【徹底解剖】金価格“異次元”高騰の恩恵は鉱山だけじゃない。「都市鉱山」という宝の山と、リサイクル関連の隠れ本命20銘柄

目次

はじめに:なぜ今、「都市鉱山」が熱いのか

金融市場において、ゴールド(金)の輝きがかつてないほど増しています。歴史的な円安基調、地政学的リスクの高まり、そして世界的なインフレ懸念を背景に、金価格は最高値を更新し続ける「異次元」の領域へと突入しました。通常、金投資といえば金地金(インゴット)の購入や、大手鉱山株への投資が王道とされてきました。しかし、日本株市場において、真に注目すべきは、地下深くの岩盤を掘り進む企業だけではありません。

私たちの生活圏内、つまり「都市」そのものに眠る金脈――**「都市鉱山(アーバン・マイニング)」**関連銘柄こそが、このゴールドラッシュの隠れた、しかし強力な主役なのです。

日本は世界有数の「資源大国」である

「日本は資源の乏しい国である」。私たちは学校でそう教わってきました。しかし、こと「都市鉱山」に関しては、日本は世界でも類を見ない資源大国です。環境省や関連団体の試算によれば、日本の都市鉱山に蓄積されている金の総量は約6,800トンに達すると言われています。これは、世界全体の金の現有埋蔵量(約5万トン前後)の1割以上を、日本の国土にある廃棄された家電製品や電子機器が占めている計算になります。

この「地上にある金山」は、南アフリカやオーストラリアの深鉱山とは異なり、採掘コストがかからず、含有率(品位)が桁違いに高いのが特徴です。例えば、通常の金鉱石1トンから採取できる金はわずか数グラムですが、廃棄された携帯電話1トンからは数百グラムもの金が回収可能です。

サーキュラーエコノミーと金価格の二重の追い風

現在、このセクターには二つの強烈な追い風が吹いています。 一つは、前述した**「記録的な金価格の高騰」**です。リサイクル企業や精錬企業にとって、回収した金属の販売価格上昇は、そのまま利益率の向上に直結します。特に、仕入れコスト(廃棄物回収コスト)が一定である場合、販売価格の上昇は「利益のジャンプアップ」を意味します。

もう一つは、世界的な**「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」**へのシフトです。ESG投資の観点からも、環境破壊を伴う新規の鉱山開発よりも、既存の廃棄物から資源を回収するリサイクル事業への評価が高まっています。AppleやGoogleなどの巨大テック企業も、再生素材の使用比率目標を掲げており、高品質なリサイクル貴金属の需要は逼迫しています。

リサイクルだけではない、「買取・リユース」の爆発力

また、金価格の高騰は、家庭に眠る貴金属製品(ジュエリー、時計など)の現金化を促しています。「タンス預金」ならぬ「タンス在庫」が市場に放出されることで、買取・リユース企業の取扱高が急増します。安く仕入れて高く売る、あるいは相場上昇益を享受するリユース業界もまた、このテーマの重要な一角を占めています。

本記事では、単に有名な大企業だけでなく、独自の回収ルートを持つ企業、高度な精錬技術を持つ企業、そしてリユース市場で覇権を争う企業まで、徹底的なリサーチに基づき20銘柄を選定しました。金価格高騰の恩恵をダイレクトに受ける「都市鉱山」関連銘柄の全貌を、ここに解き明かします。


※投資に関する免責事項

本記事は、情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨、勧誘するものではありません。掲載されている情報は、記事作成時点(2025年11月)のものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。株式投資には価格変動リスク、信用リスク、流動性リスクなどが伴います。投資に関する最終的な決定は、必ずご自身の判断と責任において行ってください。本記事に基づいて被ったいかなる損害についても、作成者は一切の責任を負いません。


目次

  1. 貴金属リサイクル・精錬の絶対王者(4銘柄)

  2. 電子材料・産業廃棄物からの回収(5銘柄)

  3. リユース・買取市場の恩恵銘柄(5銘柄)

