「EV撤退ドミノ」で逆に追い風が吹く ハイブリッド車・エンジン関連の厳選20銘柄を一挙公開

EV(電気自動車)一辺倒だった世界の自動車市場に、明確な地殻変動が起きています。欧米メーカーを中心に「EVシフトの軌道修正」や「内燃機関(エンジン)およびハイブリッド車(HV)への回帰」というニュースが連日報じられています。寒冷地でのEVの航続距離低下や充電インフラの整備不足、バッテリーコストの高止まり、さらには各国の購入補助金打ち切りなどが重なり、消費者の現実的な選択肢としてHVやPHEV(プラグインハイブリッド)が再評価されているのです。

こうした「EV撤退ドミノ」とも呼べる状況下で、株式市場で大きな追い風を受けているのが、日本の自動車部品メーカーや計測機器メーカー、そしてエンジン関連技術を持つ企業群です。これまで「EV化が急激に進めばエンジン部品は不要になり、業績が悪化する」という極端な悲観論によって株価が不当に低く評価されてきた銘柄ほど、強力な反発(リバーサル)のポテンシャルを秘めています。

日本企業は長年、ハイブリッドシステムや内燃機関の高効率化において世界最高峰の技術を磨き上げてきました。世界中の完成車メーカーがハイブリッド車の増産に舵を切る中、精密なギアやシャフト、排気システム、スパークプラグ、排ガス計測装置など、内燃機関とモーターの融合に不可欠なコアコンポーネントを提供する日本企業への引き合いは急増しています。

本記事では、誰もが知る巨大完成車メーカー(トヨタやホンダなど)ではなく、その裏側で世界シェアを握り、HV回帰の恩恵をダイレクトに享受する「知られざる優良企業」「ニッチトップ企業」を中心に、厳選した20銘柄を一挙に公開します。事業内容から注目理由、最新の動向、そしてリスク要因まで深く掘り下げて解説していますので、今後の投資戦略の参考にしてください。

【投資に関する免責事項】 本記事で提供する情報は、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。あくまで投資判断の参考となる情報提供を目的としており、掲載されているデータや見解は記事作成時点(2026年3月現在)のものです。 株式投資には、株価の変動、為替の変動、企業の業績悪化、倒産などによる元本割れのリスクが伴います。また、各国の環境規制や自動車産業のトレンドは急速に変化する可能性があり、現在の「HV回帰」のトレンドが永続することを保証するものではありません。 投資を行う際は、必ずご自身で企業の最新のIR情報、財務状況、市場環境などを確認し、ご自身の責任と判断において行ってください。本記事の情報を利用したことによって生じたいかなる損害についても、筆者および提供元は一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。


目次

【世界トップのプラグ技術がHVで輝く】日本特殊陶業 (5334)

◎ 事業内容: 自動車用スパークプラグや排気ガス用センサーにおいて世界トップシェアを誇る独立系部品メーカー。セラミック技術を応用し、半導体製造装置用部品や医療機器分野へも展開。

・ 会社HP:

◎ 注目理由: かつて株式市場では「自動車のEV化によってエンジンが無くなれば、スパークプラグの需要は消滅する」というストーリーのもと、同社は典型的な「EV化の負け組」として扱われ、PERなどの株価指標は長らく低迷していました。しかし、昨今のEV失速とHV・PHEVへの回帰は、同社にとって強烈な追い風となっています。ハイブリッド車には依然としてエンジンが搭載されており、燃焼効率を極限まで高めるための高性能なスパークプラグや排気センサーが不可欠です。 特に近年の環境規制強化に対応するため、より単価が高く利益率の良い貴金属プラグの装着率がグローバルで上昇しており、同社の収益を力強く牽引しています。さらに、同社は既存事業で生み出した莫大なキャッシュフローを背景に、固体電池技術の開発や次世代エネルギー(水素エンジン用着火装置など)の研究にも多額の投資を行っています。EV一辺倒のシナリオが崩れたことで、同社がキャッシュカウであるプラグ事業を延命し、次世代事業への移行を余裕を持って進められる時間的猶予を得たことは、企業価値再評価の最大の要因と言えます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1936年設立。森村グループの一角を担い、長年にわたりセラミック技術を追求してきました。近年は「NGK」ブランドのプラグに加え、「NTK」ブランドのセンサー事業を拡大。経営陣は将来のEV化を見据え、事業ポートフォリオの転換(非内燃機関事業の比率拡大)を掲げる中期経営計画を推進中です。直近の決算では、円安の恩恵に加えて補修用プラグの販売が北米や新興国で好調に推移し、過去最高の利益水準を記録するなど、足元の業績は極めて堅調です。

◎ リスク要因: 長期的にはやはりEVへの完全移行リスクが存在します。また、新興国での現地メーカーの台頭による価格競争の激化や、原材料である貴金属(白金やイリジウムなど)の価格乱高下が利益率を圧迫する可能性があります。

◎ 参考URL(みんかぶ):

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):

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【排ガス計測で圧倒的シェア、環境規制が味方に】株式会社堀場製作所 (6856)

◎ 事業内容: 自動車の排ガス測定装置で世界シェアの約8割を握る分析機器メーカー。自動車関連だけでなく、環境・プロセス、医用、半導体、科学分野など多角的な分析・計測ソリューションを提供。

・ 会社HP:

