大盛工業(1844)の急騰から探る!次に飛躍する「電線地中化」「インフラ整備」関連銘柄20選

2025年9月、東京証券市場で一際強い輝きを放った銘柄、それが東証スタンダード上場の**大盛工業(1844)**です。土木工事を主力とし、特に上下水道やシールド工事(トンネルなどを掘り進める工法)に強みを持つ同社の株価は、市場の注目を集め、瞬く間に上昇しました。この急騰劇の背景には、単なる好業績だけではない、日本の社会構造の変化と国策が大きく関わっています。

日本の都市部では今、「電線地中化(無電柱化)」が急速に進められています。景観の美化はもちろんのこと、台風や地震といった自然災害への耐性を高める防災の観点からも、電線を地中に埋設する動きは国家的なプロジェクトとして推進されています。この流れは、大盛工業のような地下インフラ整備を得意とする企業にとって、巨大な追い風となります。さらに、高度経済成長期に建設された上下水道管やトンネルなどのインフラは、軒並み老朽化が深刻な問題となっており、その更新需要は待ったなしの状況です。

つまり、大盛工業の株価上昇は、この「国土強靭化」と「都市インフラの再整備」という、今後数十年にわたって続く巨大なテーマ性を市場が再認識した証左と言えるでしょう。一つの銘柄の急騰は、それに連なる「金の卵」を産む企業の存在を示唆します。大盛工業が切り拓いたこの道筋には、同じくインフラ整備の分野で独自の技術や強みを持ち、これから大きく飛躍する可能性を秘めた企業が数多く存在しているはずです。

この記事では、大盛工業の急騰劇をヒントに、今後「電線地中化」「インフラ老朽化対策」「建設DX」といったテーマで市場の主役になりうる、ダイヤの原石とも言える関連銘柄を20社厳選してご紹介します。単に同業の土木会社を並べるのではなく、コンクリート製品メーカー、電線・ケーブルメーカー、専門工事会社、さらには建設現場のDXを推進するIT企業まで、多角的な視点から「第二の大盛工業」となりうるポテンシャルを秘めた企業を徹底的にリサーチしました。あなたのポートフォリオに、未来の成長を担うインフラ関連銘柄を加えてみてはいかがでしょうか。


【投資に関する免責事項】 本記事は、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資は、元本を失うリスクを伴います。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。本記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、筆者および情報提供元は一切の責任を負いかねます。また、記事内で紹介する企業の業績や株価は変動する可能性があり、その正確性や完全性を保証するものではありません。投資を行う際は、必ずご自身で企業の財務状況や市場動向を詳細に調査し、複数の情報源をご確認ください。


目次

電線地中化・無電柱化を支える企業群

【電線共同溝のパイオニア】株式会社イトーヨーギョー (5287)

◎ 事業内容: 電線共同溝(C.C.BOX)や排水性舗装用の集水・排水製品など、コンクリート二次製品の製造・販売を手掛ける。特に無電柱化に不可欠な電線共同溝では業界の草分け的存在であり、高いシェアを誇る。

. 会社HP: https://www.itoyogyo.co.jp/

◎ 注目理由: 政府が推進する無電柱化政策の核心を担う企業です。同社の電線共同溝は、電線や通信ケーブルを地中に収容するためのコンクリート製ボックスであり、都市の景観改善や防災能力向上に直結します。今後、全国で無電柱化工事が本格化するにつれて、同社製品の需要は飛躍的に高まることが予想されます。ニッチな分野ながらトップシェアを誇り、政策の恩恵を直接的に受ける銘柄として、大盛工業からの連想が最も働きやすい一社と言えるでしょう。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1948年にコンクリート製品の製造を開始して以来、インフラ整備を支える製品を供給し続けてきました。近年は、ゲリラ豪雨対策として需要が高まる雨水貯留浸透製品にも注力しています。また、施工の省力化や工期短縮に貢献する製品開発にも積極的で、建設業界の人手不足という課題に対応するソリューションを提供している点も評価できます。安定した財務基盤を持ち、着実に成長を続ける堅実な企業です。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高いため、国の予算動向や政策変更によって業績が左右される可能性があります。また、原材料であるセメント価格の高騰は、利益率を圧迫する要因となり得ます。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5287