  4. 専門商社・独自技術・ニッチトップ(6銘柄)


1. 貴金属リサイクル・精錬の絶対王者

【都市鉱山の本命】AREホールディングス (5857)

◎ 事業内容: 旧アサヒホールディングス。貴金属リサイクルの国内最大手。デンタル(歯科用)スクラップ回収から始まり、現在は電子部品、宝飾品、触媒などあらゆる分野から金・銀・白金族を回収・精錬する。

 ・ 会社HP:https://www.are-holdings.co.jp/

◎ 注目理由:  都市鉱山銘柄の筆頭格。同社の強みは、回収から精錬、製品化までを一貫して行うビジネスモデルにある。金価格の上昇は、同社の売上・利益にダイレクトに寄与する構造を持つ。特に、環境配慮型のリサイクル貴金属「Green Gold」の展開など、ESG投資の観点からも海外機関投資家の評価が高い。M&Aにより北米市場にも強固な基盤を持ち、ドル建て収益も享受できる点が、円安局面での強みとなっている。

◎ 企業沿革・最近の動向:  歯科材料商として創業後、貴金属リサイクルへ業態転換。積極的なM&Aで事業を拡大し、北米の精錬事業を買収してグローバル企業へと脱皮した。最近では、使用済み自動車の触媒リサイクル分野を強化しており、EV化への過渡期においてもハイブリッド車向けの需要を取り込んでいる。配当性向も比較的高く、株主還元に積極的な姿勢も評価される。

◎ リスク要因: 貴金属相場の急激な下落は在庫評価損につながる可能性がある。また、北米事業の比率が高いため、為替変動リスクや現地の労働コスト上昇が利益を圧迫する懸念がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5857

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5857


【半導体スクラップの錬金術師】松田産業 (7456)

◎ 事業内容: 貴金属関連事業と食品関連事業の2本柱。特に半導体・電子部品メーカーの製造工程から出るスクラップからの貴金属回収に圧倒的な強みを持つ。

 ・ 会社HP:https://www.matsuda-sangyo.co.jp/

◎ 注目理由:  「半導体の製造が増えれば、松田産業が潤う」という構造を持つ。半導体工場から排出される基板や端材には高純度の金が含まれており、これらを効率的に回収する技術と物流網を有する。金価格高騰に加え、国内での半導体工場建設ラッシュ(TSMC、ラピダス等)は、同社にとって長期的な追い風となる。食品事業が安定的なキャッシュフローを生み、それを貴金属事業の設備投資に回す好循環が確立されている。

◎ 企業沿革・最近の動向:  写真感光材料の銀回収からスタート。現在はベトナム、タイ、フィリピンなどアジア圏に拠点を拡大し、グローバルなサプライチェーンの中での貴金属リサイクル体制を構築している。産業廃棄物の無害化処理と貴金属回収をセットで提案できる点が、コンプライアンスを重視する大手メーカーから選ばれる理由となっている。

◎ リスク要因: 半導体市況のシリコンサイクルに業績が左右されやすい。半導体メーカーの稼働率が下がれば、スクラップの入荷量が減少するリスクがある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/7456

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/7456


【複合リサイクルの巨人】DOWAホールディングス (5714)

◎ 事業内容: 鉱山・製錬・環境リサイクル・電子材料・金属加工の5事業を展開。「小坂製錬所」では、世界でも類を見ない多種多様なリサイクル原料から金・銀・銅など20種類以上の金属を回収する。

 ・ 会社HP:https://www.dowa.co.jp/

◎ 注目理由:  単なる金のリサイクルだけでなく、廃家電や自動車シュレッダーダストなど、処理が難しい「難処理廃棄物」からレアメタルを回収する技術力が世界トップクラス。金価格上昇の恩恵に加え、今後重要度が増すリチウムイオン電池のリサイクルにおいても中心的な役割を果たすと見られる。資源循環のインフラ企業としての安定感と成長性を兼ね備えている。