◎ 注目理由: 堀場製作所もまた、EV化の波によって「排ガス測定装置の需要が減少する」と懸念されてきた銘柄の一つです。しかし、内燃機関が完全に消滅しない限り、厳格化する各国の環境規制に対応するための高度な測定需要は無くなりません。欧州の「ユーロ7」をはじめとする次世代の排出ガス規制では、テストラボ内だけでなく、実際の公道走行時における排出ガス(RDE: Real Driving Emissions)の測定が義務付けられるなど、より複雑で厳密なテストが求められています。 HVやPHEVはエンジンとモーターの切り替えが頻繁に行われるため、燃焼状態が不安定になりやすく、単なるガソリン車よりも緻密な排ガス分析が必要となります。同社はこの分野で圧倒的なノウハウとシェアを持っているため、自動車メーカーや研究機関からの引き合いが継続しています。さらに、半導体製造プロセス向けの水質・薬液計測器やマスフローコントローラ(流量制御機器)の需要も爆発的に伸びており、自動車事業の下支えと半導体事業の成長という「二刀流」が投資家の熱い視線を集めています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1953年設立。「おもしろおかしく」というユニークな社是のもと、自由な研究開発風土を持っています。1990年代から積極的な海外M&Aを行い、グローバル企業へと成長しました。近年は、エンジン排ガスの測定だけでなく、バッテリーや燃料電池、水素関連の評価・テスト設備など、電動化・新エネルギー領域への投資を加速させています。直近では半導体事業が牽引しつつ、自動車事業も堅調に推移し、増収増益基調を維持しています。

◎ リスク要因: 半導体市況のサイクルの影響を受けやすい点が挙げられます。また、自動車事業においては、長期的にエンジンの新規開発が凍結された場合、研究開発用の大型測定装置の販売が頭打ちになるリスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ):

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事):

https://www.horiba.com/jp/about-us/investors/


【精密ギヤ技術でHVの動力伝達を支える】武蔵精密工業株式会社 (7220)

◎ 事業内容: ホンダ系の自動車部品メーカーですが、非ホンダ系への供給も活発。エンジン部品(カムシャフト等)、サスペンション部品、トランスミッション用ギヤなどを製造・販売する独立色の強いTier1サプライヤー。

・ 会社HP: https://www.musashi.co.jp/

◎ 注目理由: 同社のコアコンピタンスは、極めて高い精度が求められる「ギヤ(歯車)」や「シャフト」の冷間鍛造技術と切削加工技術です。EVシフトに伴いトランスミッション部品が不要になるとの懸念がありましたが、HVおよびPHEVの市場拡大により状況は一変しています。ハイブリッドシステムは、エンジンからの動力とモーターからの動力をシームレスに合成・分配する必要があるため、非常に複雑で高精度なギヤ機構(遊星歯車機構など)が不可欠です。 武蔵精密工業は、こうしたHV向けの高付加価値ギヤやデファレンシャルアッセンブリーの受注を大きく伸ばしています。さらに、二輪車向けのミッション部品でも世界トップクラスのシェアを持っており、新興国を中心とした二輪市場の安定成長も収益基盤となっています。近年はAIを活用した外観検査システム(Musashi AI)を自社開発し、他社へも外販するなど、製造現場のDX化という新たな成長軸も確立しつつあり、単なる部品メーカーの枠を超えた成長が期待されます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1938年設立。ホンダの二輪・四輪事業の拡大とともに成長しましたが、現在ではグローバルな完成車メーカーと広く取引しています。近年は電動化に対応すべく、EV向けの減速機(e-Axle用ギヤ)の開発にも注力。一方で、足元の堅調なHV需要を取り込むため、生産体制の柔軟性を高めています。また、AI事業やエネルギーソリューション事業(キャパシタ開発など)といった新規事業への挑戦的な投資が評価されています。

◎ リスク要因: ホンダへの売上依存度が依然としてあるため、ホンダの販売動向に業績が左右されやすい点です。また、海外売上比率が高いため、為替変動リスクや新興国における地政学的リスクの影響を受けます。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7220

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7220.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.musashi.co.jp/ir/


【排気系部品トップ、HV特有の課題を解決】フタバ産業株式会社 (7241)

◎ 事業内容: トヨタ系の自動車部品メーカー。マフラーやエキゾーストマニホールドなどの排気系部品、ボデー部品、シャシー部品を製造。排気系部品では国内トップシェアを誇る。

・ 会社HP: https://www.futabasangyo.com/

◎ 注目理由: マフラーや排気管を主力とするフタバ産業は、EV化によって最も直接的な打撃を受ける企業と見られてきました。しかし、トヨタをはじめとする世界的なHV増産計画は、同社にとって強烈な「寿命延長」と「収益拡大」の機会をもたらしています。ハイブリッド車は、エンジンが頻繁に停止と再始動を繰り返すため、排気システムの温度が上がりにくく、触媒が効果的に機能する温度帯を維持するのが難しいという技術的課題があります。 同社は、排気熱を回収してエンジンの暖機を早める「排気熱回収器」などの高付加価値製品を開発・量産しており、HVの燃費向上と環境性能の両立に大きく貢献しています。この製品は単価が高く、HVの販売増に比例して利益率の向上に寄与します。市場のEV悲観論によって低迷していた株価は、トヨタの好決算やHV販売の絶好調報道と連動する形で再評価の機運が高まっており、出遅れバリュー株としての魅力が詰まっています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1945年設立。トヨタ自動車が筆頭株主であり、売上の多くをトヨタグループに依存しています。過去には不適切会計問題などで苦境に陥った時期もありましたが、トヨタの支援と経営改革により業績はV字回復を遂げました。近年は排気系で培ったパイプ加工技術や溶接技術を応用し、EV向けのバッテリーケース冷却パイプなどの非エンジン部品の開発にも注力し、将来の完全電動化に向けた布石も打っています。