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5287.T


【電力インフラの守護神】那須電機鉄工株式会社 (5922)

◎ 事業内容: 送電用鉄塔や配電用金物を主力とする電力インフラ関連製品メーカー。亜鉛めっき加工技術に強みを持ち、耐久性の高い製品を提供。近年は、無電柱化に対応した地中送電用管路材や、再生可能エネルギー関連の架台など、新分野の製品も強化している。

. 会社HP: https://www.nasudtk.co.jp/

◎ 注目理由: 電線地中化において、電力会社が使用する地中送電用の保護管や関連部材の需要増加が期待されます。同社は長年にわたり大手電力会社との取引実績があり、電力インフラの規格や品質基準を熟知しています。地上から地下へと電力網の主戦場が移る中で、同社の技術と信頼性は大きなアドバンテージとなります。また、老朽化した送電鉄塔の建て替え需要も根強く、安定した収益基盤を持っている点も魅力です。地味ながらも日本の電力網を支える必須企業として注目されます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1929年創業の老舗企業。戦後の電力復興期から日本の電力インフラを支え続けてきました。近年では、洋上風力発電向けの製品開発や、通信インフラ関連の製品にも事業領域を拡大しています。2025年3月期には中期経営計画を策定し、脱炭素社会の実現に貢献する製品・サービスの開発と、既存事業の収益力強化を掲げており、時代の変化に対応する姿勢を見せています。

◎ リスク要因: 主な取引先が電力会社であるため、電力業界の設備投資計画の変動が業績に影響を与える可能性があります。また、鉄鋼などの原材料価格の変動も収益に影響します。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5922

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5922.T


【電線地中化ケーブルの雄】株式会社SWCC (5805)

◎ 事業内容: 電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバケーブルなど、社会インフラに不可欠な電線・ケーブルを製造。免震・制振装置も手掛け、防災分野にも強みを持つ。旧社名は昭和電線ホールディングス。

. 会社HP: https://www.swcc.co.jp/

◎ 注目理由: 無電柱化は、単に電線を地中に埋めるだけでなく、地中用の高耐久・高性能な電力ケーブルや通信ケーブルへの置き換えを意味します。同社は、その地中送電ケーブル分野で高い技術力とシェアを誇ります。特に、大都市圏の再開発やリニア中央新幹線関連工事など、大規模プロジェクトにおける需要が見込まれます。また、データセンター向けの特殊ケーブルや、再生可能エネルギー発電所から送電網へ接続するためのケーブルなど、成長分野での需要も旺盛で、複数の収益源を持っています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1936年の創業以来、日本の電線業界をリードしてきました。近年はM&Aにも積極的で、事業領域の拡大を図っています。2023年には社名を変更し、単なる電線メーカーから脱却し、社会インフラを支えるソリューション企業への変革を志向しています。環境配慮型製品の開発にも注力しており、サステナビリティ経営を推進している点も現代的な企業と言えます。

◎ リスク要因: 銅価格の変動が業績に大きく影響します。銅は電線の主原料であり、価格が高騰すると利益を圧迫する可能性があります。また、国内外の景気動向や設備投資の波にも影響を受けやすいです。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5805

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5805.T


【特殊電線のスペシャリスト】平河ヒューテック株式会社 (5821)

◎ 事業内容: 産業用・医療用・通信用など、多種多様な用途向けの特殊電線・ケーブルを製造・販売。特に、高周波対応の同軸ケーブルや、精密機器に使用される極細ケーブル、FA(ファクトリーオートメーション)向けのロボットケーブルなどに強みを持つ。

. 会社HP: https://www.hewtech.co.jp/

◎ 注目理由: 電線地中化は電力線だけでなく、光ファイバー網やCATVなどの通信線も対象となります。同社は、そうした通信インフラに使用される高性能なケーブルで高い技術力を有しています。5Gの普及やデータセンターの増設に伴い、通信網はますます高度化・大容量化しており、同社の高付加価値製品の需要は底堅いものがあります。無電柱化というインフラ整備の側面だけでなく、デジタル社会の進展というもう一つの大きな潮流に乗る銘柄として、成長性が期待されます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1948年の設立以来、ニッチながらも高い技術力が要求される特殊電線の分野で存在感を発揮してきました。海外展開にも積極的で、アジアや北米を中心に生産・販売拠点を構えています。近年は、電気自動車(EV)向けの車載用ケーブルや、医療用カテーテルに使用される高機能チューブなど、成長分野への製品投入を加速させています。