◎ 企業沿革・最近の動向:  明治時代の鉱山開発に起源を持つ名門。国内鉱山の閉山後は、海外鉱山への投資とリサイクル事業へ大胆に舵を切った。特に、秋田県の小坂製錬所を中心としたリサイクルコンビナートは、資源循環のモデルケースとして世界的に有名。最近では、東南アジアでの廃棄物処理事業を拡大中。

◎ リスク要因: エネルギーコスト(電気代・燃料代)の上昇が製錬コストを押し上げる。また、亜鉛などのベースメタル価格変動の影響も大きく受けるため、金価格だけで業績が決まるわけではない。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5714

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5714


【E-スクラップの世界的リーダー】三菱マテリアル (5711)

◎ 事業内容: 銅加工、電子材料、超硬工具など多角化しているが、金属事業における「E-スクラップ(基板等の廃棄物)」の処理能力は世界最大級。

 ・ 会社HP:https://www.mmc.co.jp/

◎ 注目理由:  独自の「三菱連続製銅法」を活用し、海外から大量のE-スクラップを受け入れ、効率的に金や銅を回収している。都市鉱山分野において、規模の面で他社を圧倒する。金価格上昇は、製錬手数料およびフリーメタル(含有量が規定以下のため無償で入手できる金属)の売却益増につながる。長期ビジョンで資源循環を中核に据えており、構造改革が進んでいる点も評価できる。

◎ 企業沿革・最近の動向:  三菱グループの源流企業の一つ。一時期は品質不正問題などで低迷したが、ガバナンス改革を経て復活基調にある。直島の製錬所能力増強など、E-スクラップ処理能力の拡大に積極投資を続けており、都市鉱山市場の拡大を捉える体制を整えている。

◎ リスク要因: 巨大コングロマリットであるため、セメントや自動車向け製品など他部門の不振が足を引っ張る場合がある。全体としての業績感応度は、専業リサイクル企業よりはマイルドになる。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5711

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5711


2. 電子材料・産業廃棄物からの回収

【福島の技術派・都市鉱山特化】アサカ理研 (5724)

◎ 事業内容: 貴金属回収事業が主力。エッチング廃液などの処理技術に優れる。また、「LiB(リチウムイオン電池)リサイクル」の技術開発でも先行する。

 ・ 会社HP:https://www.asaka.co.jp/

◎ 注目理由:  時価総額が比較的小さく、金価格高騰やレアメタル関連のニュースに株価が敏感に反応する「値動きの軽い」銘柄。技術力は本物で、未利用の都市鉱山資源を効率的に回収する独自プロセスを持つ。特に、環境省の実証事業などに採択されるなど、国策であるバッテリーリサイクル分野でのポテンシャルが高く、金リサイクルとあわせて「ダブルテーマ」銘柄として注目できる。

◎ 企業沿革・最近の動向:  福島県郡山市を地盤とする。プリント基板の製造工程から出る廃液処理から成長。近年は、使用済みリチウムイオン電池からレアメタルを低コストで回収する技術確立に注力しており、自動車メーカー等との連携も視野に入る。

◎ リスク要因: 小規模企業であるため、特定の主要顧客からの受注減が業績に大きく響く。株式の流動性が低く、ボラティリティ(価格変動)が非常に激しくなる傾向がある。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5724

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5724


【総合環境企業の雄】TREホールディングス (9247)

◎ 事業内容: 産業廃棄物処理大手のタケエイと、リサイクル専門のリバーホールディングスが経営統合して誕生。建設廃材から家電、小型家電リサイクルまで幅広く手掛ける。

 ・ 会社HP:https://tre-hd.co.jp/

◎ 注目理由:  旧リバーホールディングスが持っていた金属リサイクルのノウハウと、タケエイの収集運搬・最終処分能力が融合。家電リサイクル法に基づく指定引取場所を運営しており、安定的に「都市鉱山(廃家電)」が集まる仕組みを持つ。金属スクラップ相場の上昇は業績の追い風。静脈産業のメジャープレイヤーとして、機関投資家の資金流入も期待できる。