◎ リスク要因: 売上のトヨタ依存度が高いため、トヨタの生産計画や販売動向(特にHVの割合)が業績に直結します。また、鉄鋼などの原材料価格の高騰が利益を圧迫するリスクが常に存在します。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7241

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7241.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.futabasangyo.com/ir/


【シール技術でエンジンのオイル漏れを防ぐ】NOK株式会社 (7240)

◎ 事業内容: オイルシールで国内シェア約7割、世界シェアトップクラスの独立系部品メーカー。フレキシブルプリント基板(FPC)事業も展開し、スマートフォンなどの電子機器向けに供給。

・ 会社HP: https://www.nok.co.jp/

◎ 注目理由: オイルシールは、自動車のエンジンやトランスミッションの内部で、潤滑油が外部に漏れるのを防ぎ、同時に外部からのホコリや水の侵入を防ぐ極めて重要な機能部品です。ガソリン車だけでなく、ハイブリッド車にもエンジンと複雑な駆動機構が搭載されているため、高品質なオイルシールの需要は引き続き旺盛です。特にHVは、エンジンとモーターの切り替え時の振動や、より複雑な油圧制御機構を持つため、シール部品に対する耐久性や低フリクション(低摩擦)の要求が厳しくなっており、NOKの高い技術力が活きる領域が広がっています。 「EVになればオイルシールは不要になる」という単純な見方から株価が上値を押さえられてきましたが、実際のところEVのe-Axle(モーター・インバーター・ギアの統合ユニット)内部の冷却油漏れを防ぐためにもシール製品は必須であり、完全EV化の時代においても同社の技術は不可欠です。足元のHV需要による着実なキャッシュ創出と、次世代モビリティ向け製品の開発という両輪が機能しています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1939年設立。日本初のオイルシールメーカーとして誕生しました。自動車向けを中心に成長し、1960年代には電子部品(FPC)分野に進出。子会社の日本メクトロンはFPCで世界的なシェアを持っています。自動車生産の回復とHVの好調によりシール事業が堅調な一方、電子部品事業はスマートフォンの需要動向に影響を受けやすいため、事業の多角化によるリスク分散が図られています。

◎ リスク要因: 自動車生産台数の変動だけでなく、FPC事業がスマートフォンやIT機器の市場動向に大きく左右されるため、IT市況の悪化が全社業績の足を引っ張るリスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7240

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7240.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.nok.co.jp/ir/


【自動車用ばねの世界トップ、HV化で需要継続】日本発条株式会社(ニッパツ) (5991)

◎ 事業内容: 自動車用懸架ばね(サスペンション)やシート、精密ばね(エンジンバルブスプリング等)を展開する世界最大級のばねメーカー。HDD用サスペンションや半導体関連部品も手掛ける。

・ 会社HP: https://www.nhkspg.co.jp/

◎ 注目理由: 「ばね」という極めてベーシックな部品ですが、内燃機関において重要な役割を果たしているのが、エンジンの吸排気バルブを高速で開閉させる「バルブスプリング」です。ニッパツはこの分野で高度な精密加工技術を持っています。完全EV化が進めばエンジン用ばねの需要は消失しますが、HVやPHEVの市場が拡大・長期化することで、この高収益な精密部品の需要が維持されることになります。 さらに注目すべきは、HV化に伴う車体重量の増加です。バッテリーとエンジンの両方を搭載するHVは車重が重くなるため、乗り心地や操縦安定性を保つために、サスペンション用ばねの高強度化・軽量化がより一層求められます。同社は世界トップクラスの懸架ばねの設計・製造能力を持っており、この分野での高付加価値化が業績を押し上げています。自動車だけでなく、データセンター増設に伴うHDD用部品や半導体プロセス部品の伸びも期待できる、事業ポートフォリオのバランスの良さが魅力です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1939年設立。長年にわたり日本の自動車産業を足元から支えてきました。独立系であるため、国内外のあらゆる完成車メーカーと取引があります。近年は、ばねの技術を応用した金属基板が、電動車のパワーコントロールユニット(PCU)向けに採用されるなど、電動化関連の新規商材の拡販に成功しています。継続的な増配や自社株買いなど、株主還元に積極的な姿勢も見せています。

◎ リスク要因: 鉄鋼材(特殊鋼など)の価格高騰を製品価格へ転嫁するタイミングに遅れが生じると、一時的に利益率が悪化します。また、HDD市場のSSDへの移行という構造的な需要減少リスクを抱えています。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/5991

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/5991.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.nhkspg.co.jp/ir/


【伝動ベルトでHVの補機駆動を担う】バンドー化学株式会社 (5195)

