2025年6月30日の東京証券市場で注目されるのは、ソフトバンクグループ(9984)が成層圏を飛行する「飛行船」型HAPS(高高度プラットフォーム)構想で大きな進展を見せたことを受けた連想買いです。本記事では、空の産業革命に関連する技術や部材を持ちながら株価が割安な水準にあるバリュー銘柄20選を、航空宇宙・通信・素材・機械の4分野に分けて徹底解説します。
免責事項:本情報は2025年6月29日時点の公開情報に基づくテーマ株分析であり、将来の株価上昇を保証するものではありません。HAPSなどの次世代技術は実用化までに長い時間を要する場合があり、テーマ株は短期需給で大きく変動するリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
🛫 銘柄一覧サマリー(20銘柄を一望)
- 航空宇宙・防衛6社(重工系+部品メーカー)
- 通信・電子部品6社(基地局・衛星・光通信)
- 素材・化学4社+その他機械4社で計20社
| # | 分野 | 銘柄 | コード | HAPS関連の役割 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 航空宇宙 | 三菱重工業 | 7011 | 機体・推進系の総合開発 |
| 2 | 航空宇宙 | IHI | 7013 | 航空エンジン・推進装置 |
| 3 | 航空宇宙 | 川崎重工業 | 7012 | 機体構造・無人機 |
| 4 | 航空宇宙 | SUBARU | 7270 | 無人機・回転翼技術 |
| 5 | 航空宇宙 | ジャムコ | 7408 | 航空内装・複合材構造 |
| 6 | 航空宇宙 | 新明和工業 | 7224 | 飛行艇・水陸両用機の知見 |
| 7 | 通信・電子 | NEC | 6701 | HAPS地上局・衛星通信 |
| 8 | 通信・電子 | 沖電気工業 | 6703 | 通信インフラ・センサ |
| 9 | 通信・電子 | 日本航空電子工業 | 6807 | 航空・宇宙用コネクタ |
| 10 | 通信・電子 | 古野電気 | 6814 | 航法・レーダー機器 |
| 11 | 通信・電子 | 横河電機 | 6841 | 計測・制御システム |
| 12 | 通信・電子 | スカパーJSAT | 9412 | 衛星通信・宇宙事業 |
| 13 | 素材・化学 | 東レ | 3402 | 炭素繊維(軽量化キー素材) |
| 14 | 素材・化学 | 帝人 | 3401 | アラミド・炭素繊維 |
| 15 | 素材・化学 | 日本化薬 | 4272 | 機能性樹脂・特殊化学品 |
| 16 | 素材・化学 | 日本パーカライジング | 4095 | 表面処理・耐久性向上 |
| 17 | 機械他 | 浜松ホトニクス | 6965 | 光センサ・レーザ |
| 18 | 機械他 | ゼンリン | 9474 | 高精度地図・空のインフラ |
| 19 | 機械他 | 平田機工 | 6258 | 生産ライン自動化 |
| 20 | 機械他 | 横河ブリッジHD | 5911 | 構造物・地上インフラ |
【1】航空宇宙・防衛 ― 機体開発とシステム構築の主役(6選)
- HAPS本体の開発・製造に直結する重工系6社を厳選
- 三菱重工業(7011)・IHI(7013)・川崎重工業(7012)は防衛+宇宙の二刀流
- SUBARU(7270)・ジャムコ(7408)・新明和工業(7224)は特殊機体・複合材で独自性
| 銘柄 | コード | 時価総額イメージ | HAPSテーマでの強み | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱重工業 | 7011 | 大型 | 機体/推進系/衛星打上げの総合 | ★★★★★ |
| IHI | 7013 | 大型 | 航空エンジン・宇宙ロケット部材 | ★★★★★ |
| 川崎重工業 | 7012 | 大型 | 機体構造・防衛航空機の知見 | ★★★★☆ |
| SUBARU | 7270 | 大型 | 無人機・回転翼の独自技術 | ★★★★☆ |
| ジャムコ | 7408 | 中小型 | 航空内装・複合材構造 | ★★★★☆ |