◎ リスク要因: 特定の業界向けの製品が多いため、当該業界の設備投資動向の影響を受けやすい側面があります。また、技術革新のスピードが速い分野でもあり、継続的な研究開発投資が不可欠です。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5821

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インフラ老朽化対策・更新需要で輝く企業群

【ヒューム管の最大手】日本ヒューム株式会社 (5262)

◎ 事業内容: 下水道管の主力製品であるヒューム管(遠心力鉄筋コンクリート管)の製造で国内トップシェア。コンクリートパイル(基礎杭)や護岸ブロックなども手掛ける、コンクリート二次製品の大手。

. 会社HP: https://www.nipponhume.co.jp/

◎ 注目理由: 全国の自治体で、高度経済成長期に敷設された下水道管の老朽化が深刻な問題となっています。耐用年数を超えた下水道管の更新需要は、今後数十年にわたり継続することが確実視されています。この巨大な更新市場において、トップシェアを誇る同社が受注機会を多く獲得するのは必然と言えます。また、近年のゲリラ豪雨対策として、より大口径の下水道管へのニーズも高まっており、同社の技術力が活きる場面が増えています。安定した需要が見込める、ディフェンシブなインフラ銘柄として注目です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1925年に設立され、日本の下水道普及と共に成長してきた歴史を持ちます。近年は、老朽化した下水道管を掘り起こさずに内側から補強・再生する「管更生工法」にも力を入れています。これにより、工期の短縮やコスト削減、周辺環境への影響低減が可能となり、都市部での工事において採用が増えています。長年培ったコンクリート技術を応用し、時代のニーズに合わせたソリューションを提供し続けています。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高く、国のインフラ投資予算の増減に業績が左右される可能性があります。また、セメントなどの原材料価格やエネルギーコストの上昇が収益の圧迫要因となります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5262

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5262.T


【鋳鉄管のリーディングカンパニー】日本鋳鉄管株式会社 (5612)

◎ 事業内容: 上水道やガス導管などに使用されるダクタイル鋳鉄管の製造・販売で国内大手。管路の設計から施工、メンテナンスまで一貫して手掛ける総合力が強み。

. 会社HP: https://www.nikk.co.jp/

◎ 注目理由: 上水道管も下水道管と同様に老朽化問題に直面しており、特に地震時の破損リスクが低い耐震性に優れた管への更新が急務となっています。同社が主力とするダクタイル鋳鉄管は、強度と柔軟性を兼ね備え、優れた耐震性を持つことから、更新需要の受け皿として本命視されています。全国の水道事業体との強固な取引関係を基盤に、安定した受注が見込めます。また、海外でも日本の高品質な水道インフラ技術への関心は高く、今後の海外展開にも期待が持てます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1917年の創業以来、日本の近代水道の普及に貢献してきました。近年は、水道管路の状態を診断する技術や、効率的な更新計画を提案するコンサルティング業務にも力を入れています。単なる製品メーカーにとどまらず、水道事業体が抱える課題解決に貢献する「水インフラの総合エンジニアリング企業」への進化を目指しています。

◎ リスク要因: 主な原料である鉄スクラップの市況価格の変動が、製造コストに直接的な影響を与えます。また、国内の人口減少に伴う水需要の長期的な減少は、市場全体の縮小につながる可能性があります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5612

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【地盤改良・特殊土木の雄】ライト工業株式会社 (1926)

◎ 事業内容: 地すべり対策や斜面安定化工事などの斜面・法面対策工事、ダムやトンネルの地盤改良工事といった特殊土木分野で高い技術力を持つ。近年は、老朽化したインフラの維持・補修工事にも注力。