◎ 事業内容: 自動車用、産業機械用、農業機械用の伝動ベルトや、搬送用コンベヤベルトなどを製造する老舗ゴム・プラスチック製品メーカー。

・ 会社HP: https://www.bando.co.jp/

◎ 注目理由: 自動車のボンネットを開けると目に入る「ベルト」。これはエンジンの動力をオルタネーター(発電機)やウォーターポンプ、エアコンのコンプレッサーなどの補機類に伝える重要な役割を担っています。EVにはエンジンが存在しないため、この補機駆動用ベルトは不要となります。そのためバンドー化学も「EV普及のネガティブ銘柄」と見なされてきました。 しかし、ハイブリッド車は当然ながらエンジンを搭載しており、補機駆動用ベルトが不可欠です。特に近年はアイドリングストップ機能やHVシステムと連携し、エンジンの始動・停止を頻繁に行うため、ベルトにはより高い耐久性と静粛性が求められます。同社はこうした高付加価値な自動車用伝動ベルトで高いシェアを有しており、HV市場の拡大による恩恵をダイレクトに享受しています。株価指標(PBRやPER)が割安な水準に放置されていることも多く、高配当利回り銘柄としてもバリュー投資家の注目を集めています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1906年創業。日本初の木綿調帯(伝動ベルト)メーカーとして誕生した歴史ある企業です。自動車用だけでなく、無人搬送車(AGV)やロボット向けの精密ベルト、環境に配慮した製品開発など、産業の自動化・省力化に貢献する製品群を拡大しています。直近では、自動車生産の回復に伴う主力製品の販売増と、価格改定の浸透により、収益性の改善が進んでいます。

◎ リスク要因: 天然ゴムや合成ゴムなどの原材料価格の高騰が利益を圧迫します。また、主要顧客である自動車メーカーの生産調整による影響を直接的に受けやすい体質です。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/5195

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/5195.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.bando.co.jp/ir/


【スターターモーターでエンジンの息吹を創る】株式会社ミツバ (7280)

◎ 事業内容: ワイパーシステムやスターターモーター、パワーウィンドーモーターなどの小型モーター電装品を主力とする独立系自動車部品メーカー。二輪車用スターターモーターでも世界高シェア。

・ 会社HP: https://www.mitsuba.co.jp/

◎ 注目理由: 「スターターモーター」は、停止しているエンジンを強制的に回転させ、最初の爆発・始動を起こすための不可欠な部品です。ミツバはこの四輪および二輪用スターターモーターに強みを持っています。ハイブリッド車、特にストロングハイブリッドシステムにおいて、エンジンは走行状況に応じて何度も停止と再始動を繰り返します。そのため、従来型のガソリン車よりも耐久性が高く、かつ瞬時・静粛にエンジンをかけることができる高性能なモーター技術が要求されます。 EV市場の成長鈍化とHVの復権により、同社が培ってきた小型・高出力モーターの需要は予想以上に長く続くことになります。加えて、同社はワイパーシステムなど「車がEVになっても絶対になくならない部品」の基盤事業もしっかり持っており、安定した収益構造を持っています。過去の業績低迷期から構造改革を経て筋肉質な体質へ変化しており、業績のアップサイドが期待される銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1946年設立。群馬県桐生市を本拠とし、ホンダ向けを中心に成長しましたが、現在は日産や海外メーカーなど幅広い取引先を持っています。近年は、既存のモーター技術を応用し、EV・HV向けの電動ウォーターポンプや電動パワーステアリング用モーターの開発・拡販に注力。収益改善を目的とした不採算事業の見直しや、グローバルでの生産拠点の再編など、経営効率化を推進しています。

◎ リスク要因: 過去に大規模なリコールやカルテル問題等で特別損失を計上した歴史があり、コンプライアンスや品質管理の徹底が常に課題です。また、有利子負債が比較的多く、金利上昇局面では財務コストの増加リスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7280

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7280.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.mitsuba.co.jp/ir/


【二輪・四輪クラッチの世界的ガリバー】株式会社エフ・シー・シー (7296)

◎ 事業内容: オートバイおよび自動車用のクラッチに特化したホンダ系の部品メーカー。摩擦材の開発からクラッチの組み立てまでを一貫して行う。二輪用クラッチでは世界シェア首位。

・ 会社HP: https://www.fcc-net.co.jp/

◎ 注目理由: クラッチは、エンジンから発生する動力をトランスミッションに伝えたり遮断したりする重要な役割を担います。EVには変速機(トランスミッション)が不要なケースが多く、クラッチメーカーは将来的な存続が危ぶまれていました。しかし、ハイブリッド車の構造は複雑です。エンジンとモーターの動力を効率よくタイヤに伝えるために、走行状態に応じて動力源を頻繁に切り替える必要があり、ここで高度なクラッチ技術が使われています。 エフ・シー・シーは摩擦材の配合開発から自社で行う技術力を有しており、HV向けの特殊なクラッチ機構の受注を着実に伸ばしています。さらに、同社の最大の強みである二輪車向けクラッチは、新興国での継続的な需要増加が見込まれており、業績の強力な下支えとなっています。四輪車のHVシフトによる既存技術の延命と、二輪事業の安定成長により、安定配当銘柄としての魅力も高まっています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1939年創業。ホンダのスーパーカブのクラッチを製造して以来、ホンダとともにグローバル展開を果たしてきました。近年は、ペーパー摩擦材の技術を応用し、燃料電池車(FCV)用のガス拡散層や、電動車(EV・HV)向けのモーター用ローター軸の製造など、次世代の新規事業領域への展開も図っています。着実な経営で財務基盤も強固です。

◎ リスク要因: ホンダの二輪・四輪の販売台数に業績が大きく依存します。また、新興国市場の比率が高いため、各国の経済情勢や為替(特にアジア通貨)の変動リスクに晒されています。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7296

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7296.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.fcc-net.co.jp/ir/


