【乗り遅れたと焦る前に】日経平均高値圏での「持たざるリスク」と、資産を確実に守るディフェンシブ投資術

周りの爆益報告に心がざわつくあなたが、相場から退場せずに「負けないポジション」を築くための具体策

日経平均株価が連日のように高値を更新したというニュースが流れる。 そのたびに、自分の証券口座の残高を見て、ため息をついていませんか。

SNSを開けば、誰かが大きな利益を出したという報告が溢れています。 テレビや雑誌でも、今買わないと一生後悔するかのような特集が組まれています。

周りのみんなが儲かっているのに、自分だけがバスに乗り遅れてしまった。 このまま何もしなければ、どんどん置いていかれるのではないか。

いわゆる持たざるリスクという言葉が、頭の中でぐるぐると回り始めているかもしれません。 その焦る気持ち、痛いほどよくわかります。

なぜなら、私自身が過去に何度も同じような感情に振り回されてきたからです。 相場が急上昇している時、現金を持ったまま立ち尽くすのは本当に苦しいものです。

しかし、焦って行動を起こす前に、少しだけ立ち止まって深呼吸をしてみてください。 この記事は、そんな風に心がざわついているあなたに向けて書いています。

この記事を最後まで読んでいただければ、今の相場で何を見て何を捨てるべきかが明確になります。 休むも相場ではなく、少額で参加しつつ守りを固めるのが正解だということに気づくはずです。

明日からは、スマホのニュース通知を見ても、心穏やかに過ごせるようになることをお約束します。

目次

このニュースは見る価値があるのか

相場が盛り上がっている時、私たちの周りには情報が溢れかえります。 その多くは、実は私たちの判断を狂わせるノイズでしかありません。

まずは、今すぐ無視していいノイズを3つ挙げます。

1つ目は、証券会社やアナリストが掲げる強気すぎる目標株価です。 彼らも商売ですから、相場が良い時はより高い数字を出して取引を促そうとします。 この数字を見てまだ上がるはずだと信じ込むと、高値掴みの罠に落ちやすくなります。

2つ目は、SNSで流れてくる他人の爆益報告です。 あれは、たまたま上手くいった一部分を切り取って見せているに過ぎません。 裏にある数々の失敗や、どれほどのリスクを取っているかは決して語られません。 他人の結果と自分の状況を比べることは、焦りを生むだけで百害あって一利なしです。

3つ目は、今が歴史的なチャンスだと煽るメディアの論調です。 メディアは視聴者の感情を揺さぶることで注目を集めようとします。 乗り遅れるなという言葉は、冷静な判断力を奪う危険な呪文だと考えてください。

一方で、私たちが本当に見るべきシグナルも3つあります。

1つ目は、あなた自身が夜ぐっすり眠れるだけの許容損失額です。 いくらまでなら損をしても生活や精神に支障が出ないか。 外部のニュースではなく、自分の内側にあるこの数字こそが最も確実なシグナルです。

2つ目は、企業の業績が実際に伴っているかという事実です。 株価だけが先行して上がっているのか、それとも利益も着実に伸びているのか。 特に、不景気になっても需要が落ちにくいディフェンシブな企業の業績は重要です。

3つ目は、市場全体の楽観ムードの度合いです。 誰もが買えば儲かると信じて疑わない時ほど、相場は天井に近いことが多いのです。 恐怖指数と呼ばれるような指標が極端に低い時は、逆に警戒を強めるサインとなります。

私たちは今、どこで迷わされているのか

過去の失敗を踏まえて、現在の相場環境をどう解釈し、どう行動すべきかをお話しします。

まず、一次情報としての事実は、日経平均株価が高値圏で推移しているということです。 海外の投資家からの資金流入や、企業が利益を株主に還元する姿勢を強めていることなどが背景にあります。

