日々巧妙化するサイバー攻撃は、もはや対岸の火事ではなく、企業の存続そのものを脅かす『静かなる有事』となっています。ランサムウェアによる工場停止、ECサイトのカード情報漏洩、政府機関へのAPT攻撃——。サイバーセキュリティは経営における最重要課題の一つとなりました。本記事では、企業の『最終防衛ライン』を担う日本のセキュリティ関連企業20社を、「総合SIer」「ネットワーク・エンドポイント」「クラウド・ID管理」「不正検知・コンサル」の4分野別に厳選して紹介します。
- 日本のサイバーセキュリティ銘柄20社を4カテゴリに分類し比較
- 株価・PER・PBR・ROE・配当利回りを一覧で俯瞰できる
- 各社の最終防衛ラインとしての強みと成長ドライバー/リスクを整理
サイバーセキュリティ市場の全体像と本記事の位置づけ
IDC Japan等の調査によれば、国内の情報セキュリティ市場規模は1.6兆円超(2024年見込)まで拡大しており、年平均成長率は二桁台の高水準で推移しています。攻撃側の高度化(ランサムウェア、サプライチェーン攻撃、生成AI悪用)と、防御側の構造変化(ゼロトラスト、EDR/XDR、SASE、IDaaS)が同時に進行しており、関連銘柄にとっては長期の追い風が続くと見られます。
| 指標 | 概算数値 | ポイント |
|---|---|---|
| 国内情報セキュリティ市場 | 約1.6兆円 | 二桁成長が継続 |
| 世界のサイバー犯罪被害 | 年10兆ドル規模(予測) | 2025年以降も拡大見込み |
| EDR/XDR市場 | 国内1,000億円超へ | 従来型AVから移行が加速 |
| IDaaS市場 | 急成長(SaaS普及) | HENNGE、GMOGSHが代表格 |
| EC不正被害 | 年500億円以上 | かっこ、GMO-PGに追い風 |
| リスク | 発生確率 | 影響度 | 主な該当銘柄 |
|---|---|---|---|
| 海外大手ベンダーとの競合激化 | 高 | 中 | トレンドマイクロ、FFRI、サイバーセキュリティクラウド |
| 大型案件の剥落・減速 | 中 | 高 | NEC、富士通、NRI、ラック |
| 技術者不足による受注制約 | 高 | 中 | 業界全体 |
| 自社インシデント発生による信用失墜 | 低 | 極高 | 全銘柄 |
| 為替・グローバル景気減速 | 中 | 中 | トレンドマイクロ、サイバーセキュリティクラウド |
| 成長ドライバー | 具体的な波及先 | 関連銘柄 |
|---|---|---|
| ゼロトラスト導入の本格化 | IDaaS/SASE/EDR | HENNGE、GMOGSH、サイバートラスト |
| 生成AIの業務活用拡大 | AI向けガードレール/DLP | デジタルアーツ、FFRI、FRONTEO |
| 経済安保・重要インフラ規制 | 官公庁・防衛・インフラ向け案件 | NEC、富士通、NRI、ラック |
| EC・決済の不正対策 | 不正検知/eKYC | かっこ、GMO-PG、ショーケース |
| 中小企業のSOC外注化 | MSS/マネージドセキュリティ | セキュアヴェイル、DIT |
20銘柄サマリー表(想定株価・PER・配当利回り)
| 区分 | 銘柄(コード) | 想定株価 | PER | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|
| 【1】 | トレンドマイクロ(4704) | 約7,000円 | 25.0倍 | 2.5% |
| 【1】 | ラック(3857) | 約1,200円 | 18.0倍 | 2.0% |
| 【1】 | 野村総合研究所(4307) | 約3,600円 | 26.0倍 | 1.4% |
| 【1】 | 日本電気(6701) | 約8,000円 | 18.0倍 | 1.8% |
| 【1】 | 富士通(6702) | 約2,500円 | 16.0倍 | 2.0% |
| 【2】 | デジタルアーツ(2326) | 約5,000円 | 28.0倍 | 1.2% |
| 【2】 | FFRIセキュリティ(3692) | 約1,500円 | 30.0倍 | — |
| 【2】 | アズジェント(4288) | 約700円 | 15.0倍 | 2.5% |
| 【2】 | セキュアヴェイル(3042) | 約400円 | 20.0倍 | 1.0% |
| 【2】 | デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916) | 約1,800円 | 16.0倍 | 2.0% |