【HVの静粛性を支える高機能ベルト】三ツ星ベルト株式会社 (5192)

◎ 事業内容: 自動車用、一般産業用、農業機械用のVベルトやタイミングベルトを製造する老舗メーカー。建材や防水材事業も手掛ける。

・ 会社HP: https://www.mitsuboshi.com/

◎ 注目理由: バンドー化学と同様、自動車のエンジン補機駆動用ベルトを製造しています。EV化による需要減退リスクが警戒されてきましたが、HVの販売好調により、既存のエンジン関連ビジネスが強力なキャッシュカウとして機能し続けています。特に三ツ星ベルトは、HV車に求められる「静粛性」に優れたベルトの開発に定評があります。エンジンが停止・始動する際のベルトの鳴き(異音)を抑える高度な素材技術は、HVの快適な乗り心地を支える隠れたキーテクノロジーです。 同社は非常に優れた財務体質(実質無借金経営)を持ち、積極的な株主還元(高い配当性向や自己株式取得)を行っていることで知られています。EV化の遅れによって主力事業の収益力が高く保たれる間、手厚いインカムゲイン(配当)を狙える高配当バリュー株として、機関投資家や個人投資家からの資金流入が期待できます。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1919年創業。神戸に本社を置く100年企業です。自動車用だけでなく、OA機器向けや工作機械向けなど幅広い産業分野に製品を供給しています。中長期的な自動車の電動化を見据え、新規事業として放熱シートや電磁波シールド材など、電子部品・EV向けの機能性材料の開発を加速させています。

◎ リスク要因: 主要原材料である合成ゴムなどの石油化学製品の価格変動に利益率が左右されます。また、完成車メーカーの生産計画の変動による影響を受けます。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/5192

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/5192.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.mitsuboshi.com/investor/


【二輪電装の雄、HVの電力制御に強み】新電元工業株式会社 (6844)

◎ 事業内容: 半導体デバイス、電装系部品、情報通信機器向けの電源装置を製造するメーカー。特に二輪車向けの電装部品(レギュレータ等)で世界トップクラスのシェア。

・ 会社HP: https://www.shindengen.co.jp/

◎ 注目理由: 新電元工業はパワー半導体と電源回路技術に強みを持つ企業です。HVやPHEVは、エンジンとモーターの制御、そして高電圧バッテリーと12Vの車載補機バッテリー間の電力変換など、純粋なガソリン車よりもはるかに複雑な電力管理が求められます。ここで活躍するのが、同社のDC/DCコンバータ(直流電圧変換器)やPCU(パワーコントロールユニット)です。 「EVが普及すれば同社の出番も増える」と考えられていましたが、HV市場の拡大においても、同社の高効率な電力制御技術へのニーズは高まっています。さらに、EV向けの急速充電器事業も手掛けており、HV回帰の恩恵を受けつつ、EVインフラ整備の波にも乗れるという独自のポジションを築いています。二輪車市場向けの安定収益を基盤に、四輪の電動化(HV/EV)ビジネスを成長ドライバーとして据えています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1949年設立。創業時から電力変換技術を追求してきました。ホンダをはじめとする国内外の二輪・四輪メーカーと取引があります。近年は、より小型・高効率なパワーモジュールや、EV急速充電器の新モデル投入など、環境対応製品の拡販に努めています。埼玉県朝霞市に新本社およびR&Dセンターを開設し、開発体制の強化を図っています。

◎ リスク要因: 二輪車ビジネスの比重が高いため、アジア新興国の経済成長の鈍化や気象条件(雨季の長期化など)による販売低迷リスクがあります。また、パワー半導体分野での競争激化も懸念材料です。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6844

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6844.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.shindengen.co.jp/ir/


【狭い空間で回転を支える針状ころ軸受】日本トムソン株式会社 (6480)

◎ 事業内容: 「IKO」ブランドで知られる直動案内機器(リニアウェイ)とニードルベアリング(針状ころ軸受)の専業メーカー。半導体製造装置や工作機械、自動車向けに展開。

・ 会社HP: https://www.ikont.co.jp/

◎ 注目理由: 日本トムソンが製造する「ニードルベアリング」は、一般的なボールベアリングと比べて断面高さが低く(薄く)、狭いスペースでも高い負荷容量に耐えられるという特徴があります。自動車のエンジン内部(ピストンピン周りなど)やトランスミッション、カーエアコンのコンプレッサーなど、限られた空間で高速回転する部位に大量に使用されています。 自動車の完全EV化はエンジンおよび複雑なトランスミッションの減少を意味するため、同社の自動車向けビジネスにはマイナスと見られていました。しかし、HVの好調によりニードルベアリングの需要は堅調に推移しています。HVシステムはエンジン室内にモーターなどの追加部品を詰め込むため、スペースが極めて限られており、同社の小型・高負荷に耐えるベアリングの優位性が高まっています。また、半導体製造装置向けの直動機器が好調であり、業績の二本柱として機能しています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1950年設立。日本で初めてニードルベアリングの自社開発に成功したパイオニア企業です。独自の技術力を背景に、産業機械向けの直動案内機器事業を大きく成長させました。近年は、IoTや自動化の進展に伴い、半導体製造装置や電子部品実装機向けの精密位置決めテーブルなどの売上が拡大しています。自動車向けは安定的なキャッシュフロー源として位置づけられています。