この事実に対する私の解釈は、長期的な目線で見れば日本株はまだ成長の余地があるということです。 しかし、短期的には明らかに過熱感があり、いつ調整の下落が起きてもおかしくない状態だと見ています。

物価が上がり続けるインフレの時代においては、現金のまま持っていることもまたリスクになります。 だからといって、今の高値で全額を株式に突っ込むのは、あまりにも危険な賭けです。

では、読者であるあなたはどう行動するべきか。 結論から言うと、一括での投資は絶対に避け、ディフェンシブな銘柄に少しずつ資金を置いていくことです。

ディフェンシブ銘柄とは、景気の波に左右されにくく、私たちの生活に欠かせない事業を行っている企業です。 食品、医薬品、通信インフラなどがこれに当たります。

これらの企業は、相場全体が大きく下落する局面でも、比較的株価が下がりにくいという特徴があります。 持たざるリスクを軽減するために相場に参加しつつ、大きな下落からは資産を守る。

これが、今の高値圏で迷わされている私たちが取るべき現実的な行動です。 ただし、これはあくまで現在の環境が続くという前提に基づいています。

もし、世界的な金融危機や大規模な災害など、大前提を覆すような事態が起きた場合は、直ちに見立てを変えて現金比率を高める必要があります。

市場参加者の心理と取り逃し恐怖

ここで少しだけ、相場に参加している人たちの心理について触れておきます。 私たちが一番気をつけなければならないのは、取り逃し恐怖という感情です。

人が最も不合理な行動をとってしまうのは、他人が簡単に儲けているのを見た時だと言われます。

自分は慎重に相場を分析して手を出さずにいたのに、何も考えていなさそうな人が利益を出している。 その事実を目の当たりにすると、自分の判断が間違っていたのではないかと不安になります。

そして、もう我慢できないと飛び乗った瞬間が、皮肉にも相場のピークだったりするのです。 高値圏では、すでに利益を出している人たちがいつ利益を確定しようかと虎視眈々と狙っています。

一方で、焦って後から参加してくる人たちは、少しでも株価が下がるとパニックになりやすいのです。 この需給のバランスの脆さを理解しておくだけで、不用意な飛びつきを防ぐことができます。

私が一番やらかした撤退の遅れ

なぜ私がここまで焦りや取り逃し恐怖について語るのか。 それは、私自身が過去にこの感情に負けて、大きな痛手を負った経験があるからです。

もう10年以上前のことになりますが、新しい政権が誕生して株価が急上昇し始めた時期がありました。 私は当初、実体経済が伴っていないと斜に構えて、ずっと現金のまま相場を眺めていました。

しかし、毎日のように株価は上がり続け、周りの知人たちが株で儲かったという話を始めました。 春先になり、暖かくなってきた頃、私の心の中のダムが限界を迎えました。

自分だけが置いていかれる。今買わないと二度とチャンスはない。 そう思い込んだ私は、それまで調べたこともない、ただ値動きが激しいだけのテーマ株に飛びつきました。

それも、手元の資金の大部分を一度に投じてしまったのです。 買った数日は少し値上がりし、やっと自分も波に乗れたと安堵したのを覚えています。

しかし、その直後に市場全体を揺るがすニュースが飛び込み、相場は急落しました。 私の買った株は、あっという間に買値を下回り、含み損が膨らんでいきました。

その時の感情は、今でも生々しく思い出せます。 ただただ怖くて、画面を見る手が震えました。

少し待てばまた戻るはずだ。ここで売ったら損が確定してしまう。 そうやって自分に言い訳をして、損切りという最も重要な行動を先送りしてしまったのです。

結果的に、株価はさらに下がり続け、私は当初の想定をはるかに超える損失を抱えてから泣く泣く手放しました。 自分の焦りが判断を狂わせ、致命的な傷を負った瞬間でした。

あの時の最大の失敗は、自分のルールを持たずに、他人の儲け話というノイズで動いてしまったことです。 そして、自分が間違っていたと認めることができず、撤退の決断を遅らせたことでした。