| 新明和工業 | 7224 | 中小型 | 飛行艇・特殊機体の希少技術 | ★★★★☆ |
① 三菱重工業(7011) ― 重工業の総合力でHAPSを支える
国内重工業の最大手である三菱重工業(7011)は、航空機・宇宙ロケット・防衛装備品を一気通貫で手掛ける総合メーカーです。HAPSの機体開発や打上げサービス、地上設備までトータルで関与できる希少なプレイヤーであり、テーマの中核銘柄として真っ先に名前が上がります。
同社は防衛予算拡大の追い風も受けており、HAPSは民需・防需の両面で恩恵が期待できる構造です。
② IHI(7013) ― 航空エンジンと推進系の絶対強者
IHI(7013)は航空機エンジンと宇宙推進系の中核メーカーで、HAPSの推進機関や姿勢制御モジュールでの採用余地が大きい銘柄です。民間航空機向けエンジン需要の回復と相まって、業績モメンタムも改善傾向にあります。
③ 川崎重工業(7012) ― 防衛・無人機の中核
川崎重工業(7012)は防衛航空機の主要サプライヤーで、無人機・ドローン領域でも実績があります。HAPSや成層圏プラットフォームの機体構造で重要な役割を果たす可能性が高く、防衛関連の追い風も享受できる構造です。
④ SUBARU(7270) ― 無人機・回転翼の独自技術
自動車事業のイメージが強いSUBARU(7270)ですが、航空宇宙カンパニーを擁し、防衛省向けヘリコプターや無人機を手掛ける名門です。HAPSの開発・運用に必要な回転翼/無人機の制御技術を保有しています。
⑤ ジャムコ(7408) ― 航空内装と複合材構造の専業
ジャムコ(7408)は航空機内装の世界的サプライヤーであり、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)構造材の取り扱い実績が豊富です。HAPS機体の軽量化要件に直結する素材・構造ノウハウを持ち、中小型ながらテーマ性が高い銘柄です。
⑥ 新明和工業(7224) ― 飛行艇の唯一無二の技術
新明和工業(7224)は世界的にも希少な水陸両用飛行艇US-2を手掛けるメーカーで、特殊機体の設計・量産技術を持ちます。HAPSのような特殊用途機体への応用が期待できる、ニッチトップ型のバリュー銘柄です。
【2】通信・電子部品 ― 空と地上を結ぶテクノロジー(6選)
- HAPS地上局/衛星通信を担う電機・通信6社
- NEC(6701)・スカパーJSATホールディングス(9412)は通信インフラの本丸
- 日本航空電子工業(6807)・古野電気(6814)・横河電機(6841)は計測・部品でニッチトップ
| 銘柄 | コード | バリューチェーン位置 | HAPSでの役割 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| NEC | 6701 | 上流〜中流 | 地上局システム・衛星通信 | ★★★★★ |
| 沖電気工業 | 6703 | 中流 | 通信インフラ・センサ | ★★★★☆ |
| 日本航空電子 | 6807 | 中流 | 航空・宇宙用コネクタ | ★★★★☆ |
| 古野電気 | 6814 | 中流 | 航法・レーダー機器 | ★★★★☆ |
| 横河電機 | 6841 | 中流 | 計測・制御システム | ★★★★☆ |
| スカパーJSAT | 9412 | 下流 | 衛星通信オペレーション | ★★★★★ |
⑦ NEC(6701) ― 通信インフラの総合力
NEC(6701)はHAPS関連事業を実際に推進してきた実績があり、ソフトバンクとの協業余地も大きい銘柄です。地上局システム・5G/衛星通信の総合力でテーマ中核を担います。
⑧ 沖電気工業(6703) ― 通信機器とセンサで底堅い
沖電気工業(6703)は通信インフラ機器と公共・社会インフラ向けセンサに強みを持つ老舗。HAPS関連でも地上系インフラの一角を担う可能性があり、株価水準に割安感が残る銘柄です。
⑨ 日本航空電子工業(6807) ― コネクタ世界トップシェア
日本航空電子工業(6807)は航空・宇宙・防衛用途の超高信頼コネクタで世界的なシェアを持ち、HAPS機体の接続部品サプライヤとして恩恵が見込まれます。