. 会社HP: https://www.raito.co.jp/

◎ 注目理由: 大盛工業が手掛けるような都市土木だけでなく、国土強靭化という観点では、山間部や沿岸部の防災工事も極めて重要です。同社は、地すべりや土砂災害を防ぐための専門技術において国内トップクラスの実績を誇ります。近年の気候変動による豪雨災害の頻発化・激甚化を受け、同社の斜面安定化技術やアンカー工法への需要はますます高まっています。また、老朽化した橋梁やトンネルの補強・補修工事でも豊富な実績があり、インフラ維持管理の分野でも活躍が期待される銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1923年の創業以来、地盤に関わる特殊技術を磨き続けてきました。東日本大震災の復旧・復興工事でもその技術力を発揮しました。近年は、ICT(情報通信技術)を活用した施工管理システムの導入や、ドローンを用いた調査・点検など、建設DXにも積極的に取り組んでいます。これにより、生産性の向上と安全性の確保を両立させています。

◎ リスク要因: 官公庁からの受注が中心のため、公共事業費の動向に業績が左右されやすいです。また、自然災害の発生状況によっても、特定の期の業績が大きく変動する可能性があります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1926

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1926.T


【災害防のスペシャリスト】日特建設株式会社 (1929)

◎ 事業内容: ダムの基礎工事や地盤改良、法面保護工事など、特殊土木の中でも特に「防災」に関連する分野に強みを持つ建設会社。環境関連事業として、汚染された土壌の浄化事業なども手掛ける。

. 会社HP: https://www.nittoc.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化計画の中核をなすのは、災害に強い国づくりです。同社は、ダムの基礎固めや地すべり防止など、大規模な災害を防ぐための基盤技術に特化しています。特に、岩盤や軟弱地盤など、難しい条件下での施工技術には定評があります。老朽化したダムの補強や機能向上、あるいは頻発する豪雨による河川の氾濫を防ぐための堤防強化など、同社の技術が求められる場面は無数に存在します。社会的な要請が非常に強い事業を手掛けており、長期的な需要が見込める企業です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1947年の設立以来、日本のインフラ整備、特にダム建設の歴史と共に歩んできました。近年では、その高いグラウチング(地盤注入)技術を応用し、地中熱利用システムや最終処分場の遮水工事など、環境分野へも事業を拡大しています。また、老朽化したインフラ構造物の長寿命化に貢献する維持・補修技術の開発にも力を入れています。

◎ リスク要因: プロジェクトの大型化・長期化が進むと、工事の進捗遅延やコスト増のリスクが高まります。また、熟練技術者の確保と育成が、長期的な競争力を維持する上での課題となります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1929

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1929.T


【鉄道インフラの守り手】東鉄工業株式会社 (1835)

◎ 事業内容: JR東日本を主要顧客とし、線路のメンテナンスや駅舎の改良・新設工事などを手掛ける。線路関連工事で培った高い技術力を活かし、道路や上下水道などの一般土木・建築工事も展開。

. 会社HP: https://www.totetsu.co.jp/

◎ 注目理由: 鉄道という日本の大動脈を支える企業であり、その事業基盤は極めて安定しています。特に注目すべきは、線路の地下化や立体交差化といった都市部の鉄道改良工事です。これらの工事は、大盛工業が得意とするシールド工法などの高度な土木技術を必要とします。また、駅周辺の再開発プロジェクトも活発であり、同社の土木・建築両面での活躍が期待されます。安定収益源であるメンテナンス事業に加え、大規模プロジェクトによる成長も見込めるバランスの取れた銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1943年の設立以来、日本の鉄道網の発展と安全運行を支え続けてきました。近年は、ホームドアの設置工事やバリアフリー化対応工事など、社会的な要請に応える工事も数多く手掛けています。また、ドローンやAIを活用した線路設備の点検・監視システムの開発など、鉄道メンテナンスのDX化にも積極的に取り組んでおり、生産性向上と技術継承の両立を図っています。

◎ リスク要因: JR東日本への依存度が高いため、同社の設備投資計画の変更が業績に大きく影響します。また、建設業界全体に共通する課題ですが、労働者の高齢化と人手不足が懸念されます。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1835

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1835.T


【PC技術でインフラを支える】株式会社ピーエス三菱 (1871)

◎ 事業内容: PC(プレストレスト・コンクリート)技術を用いた橋梁や建築物の設計・施工に強みを持つ建設会社。PC技術は、高い強度と耐久性を実現できるため、長大橋や特殊な構造物の建設に適している。