◎ 企業沿革・最近の動向:  2021年の統合以降、シナジー効果の追求を進めている。高度選別技術を用いた金属回収率の向上や、廃棄物発電など、サーキュラーエコノミーの中核企業としての地位を固めつつある。

◎ リスク要因: 建設廃材の扱いも多いため、建設需要の減退の影響を受ける。また、鉄スクラップ価格の変動影響も大きく、金価格のみで動くわけではない点に注意。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/9247

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/9247


【グローバル資源循環】エンビプロ・ホールディングス (5698)

◎ 事業内容: 金属スクラップの加工・販売が主力。建築廃材や工場発生スクラップを回収し、鉄・非鉄金属・金銀などを選別して国内外のメーカーに販売する。

 ・ 会社HP:https://www.envipro.jp/

◎ 注目理由:  「地上資源を掘りつくす」をミッションに掲げる通り、徹底した選別回収に強みを持つ。海外展開に積極的で、グローバルな資源価格の変動を捉えて利益を出すトレーディング機能も有する。金価格上昇は、同社が扱うミックスメタル(金銀銅などを含むスクラップ)の価値向上に直結する。また、リチウムイオン電池のリサイクル事業にも参入している。

◎ 企業沿革・最近の動向:  静岡県富士宮市発祥。近年はM&Aを活用して事業領域を拡大。ゴムやプラスチックのリサイクル、さらには障害者雇用を通じた選別作業の効率化など、SDGs経営を体現している企業として評価が高い。

◎ リスク要因: 海外輸出比率が高いため、中国や東南アジアの輸入規制変更や、海上運賃の高騰、為替変動の影響を強く受ける。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5698

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【化学×リサイクルの液体処理】ダイセキ (9793)

◎ 事業内容: 産業廃棄物処理大手。特に廃油、廃酸、廃アルカリなどの液状廃棄物の処理に強み。これらの中から有価金属を回収し、燃料や原料としてリサイクルする。

 ・ 会社HP:https://www.daiseki.co.jp/

◎ 注目理由:  子会社のダイセキ環境ソリューションも含め、土壌汚染対策や廃電池処理など幅広い。めっき廃液などからニッケルや貴金属を回収する事業も行っており、資源価格高騰はプラス。何より、財務体質が極めて健全で、景気変動に強いディフェンシブ性と、資源高恩恵のバランスが良い。

◎ 企業沿革・最近の動向:  名古屋地盤。独自の「ダイセキ・システム」により、廃棄物をリサイクル燃料化してセメント工場などに供給するビジネスモデルを確立。鉛バッテリーのリサイクルなど、金属回収分野の強化も進めている。

◎ リスク要因: 製造業の工場稼働率低下による廃棄物排出量の減少。金リサイクルの専業ではないため、金価格への感応度は他社よりマイルド。

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【触媒リサイクルの老舗】三井金属鉱業 (5706)

◎ 事業内容: 亜鉛、銅、貴金属の製錬に加え、自動車用触媒、銅箔などの機能材料を展開。触媒リサイクル事業も重要セグメント。

 ・ 会社HP:https://www.mitsui-kinzoku.com/

◎ 注目理由:  自動車の排ガス浄化触媒にはプラチナやパラジウムなどの貴金属が使用されており、使用済み触媒からの回収は重要な都市鉱山事業である。同社は触媒の製造とリサイクルの両方を手掛けており、貴金属価格の高騰は在庫評価益およびリサイクル事業の採算向上に寄与する。PBRが低く、バリュー株としての魅力もある。

◎ 企業沿革・最近の動向:  三井グループの中核。極薄銅箔(マイクロシン)など、スマホや半導体パッケージに不可欠な高機能材料で世界トップシェアを持つ製品が多い。資源事業と材料事業の二輪駆動。