⑩ 古野電気(6814) ― 航法とレーダーの専業
古野電気(6814)は船舶・航空用の航法レーダーを主力とする専業メーカーで、HAPSの航行安全システムにレーダー・GNSS技術を提供できる立ち位置です。
⑪ 横河電機(6841) ― 計測・制御の世界的プレイヤー
横河電機(6841)はプロセス制御・計測機器で世界トップクラス。HAPS地上局や運用システムの計測・制御モジュールを担う可能性があります。
⑫ スカパーJSATホールディングス(9412) ― 衛星通信のオペレーター
スカパーJSATホールディングス(9412)は国内最大の衛星通信オペレーター。HAPSは衛星通信を補完/代替する位置づけでもあり、宇宙×通信のテーマ核として中長期で注目される銘柄です。
【3】素材・化学 ― 軽量化と耐久性を実現するキーマテリアル(4選)
- CFRP・アラミドなど軽量・高強度素材が必須
- 東レ(3402)・帝人(3401)は世界の炭素繊維二強
- 機能化学日本化薬(4272)・日本パーカライジング(4095)も耐久性向上で重要
| 銘柄 | コード | 主力素材 | HAPS用途 | 世界的ポジション |
|---|---|---|---|---|
| 東レ | 3402 | 炭素繊維(CFRP) | 機体構造・推進系構造 | 世界シェアトップ |
| 帝人 | 3401 | CFRP・アラミド | 機体構造・耐熱部材 | 世界トップクラス |
| 日本化薬 | 4272 | 機能性樹脂・特殊化学品 | 推進・センサ部材 | 国内有力 |
| 日本パーカライジング | 4095 | 表面処理 | 耐久性向上コーティング | 国内有力 |
⑬ 東レ(3402) ― 炭素繊維で世界トップ
東レ(3402)は炭素繊維(PAN系)で世界シェアトップ。航空機・宇宙機への採用実績が豊富で、HAPS機体の軽量化キー素材を独占的に提供できる立場です。
⑭ 帝人(3401) ― CFRPとアラミドの両刀
帝人(3401)はCFRPとアラミド繊維の両方を持つ素材メーカー。HAPSのような軽量+耐熱+高強度が求められる用途で複数の選択肢を提供できる強みがあります。
⑮ 日本化薬(4272) ― 特殊化学品のニッチトップ
日本化薬(4272)は機能性樹脂・特殊化学品を中心に幅広いポートフォリオを持つメーカー。HAPSの推進装置やセンサ部材向けのニッチな特殊化学品需要に応える可能性があります。
⑯ 日本パーカライジング(4095) ― 表面処理の専業トップ
日本パーカライジング(4095)は化成皮膜処理の世界的プレイヤー。HAPSの金属部材の耐久性・耐食性向上に欠かせない表面処理を担う立ち位置で、テーマ性は薄いものの安定収益が魅力です。
【4】その他(機械・インフラ)― 縁の下の力持ち(4選)
- 浜松ホトニクス(6965)は光センサ・レーザの世界トップ
- ゼンリン(9474)は空のインフラ=高精度地図を握る
- 平田機工(6258)・横河ブリッジホールディングス(5911)は生産・地上インフラを支える
| 銘柄 | コード | 主力技術 | HAPSでの役割 | 注目度 |
|---|---|---|---|---|
| 浜松ホトニクス | 6965 | 光センサ・レーザ | 通信・観測センサ | ★★★★★ |
| ゼンリン | 9474 | 高精度地図 | 空のナビゲーション基盤 | ★★★★☆ |
| 平田機工 | 6258 | 生産自動化 | 量産ライン構築 | ★★★★☆ |
| 横河ブリッジHD | 5911 | 構造物・橋梁 | 地上インフラ・基地局構造 | ★★★☆☆ |
⑰ 浜松ホトニクス(6965) ― 光センサとレーザのトップランナー
浜松ホトニクス(6965)は光半導体・センサで世界トップクラスの技術力を誇り、HAPSの光通信や観測センサ向けに不可欠な部品サプライヤーです。
⑱ ゼンリン(9474) ― 空のインフラ=地図
ゼンリン(9474)は国内最大の地図情報メーカー。HAPS/ドローン/自動運転に必須の高精度3次元地図という空のインフラを握る希少な存在です。
⑲ 平田機工(6258) ― 生産ライン自動化
平田機工(6258)は生産ライン自動化システムの専業メーカー。HAPSのような新規製品の量産化フェーズで恩恵を受ける可能性があります。