今ならはっきりと言えます。 よくわからないものに飛びつくくらいなら、何もせずに休んでいる方がよほどマシです。

もしどうしても参加したいなら、最悪の事態を想定して、すぐに逃げられる準備をしておくべきでした。

それって結局タイミング投資では?への回答

ここで、多くの方が感じるであろう疑問にお答えしておきます。

ディフェンシブな株なんて値動きが地味でつまらない。 せっかく相場が上がっているのに、そんな株を買っても市場平均についていけないのではないか。

その疑問はもっともです。事実として、ディフェンシブ銘柄は急騰する相場では目立ちません。 華々しく上昇するハイテク株などを横目に、歯がゆい思いをすることもあるでしょう。

ですが、私たちの目的は市場平均のパフォーマンスを上回ることなのでしょうか。 それとも、自分の大切な資産を致命的な損失から守りながら、少しずつでも増やしていくことでしょうか。

もしあなたの目的が後者であるならば、派手な値上がりを追い求める必要はありません。 相場で生き残るために最も重要なのは、大きく勝つことではなく、大きく負けないことです。

大きく負けなければ、相場に居続けることができます。 相場に居続けることができれば、いずれ巡ってくる本当のチャンスを掴むことができるのです。

だからこそ、今は焦ってホームランを狙うのではなく、地味でも確実にバントで塁に出るような投資を心がけるべきだと私は考えます。

どのシナリオが来ても生き残るための準備

相場は私たちの思い通りには動きません。 だからこそ、複数のシナリオを想定して、あらかじめ自分の行動を決めておくことが大切です。

ここでは3つのシナリオに分けて、それぞれの対応を整理します。

基本シナリオは、高値圏で小さな上下を繰り返しながら、緩やかに上昇していくパターンです。 この場合、やることとしては、決めた予算の範囲内でディフェンシブ銘柄を少しずつ買い進めていきます。 やらないことは、急な値上がりに乗じて一気に買い増すことです。 チェックするものは、購入した企業の業績が安定して推移しているかどうかです。

逆風シナリオは、海外の金利動向の変化などをきっかけに、相場全体が急落するパターンです。 この場合、やることとしては、あらかじめ決めておいた撤退基準に引っかかったら機械的に損切りすることです。 やらないことは、株価が戻ることを祈って塩漬けにしたり、無理にナンピン買いをして傷口を広げたりすることです。 チェックするものは、急落の理由が一時的なものか、それとも企業の根本的な価値を損なうものかという点です。

様子見シナリオは、大きなニュースもなく、方向感のない横ばいが続くパターンです。 この場合、やることとしては、焦らずにキャッシュを温存しながら、自分の興味のある企業の分析を深めることです。 やらないことは、退屈だからといって無理に売買を繰り返すことです。 チェックするものは、世の中のお金の流れが変化しそうな兆候がないかという点です。

どのシナリオが現実になっても、事前に決めたルール通りに動くだけ。 そう思えれば、相場の値動きに一喜一憂することはなくなります。

資産を確実に守る実践戦略

ここからは、明日からすぐに使える具体的な実践戦略をお伝えします。 精神論ではなく、数字とルールに基づいた行動計画です。

まず、資金配分のレンジについてです。 現在の高値圏という環境を考慮すると、投資に回すお金は全体の資金の30パーセントから50パーセント程度に抑えるべきです。 残りの50パーセントから70パーセントは、いざという時のための現金として必ず手元に残しておいてください。 分からない時や迷った時は、ポジションを小さくするのが相場における正解です。

次に、建て方、つまり買い方のルールです。 絶対にやってはいけないのは、手持ちの資金を一度に全て投じてしまうことです。 資金を最低でも3回から5回に分割して、時間を分散させて購入してください。

例えば、1か月に1回、決められた日に少しずつ買うというような間隔を空けることが有効です。 これにより、たまたま一番高いところで買ってしまうリスクを平均化することができます。