| 【3】 | GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788) | 約2,000円 | 30.0倍 | 1.2% |
| 【3】 | HENNGE(4475) | 約1,500円 | 40.0倍 | — |
| 【3】 | サイボウズ(4776) | 約2,200円 | 45.0倍 | 0.5% |
| 【3】 | サイバーセキュリティクラウド(4493) | 約3,000円 | 50.0倍 | — |
| 【3】 | サイバートラスト(4498) | 約2,500円 | 25.0倍 | 1.0% |
| 【4】 | かっこ(4166) | 約1,100円 | 24.0倍 | — |
| 【4】 | GMOペイメントゲートウェイ(3769) | 約8,000円 | 40.0倍 | 0.5% |
| 【4】 | FRONTEO(2158) | 約750円 | — | — |
| 【4】 | セレス(3696) | 約1,000円 | 15.0倍 | 1.8% |
| 【4】 | ショーケース(3909) | 約470円 | 19.0倍 | 0.8% |
【1】総合セキュリティ・大手SIer ― 企業の守りを固める司令塔(5選)
- 国内セキュリティの司令塔。24/365運用とコンサルティングを提供できる実力派が中心
- 官公庁・金融向け大規模案件を支える信頼性と人材層が強み
- 景気変動に比較的強いストック型収益モデルが増えつつある
【カテゴリ1】KPI比較表
| 銘柄 | 想定株価 | PER | PBR | ROE | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| トレンドマイクロ(4704) | 約7,000円 | 25.0倍 | 3.5倍 | 14.0% | 2.5% |
| ラック(3857) | 約1,200円 | 18.0倍 | 2.0倍 | 11.0% | 2.0% |
| 野村総合研究所(4307) | 約3,600円 | 26.0倍 | 4.6倍 | 18.5% | 1.4% |
| 日本電気(6701) | 約8,000円 | 18.0倍 | 1.5倍 | 8.5% | 1.8% |
| 富士通(6702) | 約2,500円 | 16.0倍 | 1.8倍 | 9.0% | 2.0% |
トレンドマイクロ(4704)
事業内容:サイバーセキュリティ関連のソフトウェア・サービスで世界大手。ウイルス対策ソフト『ウイルスバスター』が有名。
最終防衛ラインとしての強み:個人向け・法人向けともにエンドポイント/ネットワーク/クラウドを網羅する包括型。世界中の脅威情報を収集・分析するグローバル・インテリジェンスが強み。
成長ドライバー:法人向けクラウドセキュリティが牽引し増収増益。
| 想定株価 | 約7,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 25.0倍 / 3.5倍 |
| ROE / ROA | 14.0% / 10.0% |
| 配当利回り | 2.5% |
| 証券コード | 4704 |
ラック(3857)
事業内容:サイバーセキュリティ診断・監視・対策サービス(JSOC)とシステムインテグレーションを展開。
最終防衛ラインとしての強み:日本最大級のセキュリティ監視センター「JSOC」を24時間365日体制で運営。サイバー救急隊としてインシデント対応力に定評。
成長ドライバー:セキュリティサービス需要増で増収増益。
| 想定株価 | 約1,200円 |
|---|---|
| PER / PBR | 18.0倍 / 2.0倍 |
| ROE / ROA | 11.0% / 7.0% |
| 配当利回り | 2.0% |
| 証券コード | 3857 |
野村総合研究所(4307)
事業内容:コンサルティングとITソリューション。傘下にNRIセキュアテクノロジーズ。
最終防衛ラインとしての強み:高度なセキュリティコンサルから、セキュアな設計・構築・運用までを一気通貫。金融機関など高セキュリティ要求業種で実績豊富。
成長ドライバー:DX・セキュリティ関連案件が牽引し増収増益。
| 想定株価 | 約3,600円 |
|---|---|
| PER / PBR | 26.0倍 / 4.6倍 |
| ROE / ROA | 18.5% / 12.5% |
| 配当利回り | 1.4% |
