【グルメSNSの“再起”】Retty(7356)DD:「信頼」で食べログに挑む、株価は“V字回復”の味を知るか?

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グルメSNSの「Retty(7356)」って、赤字からついに黒字化したんですよね?これって株価に効くんでしょうか?

「今夜、どこで食事する?」――無数のレビューとAIレコメンドに囲まれた現代、“信頼できるあの人のおすすめ”を道しるべにするという独自哲学で、グルメ情報の常識を塗り替えてきたプラットフォームがあります。実名口コミグルメSNSを運営するRetty(7356)は、長年の赤字経営を乗り越え、ついに通期営業黒字化という転換点に到達しました。

本記事では、Retty(7356)を「会社の健康診断」として徹底デューデリジェンス(DD)。ビジネスモデル、直近業績、食べログ・ホットペッパー・Googleマップとの競合環境、そして株価が“V字回復”の美味しさを知る条件までをフルコースで解剖します。

読み終える頃には、Retty株(7356)の買い/様子見/売りの判断軸が、データと業界構造の両面からクリアに整理できるはずです。

目次

Retty(7356)とは何者か?~実名口コミグルメSNSのパイオニア~

✅ 要点3つ
  • 2010年設立、2020年東証マザーズ上場の実名口コミグルメSNS運営会社。
  • 事業の柱は飲食店向けSaaS型有料サービス(店舗ページ強化・ネット予約・CRM)。
  • “人でお店を選ぶ”という独自コンセプトで、食べログ・ホットペッパーと差別化。
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Retty(7356)の強みは、匿名レビューでは得られない「実名×フォロー」の信頼感。ここをどうマネタイズするかが勝負どころです。

設立沿革と創業哲学

Retty(7356)の設立は2010年11月。創業者の武田和也氏が、匿名レビューサイトにおける業者の不自然な評価操作や信頼性の低い情報への疑問から、“本当に信頼できる、自分と食の好みが合う人のおすすめ”こそ最高のレストランガイドになる、という信念で立ち上げました。Facebookアカウント連携の実名制とフォロー機能が初期の象徴です。

会社概要(2025年6月時点)
項目内容
証券コードRetty株式会社(7356)
上場市場東証グロース(2020年10月上場)
設立2010年11月
代表者武田 和也(代表取締役)
事業内容実名口コミグルメサービス「Retty」の運営
主な収益源飲食店向けSaaS型有料サービス利用料(ストック収益)
本社所在地東京都港区
決算期3月

事業セグメント:ユーザー無料×飲食店有料の両輪

Rettyの事業は、ユーザー向け無料サービスと飲食店向け有料サービスの2層で構成されます。ユーザー側は口コミ投稿・フォロー・行きたいリスト作成が無料で、飲食店側は月額課金のSaaSで店舗ページ強化・ネット予約・アクセス解析・クーポン発行などを利用します。

Rettyの事業構造サマリ
対象提供価値課金形態主な機能
一般ユーザー信頼できるグルメ情報・SNS体験無料検索/投稿/フォロー/行きたい保存
飲食店集客・DX・顧客管理月額課金(SaaS)店舗ページ強化・ネット予約・CRM・分析
広告主・BtoBマーケデータ・タイアップ案件ベースキャンペーン/データ提供

ビジネスモデルの核心:信頼コミュニティ×SaaSの好循環

✅ 要点3つ
  • 質の高いユーザーが集まる → プラットフォーム価値UP → 飲食店が有料化。
  • 主収益は飲食店の月額課金(ストック収益)+ ネット予約手数料。
  • ARPU・契約店舗数・解約率が成長の3大KPI。
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Rettyのビジネスは2面プラットフォーム。両面市場がうまく回ると、広告・ポイント勝負の大手と別軸で勝てる余地が出てきます。

プラットフォーム循環の仕組み

信頼できる実名口コミを集めることでユーザーの質が高まり、食への関心が高い潜在顧客が可視化されます。この顧客接点を求める飲食店が月額課金の有料プランを契約し、ストック型のサブスク収益がプラットフォームに還流する、という好循環です。

収益モデルの内訳

中核は飲食店の月額課金サービス。加えて、ネット予約の成果手数料、大手チェーン向けのBtoBデータ提供、広告・タイアップ収入が上乗せされる設計です。ストック比率の高さが、景気変動下でも収益の底堅さを生みます。