◎ リスク要因: 半導体市況や工作機械の受注動向(設備投資サイクル)に業績が大きく振らされる傾向があります。自動車関連は利益率が産業機械向けと比較して低めである点が課題です。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6480

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6480.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.ikont.co.jp/ir/


【等速ジョイントとハブベアリングでHVの重量を支える】NTN株式会社 (6472)

◎ 事業内容: ベアリング大手3社の一角。自動車のタイヤの回転を支えるハブベアリングや、エンジンの動力をタイヤに伝える等速ジョイント(CVJ)で世界トップクラスのシェア。

・ 会社HP: https://www.ntn.co.jp/

◎ 注目理由: ベアリングは「産業の米」と呼ばれ、あらゆる機械に不可欠ですが、自動車のEV化・HV化という変化の中で求められる性能が変わってきています。ハイブリッド車(HV)はエンジンとバッテリーの両方を積むため、車体重量がガソリン車よりも重くなります。そのため、タイヤを支える「ハブベアリング」や動力を伝える「等速ジョイント」には、これまで以上の高強度と高耐久性が求められます。 NTNはこのハブベアリングにおいて世界シェア首位級であり、HV化による車重増加に伴う部品の高付加価値化(単価アップ)の恩恵を受けています。また、EVではモーターの静粛性が高いため、タイヤ周りからの異音(ロードノイズやベアリングの回転音)が目立ちやすくなりますが、同社は低振動・低騒音の製品開発に長けており、HV・EV両方の市場で優位に立っています。長年低迷していた株価も、自動車生産の回復と製品単価の適正化により、見直しのタイミングに入っています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1918年創業。100年以上の歴史を持つ老舗企業です。グローバルに生産・販売拠点を展開し、世界中の自動車メーカーに製品を供給しています。近年は、風力発電用の超大型ベアリングや、ロボット向け部品、さらには次世代EV向けの「インホイールモーターシステム」の研究開発など、自動車以外の分野や新技術への投資を進め、収益構造の多角化を図っています。

◎ リスク要因: 過去の過剰投資による有利子負債の多さが経営の重荷となっており、財務体質の改善が急務です。また、原材料価格や物流費の高騰を完成車メーカーに価格転嫁できるかが利益率を左右します。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6472

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6472.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.ntn.co.jp/japan/investors/


【車載用抵抗器で世界トップ、HV化で搭載数激増】KOA株式会社 (6999)

◎ 事業内容: 固定抵抗器を主力とする電子部品メーカー。特に自動車向けの高信頼性抵抗器で世界トップクラスのシェアを誇る。長野県伊那谷を本拠地とする。

・ 会社HP: https://www.koaglobal.com/

◎ 注目理由: 「抵抗器」は電流の量を調整する最も基本的な電子部品ですが、自動車の電動化において爆発的な需要増の恩恵を受けています。ハイブリッド車(HV)は、内燃機関の電子制御(ECU)に加えて、モーター、インバーター、高電圧バッテリーの制御システムを搭載するため、1台あたりに使用される抵抗器の数が純粋なガソリン車に比べて圧倒的に多くなります。 KOAは、エンジンルーム内の高温・激しい振動という過酷な環境に耐えうる「高信頼性・高耐圧」の車載用チップ抵抗器で強烈な競争力を持っています。EV市場の成長が鈍化しても、HVやPHEVの販売が伸びれば、1台あたりの搭載個数の増加(電装化率の向上)によって同社の売上は確実に押し上げられます。自動車向け売上比率が比較的高く、自動車産業の「ハイブリッド回帰」の恩恵を直接的に受ける電子部品メーカーの筆頭格です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1940年創業。農村の近代化を目指して設立されたユニークな歴史を持ち、現在も長野県に根ざした経営を行っています。品質の高さから、国内外のTier1(一次部品メーカー)や完成車メーカーからの信頼が厚いです。近年は、自動車の電装化需要を取り込むため、生産能力の増強(新工場の建設等)に向けた積極的な設備投資を行っており、さらなる成長フェーズに入っています。

◎ リスク要因: 自動車生産台数の影響を受けやすいことに加え、為替(円高)が利益を圧迫する要因となります。また、汎用的な抵抗器分野では台湾や中国メーカーとの価格競争リスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6999

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6999.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.koaglobal.com/ir


【HVの重量増を相殺する「車体軽量化」の切り札】ユニプレス株式会社 (5949)

◎ 事業内容: 日産系の自動車用プレス部品メーカー。車体の骨格部品を主力とし、設計から製造までを一貫して手掛ける。超高張力鋼板(ハイテン材)のプレス加工技術に強み。

・ 会社HP: https://www.unipres.co.jp/

◎ 注目理由: ハイブリッド車(HV)やPHEVの最大の課題の一つが「車体重量の増加」です。エンジンとモーター、バッテリーの両方を搭載するため、どうしても重くなり、それが燃費や走行性能の悪化を招きます。この課題を解決するために自動車メーカーが急いでいるのが「車体骨格の軽量化」であり、そこでユニプレスの技術が脚光を浴びています。 同社は、非常に硬くて薄い「超高張力鋼板(ハイテン材)」を精密にプレス加工する技術(ホットスタンプ工法など)で業界をリードしています。ハイテン材を使用することで、衝突安全性を高めつつ車体を劇的に軽くすることができます。EVシフトの見直しによりHVの開発競争が激化する中、軽量化に直結する同社の高付加価値プレス部品の採用が拡大しています。業績は日産の動向に左右されますが、技術力の高さから他社への拡販も進んでおり、見直し買いの余地が大きいです。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1998年に日産系のプレスメーカー2社が合併して誕生しました。日産自動車のグローバル展開に伴い、世界各地に生産拠点を設けています。近年は、EVやHV向けのバッテリーケースの製造など、電動化に対応した新製品の開発を推進。また、カーボンニュートラル社会に向けた環境対応型工場の構築や、生産ラインの自動化によるコスト削減にも取り組んでいます。