. 会社HP: https://www.psmic.co.jp/

◎ 注目理由: 高速道路や新幹線など、日本の大動脈を構成する橋梁の多くは、高度経済成長期に建設され、老朽化が深刻です。これらの橋梁の補修・補強、さらには架け替え工事において、同社のPC技術は不可欠です。特に、供用中のインフラを止めずに行う補修工事や、短い工期で架け替えるためのプレキャストセグメント工法など、高度な技術力が求められる分野で強みを発揮します。インフラの長寿命化という国策に直結する企業であり、継続的な需要が見込めます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1952年に日本で初めてPC技術を導入したパイオニア企業です。以来、明石海峡大橋やレインボーブリッジなど、数々の国家的プロジェクトに参画してきました。近年は、既存インフラの維持・更新事業に注力するとともに、PC技術を応用した洋上風力発電の基礎構造物など、再生可能エネルギー分野へも積極的に進出しています。

◎ リスク要因: 大規模プロジェクトへの依存度が高く、受注のタイミングによって業績が変動する可能性があります。また、鋼材やセメントなどの資材価格の高騰が収益を圧迫するリスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1871

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1871.T


シールド工事と関連技術で注目される企業群

【シールドマシンの世界的メーカー】カナデビア株式会社 (7004)

◎ 事業内容: トンネルを掘削するシールドマシンの設計・製造で世界トップクラスのシェアを誇る。ごみ焼却発電プラントなどの環境装置や、橋梁などのインフラ事業も手掛ける。旧社名は日立造船。

. 会社HP: https://www.kanadevia.com/

◎ 注目理由: 大盛工業の得意とするシールド工事に不可欠なのが、トンネルを掘り進む巨大な機械「シールドマシン」です。カナデビアは、そのシールドマシンで世界的なガリバー企業。電線地中化に伴う小口径のトンネルから、リニア中央新幹線や高速道路の大規模トンネルまで、あらゆるニーズに対応できる技術力と製品ラインナップを持っています。国内外で巨大なインフラプロジェクトが計画される中、同社の受注機会は豊富です。まさに「縁の下の力持ち」として、世界のインフラ整備を支える存在です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1881年創業の造船事業を祖とし、長年にわたり重工業分野で技術を培ってきました。近年は事業の選択と集中を進め、特に環境・エネルギー分野とインフラ分野に経営資源を集中しています。2024年に日立造船からカナデビアへと社名を変更し、エンジニアリングとものづくりを融合させ、社会課題解決に貢献する企業としての姿勢を鮮明にしています。

◎ リスク要因: 為替の変動が海外事業の収益に影響を与えます。また、世界経済の動向や各国のインフラ投資計画に受注が左右されるグローバルなリスクを抱えています。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/7004

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/7004.T


【セグメントのトップメーカー】ゼニス羽田ホールディングス株式会社 (5411)

◎ 事業内容: シールド工事でトンネルの壁面を構築する「セグメント」と呼ばれるコンクリートブロックの製造で国内トップシェア。マンホールやヒューム管など、その他コンクリート製品も幅広く手掛ける。

. 会社HP: https://www.zenith-haneda.co.jp/

◎ 注目理由: シールドマシンがトンネルを掘り進めた直後、その壁面を固めるために必要不可欠なのがセグメントです。同社は、このセグメント市場で圧倒的なシェアを誇り、その品質と供給能力には定評があります。リニア中央新幹線や高速道路の大規模トンネル工事、さらには都市部の電線共同溝工事など、シールド工法が採用されるあらゆるプロジェクトで同社の製品が使用されます。シールド工事の活況は、そのまま同社の業績に直結するため、大盛工業からの連想が非常に働きやすい銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 2011年にゼニスと羽田コンクリート工業が経営統合して誕生しました。両社の技術と販売網を融合させることで、業界内での地位を不動のものとしました。近年は、より高強度・高耐久なセグメントの開発や、製造工程の自動化・効率化による生産性向上に積極的に取り組んでいます。

◎ リスク要因: 主力のセグメント事業は、大規模な公共事業や建設プロジェクトの動向に大きく依存します。プロジェクトの遅延や中止は、業績に直接的な影響を与える可能性があります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5411