| 証券コード | 4307 |
日本電気(6701)
事業内容:大手総合ITベンダー。社会公共/エンタープライズ/ネットワークを展開。
最終防衛ラインとしての強み:政府機関・重要インフラ向けの大規模/高信頼セキュリティの構築実績。独自のAI・顔認証技術を応用。
成長ドライバー:DX・官公庁向けが堅調。
| 想定株価 | 約8,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 18.0倍 / 1.5倍 |
| ROE / ROA | 8.5% / 2.5% |
| 配当利回り | 1.8% |
| 証券コード | 6701 |
富士通(6702)
事業内容:大手総合ITベンダー。システムインテグレーション、ITサービス、製品を提供。
最終防衛ラインとしての強み:官公庁・大企業向けの包括型セキュリティ。セキュリティ専門人材を多数擁し、コンサルから運用までをカバー。
成長ドライバー:DX・クラウド事業が順調。
| 想定株価 | 約2,500円 |
|---|---|
| PER / PBR | 16.0倍 / 1.8倍 |
| ROE / ROA | 9.0% / 3.5% |
| 配当利回り | 2.0% |
| 証券コード | 6702 |
【2】ネットワーク・エンドポイントセキュリティ ― 侵入を防ぐ・検知する専門家(5選)
- ゼロデイ攻撃や標的型メールなど、具体的な脅威ごとに専門技術を持つ
- エンドポイント(EDR)とネットワーク境界防御の2軸
- 中小企業向けSOC/MSS需要の拡大で市場は拡張フェーズ
【カテゴリ2】KPI比較表
| 銘柄 | 想定株価 | PER | PBR | ROE | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| デジタルアーツ(2326) | 約5,000円 | 28.0倍 | 5.0倍 | 18.0% | 1.2% |
| FFRIセキュリティ(3692) | 約1,500円 | 30.0倍 | 3.5倍 | 12.0% | — |
| アズジェント(4288) | 約700円 | 15.0倍 | 1.0倍 | 7.0% | 2.5% |
| セキュアヴェイル(3042) | 約400円 | 20.0倍 | 2.0倍 | 10.0% | 1.0% |
| デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916) | 約1,800円 | 16.0倍 | 2.2倍 | 13.5% | 2.0% |
デジタルアーツ(2326)
事業内容:Web/メール/ファイルセキュリティソフト『i-FILTER』『m-FILTER』を開発・販売。
最終防衛ラインとしての強み:有害サイトアクセスや標的型メールによる情報漏洩を防ぐフィルタリングで国内トップシェア。企業の入口/出口対策の要。
成長ドライバー:教育機関・自治体向けが堅調。
| 想定株価 | 約5,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 28.0倍 / 5.0倍 |
| ROE / ROA | 18.0% / 12.0% |
| 配当利回り | 1.2% |
| 証券コード | 2326 |
FFRIセキュリティ(3692)
事業内容:ゼロデイ攻撃など未知のサイバー攻撃を検知・防御する次世代EDR製品。
最終防衛ラインとしての強み:パターンマッチングでは防げない未知マルウェアをプログラムの『振る舞い』で検知する独自技術。
成長ドライバー:政府系・防衛向け案件が拡大。
| 想定株価 | 約1,500円 |
|---|---|
| PER / PBR | 30.0倍 / 3.5倍 |
| ROE / ROA | 12.0% / 8.0% |
| 配当利回り | — |
| 証券コード | 3692 |
アズジェント(4288)
事業内容:海外先進セキュリティ製品を発掘・提供する技術商社(ディストリビューター)。
最終防衛ラインとしての強み:世界中の最先端セキュリティソリューションを国内提供する『目利き力』。新たな攻撃手法に追随する防御手段を即時提供。
成長ドライバー:海外ベンダー製品の代理店ビジネスが伸長。
| 想定株価 | 約700円 |
|---|---|
| PER / PBR | 15.0倍 / 1.0倍 |
| ROE / ROA | 7.0% / 4.0% |
| 配当利回り | 2.5% |
| 証券コード | 4288 |