◎ リスク要因: 主力の亜鉛価格の下落リスク。また、自動車生産台数の減少は触媒需要とリサイクル原料の減少に直結する。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5706

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3. リユース・買取市場の恩恵銘柄

【ブランド買取の最大手】コメ兵ホールディングス (2780)

◎ 事業内容: 日本最大級のリユースデパート「KOMEHYO」を展開。ブランドバッグ、時計、そして貴金属・宝石の買取・販売を行う。

 ・ 会社HP:https://komehyohds.com/

◎ 注目理由:  金価格がニュースになると、家庭からの持ち込み(買取依頼)が殺到する。豊富な在庫を持つ同社は、金相場の上昇に合わせて販売価格を適正化することで、保有在庫の価値上昇メリットを享受できる。また、鑑定士の目利き力とAI真贋判定を組み合わせ、偽物を排除する信頼性が強み。インバウンド(訪日客)による高額品購入需要も追い風。

◎ 企業沿革・最近の動向:  名古屋・大須発祥。近年はWEB買取や、小規模店舗の出店を加速させ、仕入れチャネルを多様化している。タイなど海外展開も積極的。オークション事業も手掛け、BtoB取引も拡大中。

◎ リスク要因: 相場高騰による仕入れ価格の上昇で、利幅が縮小するリスク。また、消費意欲の減退による高額品販売の鈍化。

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【出張買取の革命児】BuySell Technologies (7685)

◎ 事業内容: 着物、切手、古銭、貴金属などの出張買取サービス「バイセル」を運営。シニア層をメインターゲットに、自宅に眠る不用品を掘り起こす。

 ・ 会社HP:https://buysell-technologies.com/

◎ 注目理由:  「ハナハナハナの~」のCMでおなじみ。高齢者宅への出張買取が強みで、着物と共に「実はこれも…」と貴金属が出てくるケースが多い。まさに家庭という都市鉱山の採掘者。金価格高騰は、顧客が売却を決断する強力な動機付けとなり、仕入れ量の増加と販売単価の上昇の両面でメリットがある。

◎ 企業沿革・最近の動向:  ITを活用した効率的な訪問ルート作成や、即時の査定システムが強み。百貨店での買取催事や、リユース店舗「タイムレス」の買収など、リアル店舗網も拡充している。

◎ リスク要因: クーリングオフ制度への対応や、訪問買取に対するコンプライアンスリスク。広告宣伝費の増大が利益を圧迫する可能性。

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◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/7685


【総合リユースの勝ち組】トレジャー・ファクトリー (3093)

◎ 事業内容: 総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」等を運営。家電、家具から衣料、ブランド品まで幅広く扱う。

 ・ 会社HP:https://www.treasurefactory.co.jp/

◎ 注目理由:  生活防衛意識の高まりによるリユース需要の増加と、金・ブランド品相場の上昇の両取りができる。金プラチナの買取も強化しており、幅広い客層から不用品を集める力がある。引越しと買取をセットにしたサービスなど、独自の「仕入れ力」が強み。

◎ 企業沿革・最近の動向:  既存店売上が好調に推移。海外(タイ、台湾)展開も進める。オークション事業やEC販売も伸びており、店舗とECのオムニチャネル化に成功している。

◎ リスク要因: 人件費や光熱費の上昇。競合他社との出店競争激化。金製品の比率はコメ兵などに比べると低い。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/3093

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/3093


【貴金属×コンテンツの異色株】中外鉱業 (1491)

◎ 事業内容: 貴金属事業(リサイクル、精製、販売)と、コンテンツ事業(アニメグッズ等の企画・販売)という全く異なる二つの顔を持つ企業。

 ・ 会社HP:https://www.chugaikogyo.co.jp/

◎ 注目理由:  社名に「鉱業」とあるが、現在は鉱山を持たず、貴金属の回収・精製・販売が主。金・プラチナの売買を行っており、相場変動の影響をダイレクトに受ける。低位株(ボロ株と揶揄されることもあるが)であり、金価格高騰のニュースが出ると投機資金が流入しやすく、短期間で株価が急騰する習性がある。