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5411.T


【建設機械を扱う専門商社】ラサ商事株式会社 (3023)

◎ 事業内容: 鉱山機械やシールド工事用の掘削機械、プラント設備などを扱う専門商社。自社で製造機能は持たず、国内外の優れた製品を顧客に提供する。資源開発や環境リサイクル関連の事業も展開。

. 会社HP: https://www.rasa.co.jp/

◎ 注目理由: 同社は、シールド工事に関連する様々な機械や資材を取り扱っており、建設会社とメーカーを結びつける重要な役割を担っています。特に、土砂を搬出するための設備や、セグメントを組み立てるための後方設備など、周辺機械に強みを持っています。インフラ整備が活発化し、多くの建設会社が設備投資を増やす局面では、同社のような専門商社のビジネスチャンスが拡大します。特定のメーカーに依存せず、幅広い製品を扱える商社ならではの柔軟性も魅力です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1939年設立の歴史ある商社。ラサ工業から商事部門が独立して誕生しました。長年にわたり、鉱山・建設業界との強いリレーションを築いています。近年は、環境関連事業にも注力しており、汚泥処理プラントやリサイクル設備などの取り扱いを増やしています。また、海外の鉱山開発プロジェクト向けの機械輸出なども手掛け、グローバルな事業展開を進めています。

◎ リスク要因: 商社であるため、取扱商品の市況や、主要顧客である建設・鉱山業界の設備投資意欲の変動に業績が左右されます。また、仕入先のメーカーの動向にも影響を受けます。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/3023

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建設DX・インフラ管理で未来を創る企業群

【建設ICTのフロントランナー】株式会社CTS (4345)

◎ 事業内容: 建設現場向けのICTソリューションを提供。CADシステムの開発・販売、測量・計測機器のレンタル、現場の安全管理システムの提供など、建設プロセスの効率化を支援する事業を展開。

. 会社HP: https://www.cts-h.co.jp/

◎ 注目理由: 建設業界は、深刻な人手不足と高齢化という課題に直面しており、ICTの活用による生産性向上が急務です。同社は、まさにその建設DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する企業です。同社の安全管理システム「安全見守りくん」は、作業員の位置情報や健康状態をリアルタイムで把握し、事故を未然に防ぐことに貢献します。インフラ工事が増加すればするほど、現場の安全性と効率性を高める同社のサービスの需要は増加します。物理的なインフラ整備とデジタル技術の融合という、成長性の高いテーマに乗る銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1982年に測量設計会社として創業。その後、CADソフトの開発やICT機器のレンタルへと事業を拡大し、建設ICT分野での地位を確立しました。近年は、SaaS型のクラウドサービスに注力しており、サブスクリプションモデルによる安定的な収益基盤の構築を進めています。M&Aにも積極的で、事業領域のさらなる拡大を図っています。

◎ リスク要因: 建設業界の景気動向や公共投資の増減に影響を受けます。また、IT業界の技術革新のスピードは速く、競合他社との競争も激化しているため、継続的なサービス開発が求められます。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4345

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4345.T


【地盤調査・コンサルの最大手】応用技術株式会社 (4356)

◎ 事業内容: 土木・建設プロジェクトに先立ち、地質調査や物理探査、環境調査などを行う建設コンサルタント。防災・減災分野のコンサルティングにも強みを持ち、官公庁を主要顧客とする。この銘柄コードは「OYO」ブランドで知られる応用地質(9755)ではなく、建設ITに特化した「応用技術株式会社」です。

. 会社HP: https://www.apptec.co.jp/

◎ 注目理由: 建設プロジェクトの初期段階で不可欠なのが、BIM/CIM(3次元モデルを導入し、測量・調査、設計、施工、維持管理まで建設生産プロセス全体で情報を活用する仕組み)関連のソフトウェアやコンサルティングです。同社は、この分野で高い技術力を持ち、国土交通省が進めるi-Construction(アイ・コンストラクション)や建設DXの流れにまさしく乗る企業です。インフラ工事の計画・設計段階からデジタル化を支援し、プロセス全体の効率化に貢献します。物理的な工事を行う企業の、さらに上流工程を担う重要な存在と言えます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1984年設立。土木・建設分野に特化したソフトウェア開発とコンサルティングで成長してきました。近年は、BIM/CIM原則適用化の流れを受け、関連ソフトウェアの販売や導入支援、技術者教育に注力しています。また、ドローンやレーザースキャナを用いた3次元測量データの処理・活用など、最先端技術を積極的に取り入れています。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高いため、国の政策や予算の変更が業績に影響を与える可能性があります。また、技術者不足や人材育成が事業継続上の課題となっています。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/4356