セキュアヴェイル(3042)
事業内容:24時間365日のネットワーク監視・運用(SOCサービス)を中小企業向けに提供。
最終防衛ラインとしての強み:大企業だけでなく人材不足の中小企業でも導入しやすい価格帯でログ監視を提供。国内企業の99%を占める中小企業の守りを固める。
成長ドライバー:中堅中小向けSOC需要が増加。
| 想定株価 | 約400円 |
|---|---|
| PER / PBR | 20.0倍 / 2.0倍 |
| ROE / ROA | 10.0% / 6.0% |
| 配当利回り | 1.0% |
| 証券コード | 3042 |
デジタル・インフォメーション・テクノロジー(3916)
事業内容:金融・通信向けシステム開発に加え、Web改ざん検知など独自のサイバーセキュリティ製品を展開。
最終防衛ラインとしての強み:システム開発力とセキュリティ技術の両立。Webアプリ脆弱性を狙う攻撃への防御に強み。
成長ドライバー:セキュリティ・金融システム開発が堅調。
| 想定株価 | 約1,800円 |
|---|---|
| PER / PBR | 16.0倍 / 2.2倍 |
| ROE / ROA | 13.5% / 8.5% |
| 配当利回り | 2.0% |
| 証券コード | 3916 |
【3】クラウド・ID管理 ― デジタル時代の新たな防衛線(5選)
- クラウド利用拡大でIDaaS/電子認証の重要度が急上昇
- ゼロトラストセキュリティの核となるプレイヤー群
- SaaSビジネスが中心で、業績はARR成長をKPIに
【カテゴリ3】KPI比較表
| 銘柄 | 想定株価 | PER | PBR | ROE | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788) | 約2,000円 | 30.0倍 | 6.0倍 | 20.0% | 1.2% |
| HENNGE(4475) | 約1,500円 | 40.0倍 | 7.0倍 | 18.0% | — |
| サイボウズ(4776) | 約2,200円 | 45.0倍 | 10.0倍 | 22.0% | 0.5% |
| サイバーセキュリティクラウド(4493) | 約3,000円 | 50.0倍 | 8.0倍 | 16.0% | — |
| サイバートラスト(4498) | 約2,500円 | 25.0倍 | 4.0倍 | 16.0% | 1.0% |
GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)
事業内容:SSLサーバー証明書など電子認証サービスで世界トップクラス。クラウド型IDアクセス管理も展開。
最終防衛ラインとしての強み:通信暗号化と『本物であること』を証明する電子認証はオンライン安全の基盤。グローバルな信頼性が強み。
成長ドライバー:クラウド認証・SSL市場の拡大が追い風。
| 想定株価 | 約2,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 30.0倍 / 6.0倍 |
| ROE / ROA | 20.0% / 10.0% |
| 配当利回り | 1.2% |
| 証券コード | 3788 |
HENNGE(4475)
事業内容:クラウドへのセキュアアクセスを実現するIDaaS『HENNGE One』を提供。
最終防衛ラインとしての強み:Microsoft 365やGoogle Workspaceを安全に使うためのID管理・アクセス制御を一元提供。ゼロトラストの要。
成長ドライバー:SaaS利用拡大でARR成長。
| 想定株価 | 約1,500円 |
|---|---|
| PER / PBR | 40.0倍 / 7.0倍 |
| ROE / ROA | 18.0% / 10.0% |
| 配当利回り | — |
| 証券コード | 4475 |
サイボウズ(4776)
事業内容:グループウェア『サイボウズ Office』と業務改善PF『kintone』。
最終防衛ラインとしての強み:企業の重要情報が集まるグループウェアのセキュリティ確保。安全な情報共有とコラボの環境提供が内部情報漏洩を防ぐ防衛ライン。
成長ドライバー:kintoneの有料契約社数が着実に増加。
| 想定株価 | 約2,200円 |
|---|---|
| PER / PBR | 45.0倍 / 10.0倍 |
| ROE / ROA | 22.0% / 12.0% |
| 配当利回り | 0.5% |
| 証券コード | 4776 |
