- 【防衛・宇宙・エネルギー安全保障の中核】三菱重工業 (7011)
- 【航空エンジンと防衛で再評価が進む重工株】IHI (7013)
中国景気の減速は、日本株にとって単純な逆風ではありません。むしろ、投資テーマの主役が「中国消費に売る企業」から「中国リスクを避けるために必要とされる企業」へ移りつつあります。IMFは中国の成長率について、2025年の5%から2026年4.4%、2027年4%へ低下する見通しを示し、国内消費の弱さや経済の不均衡を指摘しています。つまり、中国向け素材・建機・高級消費財のような景気敏感株には選別圧力がかかる一方、防衛、サイバーセキュリティ、半導体の国内・台湾・米国投資、インド・ASEAN展開、インバウンド、資源循環、食料安全保障といった領域には、資金が向かいやすくなっています。(IMF)
さらに日本では、防衛力強化、半導体工場・データセンター投資、訪日需要の拡大という複数の追い風が同時に進んでいます。防衛省の2026年度予算資料では、防衛費の対GDP比2%水準を前倒しで実現する方向性が示され、外部環境の厳しさが国策投資を押し上げています。訪日客数も2025年に4,270万人と過去最高を更新し、中国以外のアジア・欧米豪需要も厚みを増しています。(防衛省)
今回取り上げる20銘柄は、「中国景気が弱いから買う」という短絡的な発想ではなく、「中国依存の低下」「地政学リスク対策」「国内回帰」「非中国需要の成長」を材料に、業績の下支えや中長期の再評価が期待できる企業群です。東京証券取引所の上場銘柄一覧は直近月末の東証上場銘柄を掲載する公式資料であり、今回は東証上場銘柄を前提に、各社IR・開示資料を確認しながら選定しています。(日本取引所グループ)
本記事は、個別銘柄の売買を推奨するものではありません。記載内容は公開情報をもとに作成していますが、正確性・完全性を保証するものではありません。株価は業績、金利、為替、需給、地政学リスクなどで大きく変動します。投資判断は必ずご自身の責任で行い、最新情報は各企業のIR、決算短信、有価証券報告書、適時開示をご確認ください。
【防衛・宇宙・エネルギー安全保障の中核】三菱重工業 (7011” target=”_blank” rel=”noopener”>7011)
◎ 事業内容:
三菱重工業は、エナジー、プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステム、航空・防衛・宇宙を展開する総合重工メーカーです。ガスタービン、原子力、ロケット、防衛装備など、民間景気だけでなく国策投資と結びつく事業が多い点が特徴です。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
中国景気減速局面で三菱重工が注目される理由は、中国消費の強弱よりも、日本の安全保障・エネルギー安全保障・宇宙政策に連動する事業比率が高まっているためです。2025年度第3四半期では受注高が5兆291億円、売上収益が3兆3,269億円、事業利益が3,012億円と、前年同期比で受注・売上・利益が増加しています。特に航空・防衛・宇宙、GTCC、原子力は、サプライチェーンの国内回帰や同盟国との防衛協力が強まるほど評価されやすい領域です。中国向け需要の鈍化で景気敏感株が選別される局面では、政府予算や長期契約に支えられた受注残の厚い企業が相対的に強く見られます。防衛費拡大、ミサイル防衛、宇宙輸送、電力安定供給という複数テーマを一社で内包する点は、日本株の中でも希少です。(Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.)
◎ 企業沿革・最近の動向:
同社の源流は明治期の造船・機械産業にあり、戦後は重工業、発電、航空宇宙、防衛、産業機械へ事業を広げてきました。近年は民間航空機開発の撤退を経て、収益性の高いGTCC、原子力、防衛・宇宙へ経営資源を集中する姿勢が鮮明です。2026年2月には2025年度第3四半期決算を発表し、受注・利益ともに堅調な進捗を示しました。
◎ リスク要因:
大型案件の採算悪化、開発遅延、資材高、防衛予算の執行遅れ、為替変動がリスクです。株価には期待が織り込まれやすく、決算未達時の調整も大きくなり得ます。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
【航空エンジンと防衛で再評価が進む重工株】IHI (7013” target=”_blank” rel=”noopener”>7013)
◎ 事業内容:
IHIは、資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛を展開する重工メーカーです。航空エンジン、艦艇・防衛関連機器、橋梁、ターボチャージャー、エネルギー設備などを手掛けています。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
IHIは中国景気よりも、航空機需要、防衛費、エネルギー安全保障の影響を受けやすい銘柄として見直されています。2026年3月期決算では、受注高が前期比11.6%増の1兆9,547億円、売上収益が1.0%増の1兆6,434億円、営業利益が1,655億円となりました。会社側は、防衛事業や民間向け航空エンジンの拡大、車両過給機の需要拡大・販価改善などを増収要因として挙げています。中国内需が鈍化しても、航空機の整備需要、防衛装備、原子力・エネルギー関連は別の需要サイクルで動きます。特に航空エンジンのアフターマーケットは、航空機の稼働増に伴って長期的な収益源になりやすく、景気変動に対する耐性が高まります。防衛・航空・エネルギーという地政学リスクの受け皿を持つ点が、分散戦略上の魅力です。(IHI Corporation)
◎ 企業沿革・最近の動向:
IHIは石川島造船所を源流とする歴史ある重工企業で、造船から橋梁、航空エンジン、エネルギー、宇宙・防衛へ事業領域を拡大してきました。近年は事業ポートフォリオ改革を進め、収益性の高い航空・宇宙・防衛やエネルギー関連へ重点を移しています。2026年5月には2026年3月期決算を公表しました。
◎ リスク要因:
航空エンジンの品質問題、整備費用増、海外案件の採算悪化、エネルギー設備の受注変動がリスクです。円高進行時には収益面の逆風も意識されます。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):


















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