◎ 企業沿革・最近の動向:  かつては金山・銀山を保有していた。現在は貴金属事業で利益を出しつつ、『鬼滅の刃』などの人気アニメグッズを手掛けるコンテンツ事業が成長ドライバーとなっている。

◎ リスク要因: 業績の変動が激しく、無配の時期も長かった。投機的な値動きになりやすいため、長期投資というよりは、モメンタム(勢い)に乗る短期~中期目線が必要。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/1491

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/1491


【リユース界の隠れた実力者】ハードオフコーポレーション (2674)

◎ 事業内容: 「ハードオフ」「オフハウス」などを全国展開。FC展開に強み。ジャンク品から貴金属まで幅広く扱う。

 ・ 会社HP:https://www.hardoff.co.jp/

◎ 注目理由:  「オフハウス」業態では、衣料品や雑貨と共に貴金属・アクセサリーの買取・販売を行っている。全国的な知名度と店舗網により、地方の家庭に眠る貴金属を吸い上げる力がある。インフレ下において、新品ではなく中古品を選ぶ消費者の行動変容も追い風。

◎ 企業沿革・最近の動向:  新潟県発祥。国内店舗数は900を超え、海外(米国・アジア)にも出店。オムニチャネル化を進めており、店舗在庫をECで販売する体制を強化している。

◎ リスク要因: フランチャイズ比率が高いため、直営店主体の企業に比べると利益率は低くなりがち。ブックオフとは別会社。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/2674

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4. 専門商社・独自技術・ニッチトップ

【非鉄専門商社の実力派】アルコニックス (3036)

◎ 事業内容: 非鉄金属の専門商社。トレーディングだけでなく、M&Aで製造業(金属加工等)を取り込み、商社とメーカーの機能を併せ持つ。

 ・ 会社HP:https://www.alconix.com/

◎ 注目理由:  レアメタル・レアアースの取り扱いに強みがあり、子会社を通じてリサイクル事業も手掛ける。資源価格の上昇は在庫評価益や取引金額の増加につながる。配当利回りが比較的高く、高配当株としても人気がある。ニッチな金属資源の調達ルートを持っており、都市鉱山関連の商流にも関与。

◎ 企業沿革・最近の動向:  日商岩井(現双日)の非鉄金属部門が独立して発足。積極的なM&Aで製造・加工分野を拡大し、収益の安定化を図っている。

◎ リスク要因: 買収した製造子会社の業績悪化リスク(のれん減損など)。半導体・自動車産業の減産影響。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/3036

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/3036


【金属リサイクル商社】サトウ食品ではありません、佐藤商事 (8065)

◎ 事業内容: 鉄鋼・非鉄金属の専門商社。自動車、電機、建設向けに金属材料を供給。金属スクラップの取り扱いもある。

 ・ 会社HP:https://www.satoshoji.co.jp/

◎ 注目理由:  日野自動車やホンダなどとの取引が深いが、実は「電子材料」や「貴金属」の取り扱い部門がある。都市鉱山というテーマにおいて、素材の供給からスクラップの還流までを担う商社機能は見逃せない。PBR1倍割れの割安圏に放置されがちで、水準訂正の余地がある。

◎ 企業沿革・最近の動向:  雑貨部門(柳宗理デザインのキッチンウェアなど)も有名だが、収益の柱は鉄鋼・金属。堅実経営で知られる。

◎ リスク要因: 自動車生産の動向に大きく左右される。商社特有の薄利多売モデルであるため、取扱量の確保が重要。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/8065

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/8065


【亜鉛とリサイクルの名門】東邦亜鉛 (5707)

◎ 事業内容: 亜鉛・鉛の製錬大手。オーストラリアに鉱山を持つ。国内製錬所では、リサイクル原料から銀や金などの貴金属も回収している。

 ・ 会社HP:https://www.toho-zinc.co.jp/

◎ 注目理由:  主力の亜鉛価格だけでなく、副産物として得られる貴金属の価格上昇が利益を押し上げる。鉛バッテリーのリサイクル事業も展開しており、資源循環テーマの一角を担う。株価のボラティリティが高く、市況好転時には爆発力がある。