サイバーセキュリティクラウド(4493)
事業内容:AIを活用したクラウド型WAF『攻撃遮断くん』『WafCharm』などを提供。
最終防衛ラインとしての強み:クラウドサーバーやWebサイトを攻撃から守ることに特化。AIが未知の攻撃パターンを検知・遮断。
成長ドライバー:AWS WAF連携サービス『WafCharm』が海外でも拡大。
| 想定株価 | 約3,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 50.0倍 / 8.0倍 |
| ROE / ROA | 16.0% / 9.0% |
| 配当利回り | — |
| 証券コード | 4493 |
サイバートラスト(4498)
事業内容:デバイス/本人認証の電子認証サービス、Linux/OSSコンサルを提供。
最終防衛ラインとしての強み:IoT機器やサーバーが『本物である』ことを証明する電子認証で、安全なIoT社会を支える。工場・インフラ設備のセキュリティ確保に不可欠。
成長ドライバー:IoTセキュリティ・MIRACLE LINUX事業が拡大。
| 想定株価 | 約2,500円 |
|---|---|
| PER / PBR | 25.0倍 / 4.0倍 |
| ROE / ROA | 16.0% / 8.0% |
| 配当利回り | 1.0% |
| 証券コード | 4498 |
【4】不正検知・コンサルティング ― 専門知識で脅威に立ち向かう(5選)
- EC・決済・本人確認など金銭被害に直結する領域
- AI/機械学習による不正検知が主流
- 事後対応(eディスカバリ、デジタル・フォレンジック)に強みを持つ企業も
【カテゴリ4】KPI比較表
| 銘柄 | 想定株価 | PER | PBR | ROE | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|---|
| かっこ(4166) | 約1,100円 | 24.0倍 | 3.0倍 | 12.0% | — |
| GMOペイメントゲートウェイ(3769) | 約8,000円 | 40.0倍 | 7.0倍 | 22.0% | 0.5% |
| FRONTEO(2158) | 約750円 | — | 2.2倍 | -3.0% | — |
| セレス(3696) | 約1,000円 | 15.0倍 | 1.5倍 | 10.0% | 1.8% |
| ショーケース(3909) | 約470円 | 19.0倍 | 1.6倍 | 8.0% | 0.8% |
かっこ(4166)
事業内容:オンライン不正注文・不正アクセス・不正送金を検知するSaaS『O-PLUX』などを提供。
最終防衛ラインとしての強み:ECサイトでの『なりすまし注文』や『転売目的の買い占め』など、金銭被害に直結する不正をデータ分析で検知・防止。
成長ドライバー:EC不正検知市場の拡大。
| 想定株価 | 約1,100円 |
|---|---|
| PER / PBR | 24.0倍 / 3.0倍 |
| ROE / ROA | 12.0% / 8.0% |
| 配当利回り | — |
| 証券コード | 4166 |
GMOペイメントゲートウェイ(3769)
事業内容:EC事業者向け決済代行サービス大手。
最終防衛ラインとしての強み:安全なオンライン決済を実現するための高度な不正検知システム/セキュリティを提供。年間決済額が社会インフラとして信頼される。
成長ドライバー:取扱高の継続的な二桁成長。
| 想定株価 | 約8,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 40.0倍 / 7.0倍 |
| ROE / ROA | 22.0% / 6.0% |
| 配当利回り | 0.5% |
| 証券コード | 3769 |
FRONTEO(2158)
事業内容:独自AIエンジンで国際訴訟向け電子証拠開示(eディスカバリ)、不正調査を手掛ける。
最終防衛ラインとしての強み:不正・インシデント発生時に膨大な電子データから証拠を見つける『事後対応』のスペシャリスト。AIによる高度データ解析が武器。
成長ドライバー:ライフサイエンスAI事業の赤字縮小が焦点。
| 想定株価 | 約750円 |
|---|---|
| PER / PBR | — / 2.2倍 |
| ROE / ROA | -3.0% / -1.5% |
| 配当利回り | — |
| 証券コード | 2158 |
セレス(3696)
