズに入りつつあります。
◎ リスク要因:小規模ゆえに、大手通信キャリアや外資系巨大DCとの価格競争に巻き込まれると厳しいです。財務基盤は大手ほど盤石ではありません。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/3776
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/3776.T
【次世代エネの夢】助川電気工業株式会社 (7735)
◎ 事業内容: 熱制御技術の専門メーカー。半導体・エネルギー関連のヒーターやセンサー、温度計測システムを製造。原子力・核融合関連技術に強み。
・ 会社HP: https://www.sukegawa.co.jp/
◎ 注目理由: 足元の業績もさることながら、「核融合発電」という次世代エネルギー関連の夢がある銘柄です。データセンターの電力問題を根本解決する技術として期待される小型モジュール炉(SMR)や核融合炉の研究開発において、同社の耐熱・耐放射線センサー技術が活用されています。
◎ 企業沿革・最近の動向: 半導体製造装置向けのヒーター需要が回復基調。J-Powerなどとの共同研究実績もあり、エネルギー技術の深耕を続けています。
◎ リスク要因:核融合の実用化は遥か先の話であり、思惑で株価が乱高下しやすいです。流動性が低い点も注意が必要です。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7735
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7735.T
【廃棄物をエネルギーに】タクマ (6013)
◎ 事業内容: ボイラ・環境プラントの老舗。ごみ焼却施設(環境プラント)やバイオマス発電プラントの建設・運営を手掛ける。
・ 会社HP: https://www.takuma.co.jp/
◎ 注目理由: データセンターの電力確保において、オンサイト(敷地内)での発電ニーズが高まる可能性があります。タクマのバイオマス発電技術や、廃棄物発電は、地産地消型のエネルギー源として見直されています。電力不足に対する「創エネ」側のアプローチとして注目です。
◎ 企業沿革・最近の動向: 官公庁向けのごみ処理施設の更新需要が安定しており、ストックビジネス(運営・保守)の比率が高まっています。業績の安定感は抜群です。
◎ リスク要因:大型プラント案件は受注から売上計上までの期間が長く、期ずれなどが業績見通しを変動させる要因になります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6013
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6013.T
【冷却水のパイプライン】古河電気工業 (5801)
◎ 事業内容: 電線御三家の一つ。光ファイバ、電力ケーブルに加え、自動車部品や機能材料も展開。
・ 会社HP: https://www.furukawa.co.jp/
◎ 注目理由: フジクラ同様、光ファイバの恩恵を受けますが、古河電工で特筆すべきは「水冷用銅管」や「ヒートパイプ」などの熱マネジメント製品です。AIサーバーの冷却方式が空冷から水冷へとシフトする中、同社の冷却関連部品の需要急増が見込まれています。PBR1倍割れ(執筆時点付近)の割安感も残っています。
◎ 企業沿革・最近の動向: 北米の光ファイバ在庫調整が長引いていましたが、底打ち感が出ています。データセンター向けの製品群を強化し、収益の柱に育てようとしています。
◎ リスク要因:自動車部品事業の収益性が課題となっており、全体の利益率を押し下げる要因になることがあります。
◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/5801
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/5801.T


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