業績・財務の現状:通期営業黒字化という転換点

✅ 要点3つ
  • 2025年3月期:売上高30.10億円(+8.6%)悲願の通期営業黒字化(60百万円)達成。
  • 2026年3月期計画:売上32.0億円(+6.3%)、営業利益1.5億円(前期比2.5倍)
  • 財務体質:自己資本比率70%台後半・無借金で、成長投資余力は十分。
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Retty(7356)はIPOから赤字が続いていましたが、直近は販管費の抑制+増収で構造改革が数字に効いてきました。

損益計算書:赤字→黒字のターンアラウンド

2025年5月15日発表の2025年3月期 通期決算短信によると、Retty(7356)の売上高は30億10百万円(前期比+8.6%)、営業利益は60百万円(前期▲1億68百万円の損失)と、悲願の通期営業黒字化を達成しました。増収の主因はコロナ禍からの外食需要回復と飲食店向け有料サービスの契約堅調。黒字化の主因は、広告宣伝費・人件費を中心とした販管費の抑制・効率化です。

損益サマリ(連結)
項目2024年3月期(実績)2025年3月期(実績)2026年3月期(会社予想)
売上高約27.7億円30.10億円(+8.6%)32.0億円(+6.3%)
営業損益▲1.68億円+0.60億円(黒転)+1.5億円(前期比2.5倍)
営業利益率▲約6.1%+約2.0%約4.7%
経常損益赤字黒字(営業利益近辺)拡大計画

貸借対照表:盤石な財務基盤

2025年3月期末時点で自己資本比率は70%台後半と極めて健全無借金経営のため、今後の成長投資(機能開発・営業人員増強)に十分な余力があります。業績が黒字化しても財務を毀損せず戦えるのは、Rettyにとって大きなアドバンテージです。

財務健全性の主要指標(2025年3月期末)
指標水準評価
自己資本比率70%台後半非常に高い
有利子負債実質ゼロ無借金
手元流動性潤沢追加投資余力あり
のれん限定的減損リスク低

重要KPIの見方

Rettyの収益成長を読むうえで投資家が追うべきKPIは、有料店舗契約数MAU(月間利用者数)、ARPU(1店舗あたり平均収益)、解約率(チャーンレート)の4点です。特にARPUは、店舗側の追加機能利用やプラン上位化により底上げ余地が大きく、黒字定着の鍵になります。

Retty 成長モニタリングKPI
KPI意味注目ポイント
有料店舗契約数課金ベースの店舗数右肩上がりの継続
MAUプラットフォームの活気SNS離脱で減らないか
ARPU店舗あたり月額課金上位プラン化の進展
解約率既存顧客の離脱度低位安定が望ましい
販管費率コスト効率50%台定着で黒字維持

市場環境と競合:グルメプラットフォーム戦国時代

✅ 要点3つ
  • 二大巨人は食べログ(カカクコム 2371)ホットペッパーグルメ(リクルート 6098)
  • Googleマップ・Instagram・TikTokなど横からの“面”の脅威も加速。
  • Rettyの活路は「実名×フォロー」のニッチ支配とDXパートナー化。
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数の勝負では勝てない。だからこそ「選ばれる理由」を研ぎ澄ませる。Rettyは都市部20~40代の食通層に深く刺さるかが勝負です。

二大巨人と新興勢力

レストラン検索・予約市場は、網羅性とレビュー数の食べログ(カカクコム)(2371)、クーポン・ポイント・対面営業力のホットペッパーグルメ(リクルート)(6098)が圧倒的な市場シェアを握っています。さらにGoogleマップは店舗検索から口コミ閲覧、予約までシームレスに完結する最大の“面”の脅威として台頭。加えてInstagram・TikTokによるビジュアル検索が、若年層のグルメ情報探索行動そのものを変えつつあります。

主要グルメプラットフォーム比較
プラットフォーム運営企業(コード)主な強み主な弱み
食べログカカクコム(2371)圧倒的レビュー数・SEO強さステマ批判・信頼性議論
ホットペッパーグルメリクルートHD(6098)ポイント経済圏・対面営業力コモディティ化・クーポン依存
RettyRetty(7356)実名×フォロー、DXパートナースケールの小ささ・認知度
Googleマップ非上場(米Alphabet)検索一体化・無料・世界シェア深いコミュニティは弱い
Instagram/TikTokMeta/ByteDanceビジュアル発見・若年層予約動線が弱い