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/4356.T


【建設DXの急成長ベンチャー】株式会社Arent (5254)

◎ 事業内容: 建設業界やプラント業界向けに、DXコンサルティングと、オーダーメイドのシステム開発を手掛ける。特に、BIM/CIMを活用した業務効率化ソリューションに強みを持ち、大手ゼネコンなどを顧客に持つ。

. 会社HP: https://arent.co.jp/

◎ 注目理由: 建設業界の複雑で専門的な業務プロセスを深く理解し、顧客ごとの課題に合わせた最適なDXソリューションを開発できるのが同社の最大の強みです。汎用的なパッケージソフトではなく、各社の業務に深く入り込んだオーダーメイド開発を行うことで、高い付加価値を生み出しています。建設業界のDX化はまだ緒に就いたばかりであり、その潜在的な市場規模は計り知れません。高い技術力を持つエンジニア集団として、今後の飛躍的な成長が期待されるグロース銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 2012年設立の比較的若い企業ながら、その高い技術力が評価され、千代田化工建設や高砂熱学工業といった業界大手を主要顧客・株主に持っています。2023年に東証グロース市場に上場し、調達した資金をさらなる人材採用と研究開発に投じる計画です。上場後も着実に業績を伸ばしており、市場の期待を集めています。

◎ リスク要因: 特定の大口顧客への依存度がやや高い点が挙げられます。また、成長企業であるため、人材の確保・育成が今後の成長スピードを左右する重要な要素となります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5254

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5254.T


その他、注目すべきインフラ関連企業

【舗装工事のリーディングカンパニー】株式会社NIPPO (1881)

◎ 事業内容: 道路舗装工事で国内最大手。アスファルト合材の製造・販売も手掛ける。舗装技術を活かし、空港やスポーツ施設の造成、上下水道工事なども展開。ENEOSホールディングス傘下。

. 会社HP: https://www.nippo-c.co.jp/

◎ 注目理由: 電線地中化工事は、道路を掘り起こして管路を埋設した後、最終的に道路を元通りに舗装し直す必要があります。そのため、舗装工事の国内最大手である同社には、必然的に多くの工事需要が発生します。全国に製造・営業拠点を持ち、広範囲の工事に迅速に対応できる体制が強みです。また、老朽化した高速道路のリニューアルプロジェクトも本格化しており、舗装の打ち替え需要も盤石。インフラ整備が進む局面では、必ず仕事が回ってくる安定感が魅力です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1907年創業の旧日本石油を源流とし、日本の道路網整備の歴史と共に歩んできました。近年は、リサイクルアスファルトの使用や、CO2排出量を抑えた舗装技術の開発など、環境配慮への取り組みを強化しています。また、海外でも空港舗装工事などで実績を積み重ねています。2022年に上場廃止となりましたが、市場再編の流れで再上場の可能性も噂されます。(※注:本記事では非上場ですがテーマの関連性が高いため参考掲載)

◎ リスク要因: 非上場企業のため株式市場での直接的な投資はできません。公共事業への依存度が高く、原油価格(アスファルトの主原料)の変動が収益に影響します。

◎ 参考URL(みんかぶ):(非上場のためなし)

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):(非上場のためなし)

編集部注: NIPPO(1881)は2022年にENEOSホールディングスによる完全子会社化に伴い上場廃止となっておりますが、テーマとの関連性が極めて高いため、業界動向を理解する上で重要な企業として紹介いたしました。


【コンクリート二次製品の西日本雄】ジオスター株式会社 (5282)

◎ 事業内容: 橋梁などに使われるコンクリートセグメントや、擁壁ブロック、カルバート(箱型の水路トンネル)など、土木分野向けのコンクリート二次製品を幅広く製造。特に西日本エリアで高いシェアを持つ。