事業内容:ポイントサイト『モッピー』運営とモバイル関連サービス。子会社で暗号資産事業。
最終防衛ラインとしての強み:ポイントサイト運営で培った不正ユーザー検知ノウハウと暗号資産交換所のセキュリティ技術が、将来の新たなセキュリティサービスに繋がる可能性(※間接的関連)。
成長ドライバー:ビットバンク等暗号資産関連の寄与拡大。
| 想定株価 | 約1,000円 |
|---|---|
| PER / PBR | 15.0倍 / 1.5倍 |
| ROE / ROA | 10.0% / 6.0% |
| 配当利回り | 1.8% |
| 証券コード | 3696 |
ショーケース(3909)
事業内容:オンライン本人確認(eKYC)、不正アクセス検知などSaaS型マーケティング支援ツール。
最終防衛ラインとしての強み:かっこ社と同様、オンライン上でのなりすまし・不正を防ぐことに特化。企業Webサイトを多様な脅威から守る最前線。
成長ドライバー:eKYC市場の拡大が追い風。
| 想定株価 | 約470円 |
|---|---|
| PER / PBR | 19.0倍 / 1.6倍 |
| ROE / ROA | 8.0% / 4.0% |
| 配当利回り | 0.8% |
| 証券コード | 3909 |
投資判断にあたっての注意点と活用の仕方
サイバーセキュリティ分野は技術革新が極めて速く、グローバル競争も激しいため、競争優位性が永続するとは限りません。以下の観点を踏まえ、ご自身の投資方針と照らし合わせてください。
- 大手SIerと専業ベンダーを分散して組み入れるのが基本
- PERが高いSaaS型セキュリティは成長率の鈍化が即減速要因となりやすい
- 官公庁比率が高い銘柄は会計年度末の偏在に注意
- インシデント関連ニュースは当該企業だけでなくセクター全体に波及することがある
- 中小企業向けサービスを持つ銘柄は、SOC外注化トレンドの恩恵を受けやすい
バリュエーション分類と想定リターン特性
| タイプ | 想定されるPER帯 | 代表銘柄 | 想定リターン特性 |
|---|---|---|---|
| 大型SIer | 15〜20倍 | NEC、富士通、NRI | 安定・配当 |
| セキュリティ専業 | 18〜30倍 | トレンドマイクロ、デジタルアーツ、ラック | 中成長・割安感 |
| SaaS/クラウド | 30〜50倍 | HENNGE、サイボウズ、サイバーセキュリティクラウド | 高成長・高ボラ |
| 新興・小型 | 15〜30倍 | かっこ、ショーケース、セキュアヴェイル | テーマ性・ボラ大 |
よくある質問(FAQ)
サイバーセキュリティ銘柄はどんなときに買われやすいですか?
大型インシデントや政府による新規制、ランサムウェア被害の拡大などが買い材料になりやすい傾向があります。個別銘柄の決算と合わせて確認しましょう。
大手SIerと専業ベンダー、どちらを選ぶべき?
安定配当や大型案件の恩恵を狙うならNEC(6701)や富士通(6702)、NRI(4307)など大型SIer。成長性やテーマ性を狙うならHENNGE(4475)、サイバーセキュリティクラウド(4493)などの専業SaaSが候補です。
ゼロトラストって株式投資的には何に効くの?
ID管理(IDaaS)、電子認証、アクセス制御、EDR/SASEなどへの投資が加速します。HENNGEやGMOグローバルサイン・HD、サイバートラストが代表的な恩恵銘柄です。
個人投資家が気をつけるリスクは?
海外大手との競合、自社インシデント発生、大型案件の剥落など。特にグローバル競合が強い分野では、製品力の陳腐化リスクが常に意識されます。
インカム重視で選ぶなら?
配当利回りと安定性で見るとNEC(6701)、富士通(6702)、NRI(4307)、ラック(3857)が候補となります。ただし配当は将来を保証するものではありません。
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免責事項
本情報は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資はリスクを伴い、元本割れする可能性もあります。投資の最終決定はご自身の判断と責任において行ってください。記載の数値は2025年中盤までの決算資料および市場コンセンサスに基づく参考値であり、実際の取引時には大きく変動している可能性があります。


















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