◎ リスク要因: 日産自動車向けの売上比率が極めて高いため、日産の販売不振や生産調整が業績に直撃します。また、鉄鋼価格の高騰が収益を圧迫するリスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/5949

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/5949.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.unipres.co.jp/ir/


【エンジン部品の精密加工を支えるダイヤモンド工具】株式会社旭ダイヤモンド工業 (6140)

◎ 事業内容: ダイヤモンドやCBN(立方晶窒化ホウ素)を用いた工業用工具のトップメーカー。自動車、半導体、電子部品、機械など幅広い産業に向けて切削・研削工具を提供。

・ 会社HP: https://www.asahidia.co.jp/

◎ 注目理由: 自動車のエンジンブロックやトランスミッションのギヤ、シャフトなどの部品は、極めて高い精度で削り出される必要があります。その加工現場で欠かせないのが、世界で最も硬い物質を利用したダイヤモンド工具やCBN工具です。EVへの急速なシフトは「エンジン加工用工具の需要消滅」を連想させましたが、HVの生産が継続・拡大することで、同社の自動車向け工具ビジネスの寿命は大きく延びることになりました。 さらに、HV特有の高効率エンジンや複雑なモーター用部品の加工には、より高精度で耐久性の高い高付加価値な工具が求められます。旭ダイヤモンド工業は多品種少量生産に強みを持ち、顧客の細かい加工ニーズに応える技術力を持っています。加えて、半導体シリコンウェハーの切断・研磨用工具なども手掛けており、自動車のHV回帰と半導体市場の成長の両方の恩恵を受けられる隠れた優良銘柄です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1937年設立。日本で初めてダイヤモンド工具の製造を開始したパイオニアです。長年にわたり、ものづくりの基盤を支えてきました。近年は、SiC(炭化ケイ素)などの次世代パワー半導体向けの加工工具の開発に注力しており、電動化の波を新たな成長機会と捉えています。グローバル展開も進んでおり、海外売上比率も堅調に推移しています。

◎ リスク要因: 工作機械の稼働状況や、製造業全体の設備投資動向に業績が左右されます。また、工業用ダイヤモンドなどの原材料の調達コスト変動リスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6140

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6140.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.asahidia.co.jp/ir/


【小型精密加工機でエンジン部品の量産を担う】株式会社ツガミ (6101)

◎ 事業内容: 小型精密自動旋盤に特化した工作機械メーカー。IT機器関連や自動車部品、医療機器などの微細な部品加工用機械で世界的なシェアを持つ。中国市場に強み。

・ 会社HP: https://www.tsugami.co.jp/

◎ 注目理由: ツガミの小型精密工作機械は、自動車のエンジン内部の燃料噴射ノズルや、各種センサーの金属部品、ハイブリッドシステムの精密機構部品などの量産加工に広く使われています。EV化が進めばこれらの金属部品の点数が減ると懸念されていましたが、ハイブリッド車は「エンジンとモーターの複雑なハイブリッド機構」を持つため、精密部品の需要が根強く残ります。 HV向けの複雑な部品を高精度かつ高速で量産するためには、同社の小型自動旋盤の性能が不可欠です。また、同社は中国市場に早くから進出しており、中国の自動車メーカー(EV・PHV問わず)からの設備投資需要を的確に取り込んでいます。中国市場への依存度が高い点はあるものの、HVを中心とした自動車部品加工の底堅い需要と、医療機器・電子部品向けの安定成長を背景に、高い収益力を誇っています。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1937年設立。ゲージブロックの製造から始まり、究極の精密さを追求してきました。2000年代以降、中国での現地生産・販売体制を強化し、急成長を遂げました。近年は中国子会社を香港市場に上場させるなど、独自の資本戦略を展開。足元では、EV向け部品や医療機器向けなど、成長分野への機械の拡販を進めるとともに、インド市場など新たな新興国開拓にも注力しています。

◎ リスク要因: 売上高の中国比率が非常に高いため、中国の景気動向や地政学的リスク(米中摩擦など)の影響を極めて強く受けます。工作機械業界特有の激しい需要サイクルにも注意が必要です。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6101

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6101.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.tsugami.co.jp/ir/


【商用車の足回りを支える、ディーゼル/HVの恩恵】プレス工業株式会社 (7246)