そして、この記事で最も重要な撤退基準についてお話しします。 撤退の基準があいまいなまま相場に参加するのは、ブレーキのない車を運転するようなものです。 私は必ず、以下の3点セットを事前に決めてからエントリーします。

1つ目は、価格基準です。 自分が買った価格から一定の割合、例えば10パーセント下がったら問答無用で売却するというルールです。 あるいは、直近の目立った安値を下回ったら、トレンドが変わったと判断して一度手放します。 ここには一切の感情を挟みません。

2つ目は、時間基準です。 例えば、買ってから1か月経っても株価が全く動かない、あるいは想定していたシナリオ通りに進まない場合。 この時は、自分の見立てが間違っていたか、まだ時期が早かったと判断して一度資金を引き揚げます。 時間を無駄にすることも、投資においては大きな機会損失になります。

3つ目は、前提基準です。 その企業を買った根本的な理由、例えば安定した配当や独自の技術といった前提が崩れるようなニュースが出た時。 株価が下がっていなくても、前提が変わったならそれはもう自分が買いたかった企業ではありません。 速やかに売却して、別の候補を探します。

この3つの撤退基準を守るだけでも、相場での生存確率は飛躍的に高まります。

私のルールの作り方と自己対話

最後に、私が普段どのようにして自分を律しているか、その核となる部分を共有します。 相場で失敗する時、その原因のほとんどは市場ではなく自分自身の心の中にあります。

私が何か新しい銘柄を買いたい衝動に駆られた時、必ず自分に問いかける3つの質問があります。

今、私は他人の利益を羨んで行動しようとしていないか。 この投資が最悪の結果に終わった場合、私の生活や精神にどれだけのダメージがあるか。 明日相場が暴落したとして、私は後悔せずにその決断を受け入れられるか。

この質問に自信を持って答えられない時は、絶対にクリックボタンを押しません。

また、皆さんが自分の状況を客観的に見るために、保存しておいてほしいチェックリストを作りました。 スマホのメモ帳などに保存して、焦りを感じた時に見返してみてください。

・今の投資は、余裕資金の範囲内で収まっているか ・なぜその企業を買うのか、中学生にもわかる言葉で説明できるか ・株価が何パーセント下がったら売るか、明確な数字を決めているか ・最悪のシナリオを想像し、それに対する備えができているか ・相場のニュースを見ない日を意図的に作れているか ・他人の投資成績と自分の成績を比べて落ち込んでいないか ・夜、株価のことが気になって眠れないことはないか

もし当てはまらない項目が複数あるなら、今は相場から少し距離を置くべきタイミングかもしれません。

まとめとネクストアクション

ここまで長い文章を読んでいただき、本当にありがとうございます。 この記事でお伝えしたかった要点は、以下の3つに集約されます。

1つ目は、他人の儲け話というノイズを捨て、自分の許容リスクというシグナルを見つめ直すこと。 2つ目は、今の高値圏では一括投資を避け、ディフェンシブ銘柄に分割して資金を入れること。 3つ目は、価格、時間、前提という3つの撤退基準を必ず設けてから相場に参加すること。

焦る気持ちは痛いほどわかりますが、相場は明日も明後日も、10年後も開いています。 今日一日乗り遅れたからといって、あなたの人生が台無しになるわけではありません。

最後に、あなたに1つだけネクストアクションを提案します。

明日スマホを開いたら、株価のニュースやSNSを見る前に、ご自身の証券口座の現金残高を確認してください。 そして、その現金があなたを最悪の事態から守ってくれる防波堤であることを意識してみてください。

それだけで、相場に向き合う心の余裕が全く変わってくるはずです。 あなたが焦りから解放され、自分自身のルールで相場と長く付き合っていけることを、心から応援しています。

免責事項 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨する投資助言ではありません。 投資における最終的な判断は、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

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