. 会社HP: https://www.geostr.co.jp/

◎ 注目理由: 大規模なインフラ整備、特に道路や河川の改修プロジェクトにおいて、同社のコンクリート製品は欠かせません。工場で製造された高品質な製品を現場で組み立てるプレキャスト工法は、工期の短縮や品質の安定化、省人化に貢献するため、今後ますます需要が高まります。国土強靭化計画に基づく防災・減災対策工事や、リニア中央新幹線の名古屋以西ルートの計画が進展すれば、同社にとって大きなビジネスチャンスとなります。西日本地盤のインフラ銘柄として注目です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 2009年に新日本製鐵(現:日本製鉄)系のコンクリート製品メーカー3社が統合して誕生しました。日本製鉄グループの一員としての技術力と信用力が強みです。近年は、老朽化したインフラの補修・補強に対応する製品開発に力を入れています。また、製造プロセスの合理化やロボット導入による生産性向上にも積極的に取り組んでいます。

◎ リスク要因: 公共事業への依存度が高く、特に西日本エリアの景気や公共投資の動向に業績が左右されやすいです。また、セメント価格や輸送コストの上昇が収益の圧迫要因となります。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5282

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5282.T


【道路・空港の維持補修に強み】世紀東急工業株式会社 (1898)

◎ 事業内容: 道路舗装工事を主力とする建設会社。東急グループの一員として、鉄道関連工事や民間施設の舗装工事も手掛ける。空港の滑走路や駐機場のメンテナンスなど、特殊な舗装技術にも定評がある。

. 会社HP: https://www.seikitokyu.co.jp/

◎ 注目理由: 新設工事だけでなく、既存インフラの「維持管理」の重要性が高まる中で注目される企業です。特に、交通量の多い都市部の道路や、高い平坦性が求められる空港滑走路の補修工事では、同社の高度な施工技術と迅速な対応力が活かされます。電線地中化工事後の復旧舗装はもちろんのこと、首都高速道路の大規模更新事業など、メンテナンス関連の大型プロジェクトでの活躍が期待されます。景気に左右されにくい維持補修事業が収益を下支えする安定性が魅力です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1950年の設立以来、道路舗装事業を核として成長。1960年代には東急グループの一員となりました。近年は、環境負荷の低い舗装材料の開発や、ICT建機を導入した施工の効率化に注力しています。また、スポーツ施設の全天候型トラックや、物流施設の床舗装など、民間向けの事業領域も拡大しています。

◎ リスク要因: 主力の舗装事業は、公共事業の予算や天候に影響されやすいです。また、アスファルトの主原料である原油の価格変動が、コスト面に直接的な影響を及ぼします。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1898

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1898.T


【海洋土木(マリコン)の中堅】東洋建設株式会社 (1890)

◎ 事業内容: 港湾や空港、埋め立て工事などの海洋土木(マリコン)を得意とする建設会社。陸上での土木・建築工事も手掛ける。海外でのインフラプロジェクトにも豊富な実績を持つ。

. 会社HP: https://www.toyo-const.co.jp/

◎ 注目理由: 国土強靭化は陸上だけではありません。高潮や津波から沿岸部を守るための護岸工事や、港湾機能の強化も重要なテーマです。同社は、この海洋土木分野で高い技術力を誇ります。また、近年注目が集まる洋上風力発電所の建設においても、基礎構造物の設置などで中心的な役割を担うことが期待されています。再生可能エネルギーというもう一つの国策テーマにも関連する銘柄として、成長ポテンシャルは大きいと言えるでしょう。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1929年設立。戦後の港湾整備や、数々の臨海工業地帯の造成に貢献してきました。海外では、スエズ運河の拡幅工事など、世界的なプロジェクトにも参画しています。近年は、環境事業にも力を入れており、海底の汚泥浄化技術や、ブルーカーボン(海洋生態系によるCO2吸収)に関連する研究開発を進めています。

◎ リスク要因: 国内外の大型プロジェクトへの依存度が高く、プロジェクトの有無や進捗状況によって業績の変動が大きくなる傾向があります。為替レートの変動も海外事業の収益に影響します。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1890

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1890.T

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