Rettyの差別化と活路

この熾烈な競争の中で、Retty(7356)の活路は原点である“信頼できる人のおすすめ”の深化にあります。食への関心が高い都市部ユーザー層から「まずRetty」のポジションを取り、そのトラフィックを武器に飲食店のDXパートナー(CRM・経営分析・店舗運営支援)として入り込む戦略が現実的です。

成長戦略:黒字化のその先へ

✅ 要点3つ
  • SaaS機能を集客→店舗経営基盤へ進化させ、ARPUを底上げ。
  • 実名口コミのデータ資産をマーケ・レコメンドに横展開。
  • ユーザーエンゲージメント強化で解約率と広告CPAの両方を改善。
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次の2年は、ARPU上昇販管費率の下方固定化が同時に進むかが最大の論点です。

3つの成長ドライバー

第一に、飲食店向けSaaS機能の強化。単なる集客ツールから、CRM・経営分析・スタッフシフト連携など店舗経営の根幹を支えるDXプラットフォームへ進化させ、ARPUと顧客定着率の双方を引き上げる方向性です。第二に、データ活用。蓄積された信頼度の高い口コミ・嗜好データを、飲食店向けマーケティングソリューションやユーザー向けパーソナライズレコメンドに横展開。第三に、コミュニティ・エンゲージメント強化で、既存ユーザーを「繋がりたくなる場所」に留める施策です。

成長ドライバー別インパクト評価
ドライバー具体施策売上インパクト利益インパクト
SaaS高度化CRM/分析/上位プラン投入中〜大
データマーケレコメンド・BtoBデータ提供
コミュニティ強化UGC施策・アンバサダー小〜中中(解約率低下)
地方・海外展開エリア特化キャンペーン

リスクマトリクス:投資前に必ず点検すべき5点

✅ 要点3つ
  • 最大リスクは大手プラットフォーマーとの体力差
  • 景気後退・外食需要減が飲食店のIT投資意欲を直撃する可能性。
  • 口コミの質の維持・運営リソース確保がコミュニティの健全性に直結。
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小さくて強い会社でいることがRettyの生存戦略。大きく戦うほど不利になる構造です。

リスク要因の詳細

Retty(7356)の投資を検討するうえで特に重要なのは、体力勝負に持ち込まれないこと。営業網・広告投資の規模で勝る大手相手に、信頼コミュニティという非線形な価値でどれだけ粘れるかが問われます。

リスクマトリクス(発生可能性×影響度)
リスク項目発生可能性影響度主なモニタリング指標
大手との競争激化有料店舗契約純増・MAU
外食需要後退(景気)ネット予約件数・ARPU
口コミ信頼性低下中〜大アクティブ投稿者数・通報件数
採用・人件費高騰販管費率・離職率
Googleアルゴリズム変動オーガニック流入比率
個人情報・情報漏洩インシデント件数・監査結果

株価とバリュエーション:“V字回復”は織り込まれたか?

✅ 要点3つ
  • 赤字脱却直後の局面は黒字定着の再現性にマルチプルがついてくるか否かが勝負。
  • 同業SaaS比でPSR・PERの再評価余地の有無を継続モニタリング。
  • 業績モメンタム+KPI改善の両輪が続けば、株価の再評価シナリオは現実的。
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Retty(7356)“ターンアラウンド株”の性格が強く、短期は四半期KPIのブレで振れやすい点に注意です。

投資家視点の論点整理

黒字定着増収継続の二本柱が見えれば、SaaS系として株価再評価の余地は広がります。一方で、競合大手の値下げ攻勢や、Googleマップの一段強化のような外部ショックが起きた場合、安易なPSR・PER水準では下値リスクが残ります。四半期毎に有料店舗契約純増/ARPU/解約率の3点を追うことが実務的です。

投資判断チェックリスト(Retty 7356)
観点チェック項目注目ポイント
収益性通期営業黒字の定着2期連続黒字で信頼性UP
成長性売上高CAGR+ARPU上昇両方伸びれば株価再評価
競争優位信頼コミュニティ継続アクティブ投稿者数
財務安定性自己資本比率70%台無借金・減損リスク低
株主還元配当方針内部留保優先の段階
外部環境外食需要・規制景気・ステマ規制動向

結論:Retty(7356)は投資に値するか?