⑳ 横河ブリッジホールディングス(5911) ― 構造物・地上インフラ
横河ブリッジホールディングス(5911)は橋梁・大型構造物を手掛ける老舗。HAPS関連の地上設備や基地局構造を支える可能性があり、地味ながらバリュー性の高い銘柄です。
⚠️ HAPSテーマ投資のリスクマトリクス
- テーマ株は短期需給で大きく動く
- HAPSの実用化は長期(数年単位)
- 分野ごとにリスクの種類が異なる
| 分野 | 主なリスク | 影響度 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 航空宇宙 | HAPS開発の遅延・予算縮小 | ★★★★ | 防衛需要との分散 |
| 通信・電子 | 5G/衛星との競合 | ★★★ | 事業ポートフォリオ確認 |
| 素材・化学 | 原料価格変動 | ★★★ | 為替・原油動向ウォッチ |
| 機械・インフラ | 需要立上がりの遅さ | ★★ | 長期視点での保有 |
| 全般 | テーマ株の短期需給変動 | ★★★★★ | 分散・段階的エントリー |
📈 HAPS市場の成長ドライバーと国内プレイヤー
- 成層圏通信は2030年代に本格化見込み
- 災害時インフラ・離島通信など社会的需要も高い
- 国内勢は素材・部品・運用で世界に勝負できる
| 成長ドライバー | 内容 | 主な恩恵銘柄 |
|---|---|---|
| 通信圏拡大 | 離島・山間部・海上の通信網整備 | 9984, 6701, 9412 |
| 災害時インフラ | 地上基地局を補完する空のセーフティネット | 6701, 6703 |
| IoT普及 | 広域センサ網の通信中継 | 6841, 6965 |
| 防衛・安全保障 | 監視・偵察用途の高高度プラットフォーム | 7011, 7012, 7270 |
| 軽量化技術 | CFRP需要の継続拡大 | 3402, 3401 |
💡 投資判断にあたっての注意点
- テーマ株は短期需給で大きく変動する点
- HAPSの実用化・収益化には時間がかかる点
- 分散投資・段階的エントリーの徹底
| チェック項目 | 内容 | 推奨アクション |
|---|---|---|
| 事業実態 | HAPS関連事業の売上比率は? | 決算説明会資料を確認 |
| 財務健全性 | 自己資本比率・有利子負債は? | 直近決算をチェック |
| バリュエーション | PER・PBR・配当利回りは? | 同業他社と比較 |
| 流動性 | 出来高・売買代金は十分か? | 中小型株は特に注意 |
| ポートフォリオ | 分散できているか? | 4分野に分けて配分検討 |
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. HAPSとは何ですか?
A. HAPS(High Altitude Platform Station)は、成層圏(高度約20km)を飛行する無人航空機を活用した次世代通信プラットフォームです。地上基地局の代替・補完として、広域・離島・災害時の通信網を構築できる新しいインフラです。
Q2. なぜソフトバンクのHAPSが注目されているのですか?
A. ソフトバンクグループ(9984)は子会社HAPSモバイル等を通じて長年HAPS構想を推進してきました。技術的進展や規制対応の進展報道を受け、関連サプライヤー全体への連想買いが入りやすい状況です。
Q3. 20銘柄の中で初心者向けはどれですか?
A. 大型で流動性の高い三菱重工(7011)、IHI(7013)、川崎重工(7012)、NEC(6701)、東レ(3402)あたりが比較的取り組みやすい銘柄です。中小型株は値動きが大きいため、慣れてから少額で検討するのが安全です。
Q4. テーマ株投資で気をつけるべきことは?
A. テーマ株は短期需給で大きく動くため、(1)分散投資、(2)段階的エントリー、(3)損切りラインの事前設定、(4)事業実態の確認、の4点が重要です。報道に飛びつく前に決算資料で実態を確認しましょう。
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