◎ 事業内容: トラックやバスなど商用車向けのフレーム(車台)やアクスル(車軸)を製造する国内トップメーカー。建設機械用のキャビン(運転室)も手掛ける。

・ 会社HP: https://www.presskogyo.co.jp/

◎ 注目理由: 乗用車市場ではEVやHVの議論が活発ですが、大型トラックや建機といった商用車・重機分野では、バッテリーの重量やエネルギー密度の問題から、完全EV化は極めて困難とされています。そのため、商用車分野では依然として高効率なディーゼルエンジンや、ハイブリッド技術が主役であり続けます。 プレス工業は、いすゞ自動車や日野自動車などを主要顧客とし、この商用車向けフレームや足回り部品で圧倒的なシェアを持っています。物流需要の拡大やインフラ整備を背景に、商用車需要は底堅く推移しています。乗用車のような「EV化による部品消滅リスク」が極めて低く、重い荷物やハイブリッドシステムを支える強靭なフレーム技術は今後も不可欠です。安定したビジネスモデルと手堅い財務基盤を持ちながら、株価が割安に放置されている「ディープバリュー株」の代表格です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1925年設立。いすゞ自動車との関係が深いですが、他メーカーへの供給も行っています。近年は、自動運転トラック向けのフレーム開発や、商用車の電動化(小型EVトラックなど)に対応する軽量・高剛性部品の開発に取り組んでいます。また、建設機械向けキャビン事業は、世界的なインフラ投資の波に乗り、好調に推移して収益に貢献しています。

◎ リスク要因: 国内のトラック市場は成熟しており、運転手不足(2024年問題等)が新車販売に悪影響を及ぼす可能性があります。また、主要顧客である商用車メーカーの不正問題による生産停止などのあおりを受けるリスクがあります。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7246

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7246.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.presskogyo.co.jp/ir/


【過酷なエンジンルームに耐える車載用コネクタ】イリソ電子工業株式会社 (6908)

◎ 事業内容: プリント基板同士を接続する「ボード・ツー・ボードコネクタ」などを手掛ける電子部品メーカー。特に車載インフォテインメントやパワートレイン向けのコネクタに強み。

・ 会社HP: https://www.irisoele.com/jp/

◎ 注目理由: 自動車の電子化・電動化が進むにつれ、車内には無数の電子基板が搭載され、それらをつなぐ「コネクタ」の需要が爆発的に増加しています。イリソ電子工業の最大の強みは、走行中の激しい振動や衝撃を吸収する「フローティング(可動)コネクタ」と、エンジンルーム内などの過酷な環境に耐える「高耐熱・耐振動コネクタ」です。 ハイブリッド車(HV)は、内燃機関の熱と振動にさらされながら、モーターやインバーターの高電圧制御を行わなければなりません。そのため、極めて信頼性の高い車載用コネクタの搭載数が激増します。同社は「EV化銘柄」としても注目されますが、HVの複雑な制御システムこそが、同社の高単価・高機能コネクタの性能を最大限に活かせる主戦場です。自動車向け売上が全体の8割を占めており、HV回帰の波に乗って業績拡大が期待されるグローバルニッチトップ企業です。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1966年設立。ピンの製造から始まり、独自技術でコネクタ市場を開拓しました。社名の「イリソ」は創業地である埼玉県の入間郡(現在の狭山市周辺)の「入曽」に由来します。近年は、車載カメラやミリ波レーダーなどのADAS(先進運転支援システム)向け高速伝送コネクタや、電動車のパワートレイン向け大電流コネクタの開発・拡販に注力しており、海外のメガサプライヤーからの受注を獲得しています。

◎ リスク要因: 自動車の生産台数に業績が連動しやすいことや、銅やプラスチックなどの原材料価格の高騰が利益率を圧迫します。また、海外生産比率が高いため為替リスクが存在します。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/6908

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/6908.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.irisoele.com/jp/ir/


【鉄の技術でHVの足元を支える】トピー工業株式会社 (7231)

◎ 事業内容: 鉄鋼の製造(電炉)から、自動車用ホイール、建機用履帯(キャタピラ)などの部品加工までを一貫して手掛ける複合素材メーカー。乗用車・商用車のスチールホイールで国内トップ。

・ 会社HP: https://www.topy.co.jp/

◎ 注目理由: トピー工業は、製鋼事業と自動車・建機部品事業を併せ持つユニークな企業です。乗用車向けのアルミホイールだけでなく、鉄製(スチール)ホイールにおいて圧倒的なシェアを持っています。自動車のEV化やHV化が進むと、バッテリー搭載により車体重量が増加するため、足元を支えるホイールやサスペンション周辺のシャシー部品には、より高い強度と耐久性が求められます。 同社は、自社の電気炉で生産した高品質な鉄鋼材を使い、設計から製造までを一貫して行うことで、HVの重量増に対応した高強度かつ軽量なホイールを低コストで提供できる強みを持っています。また、商用車向けビジネスや、好調な鉱山・建設機械向けの足回り部品(無限軌道など)が全社業績を強力に牽引しており、自動車の動力源(エンジンかEVか)の議論に左右されにくい強靭な事業構造を持っています。低PBR銘柄としての是正期待も高いです。

◎ 企業沿革・最近の動向: 1921年創業。鉄鋼事業と機械加工事業の融合により成長してきました。近年は、軽量化ニーズに応えるための新素材(超高張力鋼板)を用いたホイールの開発や、生産工程におけるCO2排出削減(グリーン・スチールの活用など)といった環境対応に注力しています。また、資本コストや株価を意識した経営計画を策定し、配当増額や自己株式取得など株主還元姿勢を明確に打ち出しています。

◎ リスク要因: 電炉事業を抱えているため、電力料金の高騰や鉄スクラップ価格の変動が利益に直結します。また、建機部門はグローバルな資源価格やインフラ投資の動向に左右されます。

◎ 参考URL(みんかぶ): https://minkabu.jp/stock/7231

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス): https://finance.yahoo.co.jp/quote/7231.T

◎ 参考URL(最新のIRや関連するニュース記事): https://www.topy.co.jp/ja/ir.html


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