◎ 企業沿革・最近の動向:  安中製錬所(群馬)などが主力。海外鉱山の操業トラブルなどで業績が悪化する場面もあったが、資源高局面では見直し買いが入る。

◎ リスク要因: オーストラリア鉱山の採掘コスト増や操業不安定リスク。電力コストの比率が高く、エネルギー価格高騰に弱い。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5707

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5707


【ステンレスとニッケルの循環】大平洋金属 (5541)

◎ 事業内容: フェロニッケル製錬の国内大手。ステンレスの主原料となるニッケルを供給。都市鉱山とは少しずれるが、レアメタル(ニッケル)のリサイクル・精錬において重要な位置にいる。

 ・ 会社HP:https://www.pamco.co.jp/

◎ 注目理由:  ニッケルはEV(電気自動車)の電池材料として需要が急増しており、「白い金」とも呼ばれる。スクラップからのニッケル回収や、スラッジからの有価金属回収技術を研究しており、広い意味での金属リサイクル・資源株として連想されやすい。

◎ 企業沿革・最近の動向:  八戸製造所が主力。日本製鉄系。ニッケル市況に業績が完全連動する。財務内容は無借金で極めて強固。

◎ リスク要因: ニッケル市況の暴落リスク。インドネシアなどの供給過剰懸念。電気代高騰の影響。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/5541

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/5541


【X線分析の世界的権威】リガク・ホールディングス (268A)

◎ 事業内容: 2024年上場のニューカマー。X線分析装置の世界的メーカー。物質に含まれる原子の種類や量を測定する装置を開発・製造。

 ・ 会社HP:https://rigaku-holdings.com/

◎ 注目理由:  「都市鉱山」を掘るには、その廃棄物に「どれだけの金が含まれているか」を正確に分析する必要がある。同社のX線分析装置は、スクラップの選別や品位分析において不可欠なツール。リサイクル高度化の裏側を支える「つるはしとシャベル」のような存在であり、資源開発・リサイクル現場での需要増が見込める。

◎ 企業沿革・最近の動向:  創業から70年以上の歴史を持つ老舗が満を持して上場。半導体、電池材料、薬品など幅広い研究開発分野でトップシェアを持つ。カーライル・グループの支援を経て再上場(実質)。

◎ リスク要因: 高価な理化学機器であるため、顧客企業の設備投資意欲減退の影響を受ける。上場直後のため、ロックアップ解除等の需給要因に注意。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/268A

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/268A


【知られざる資源商社】阪和興業 (8078)

◎ 事業内容: 「そこらの商社とは違う」を標榜する独立系商社。鉄鋼が主力だが、リサイクル金属、非鉄金属、食品、エネルギーなど多角展開。

 ・ 会社HP:https://www.hanwa.co.jp/

◎ 注目理由:  「都市鉱山」という言葉が一般化する前から、リサイクル金属の集荷・輸出入・販売を手掛けてきた実績がある。特に「プライマリー(鉱山)」だけでなく「セカンダリー(リサイクル)」原料の取り扱いに強く、電池材料(ニッケル・コバルト・リチウム)の確保において独自のポジションを築いている。金価格上昇を含めた資源高の恩恵を広く受けるポートフォリオ。

◎ 企業沿革・最近の動向:  大阪発祥の「猛烈」な営業力で知られる。近年は南アフリカやインドネシアなどでの資源プロジェクトへの出資を通じ、上流権益の確保も進める。

◎ リスク要因: 在庫評価損益の影響を受けやすい。また、金利上昇局面では有利子負債のコスト増が懸念される。

◎ 参考URL(みんかぶ):https://minkabu.jp/stock/8078

◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):https://finance.yahoo.co.jp/quote/8078

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