✅ 要点3つ
  • 唯一無二のコンセプト悲願の黒字化という、投資ストーリーは揃いつつある。
  • ただし大手との競争は継続。KPIで成長の再現性を確認しながらの投資が基本。
  • 財務基盤は盤石。中長期のターンアラウンド投資として魅力。
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短期の値動きより、四半期KPIと黒字定着を淡々と追うのがRetty(7356)株の王道です。

投資の魅力と留意点の要約

Retty(7356)の魅力は、“人でお店を選ぶ”という他社にはない設計思想と、通期営業黒字化という明確な転換点、そして無借金×高自己資本比率の盤石な財務基盤にあります。一方、カカクコム(食べログ)(2371)リクルート(ホットペッパー)(6098)・Googleマップという巨大競合との消耗戦リスクは残ります。

北海道の豊かな食文化においても、画一的ランキングでは見つからない地元の人々が本当に愛する店の情報は何より価値があります。生きた情報を流通させるRettyのコンセプトは、こうしたニッチで大きな可能性を秘めています。

関連銘柄・周辺ビジネスの整理

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Retty(7356)を分析するなら、グルメ・HR・SaaSの周辺銘柄も押さえておきたいところです。

Retty(7356)を投資対象として考えるとき、競合や周辺ビジネスの動向を同時に追うと、相対的な位置付けが見えやすくなります。以下は関連銘柄の一例です。

関連銘柄リスト
銘柄関係性着眼点
カカクコム(2371)食べログを運営する直接競合ステマ規制・レビュー信頼性
リクルートHD(6098)ホットペッパーグルメ運営広告・SaaS統合戦略
アウトソーシング(2427)飲食業界の人材ソリューション飲食店の人手不足テーマ
BASE(4477)中小店舗向けSaaS同業系顧客基盤の類似性
HENNGE(4475)BtoB SaaS運営比較対象SaaSマルチプル比較
クラウドワークス(3900)プラットフォーム系SaaSプラットフォーム成長段階の比較

よくある質問(FAQ)

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Retty(7356)についての代表的な疑問を投資目線で整理しました。

Q. Retty(7356)はいつ東証グロース(旧マザーズ)に上場しましたか?

A. Retty(7356)は2020年10月に東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)へ上場しました。

Q. Retty(7356)は黒字化しましたか?

A. はい。2025年3月期に通期営業黒字化(営業利益60百万円)を達成しました。売上高は30.10億円(前期比+8.6%)、翌2026年3月期は営業利益1.5億円(前期比2.5倍)を会社計画としています。

Q. Rettyの競合はどこですか?

A. 主要な競合は食べログ(カカクコム)(2371)ホットペッパーグルメ(リクルート)(6098)、そしてGoogleマップやInstagram・TikTokなどの“面”の脅威です。

Q. Retty(7356)の投資リスクは?

A. 最大のリスクは大手プラットフォーマーとの競争激化と景気後退による外食需要減。加えて口コミの信頼性維持、販管費高止まり、Googleアルゴリズム変動なども重要なモニタリング対象です。

Q. Rettyの主な収益源は何ですか?

A. 飲食店向けSaaS型有料サービスの月額課金が中核です。加えてネット予約手数料、BtoB向けデータ・広告収益が上乗せされます。

Q. Retty(7356)は配当を出していますか?

A. ターンアラウンド局面のため、現時点では内部留保を成長投資に充てる方針が基本です。配当の再開・拡充は、黒字定着後の経営判断次第です。

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免責事項:本記事は、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、筆者および情報提供元は一切の責任を負いません。記事中の意見や見通しは、筆者個人の見解であり、将来の株価や業績を保証するものではありません。

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この記事を書いた人

「日本個別株デューデリジェンスセンター」運営者。日本の個別株に特化した投資リサーチを専門とし、銘柄分析・企業デューデリジェンス・業界動向・IPO分析を中心に2,800本超の分析レポートを執筆。ファンダメンタルズ分析とデータドリブンなアプローチで、個人投資家の意思決定をサポートしています。毎日更新の分析レポートを通じて、プロ水準のリサーチを個人投資家に届けることをミッションとしています。

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