「テスラのOptimus」「FigureのAI」「NVIDIAのGR00T」──世界のヒューマノイド競争で、日本株が拾える果実はどこにあるのか

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この記事の要点
  • そのニュースに飛びつきたくなる気持ちを、一度だけ疑ってみませんか
  • このニュースに反応したら、だいたい負けます
  • 日本株が拾える果実は、たぶん「光る場所」ではありません
目次


テーマの正しさと、銘柄の正解は、別物です。熱狂の手前で一度立ち止まるための見方を、お渡しします。

グローバルプレイヤー主力ロボット技術的特徴日本企業への波及
テスラ (Optimus)Optimus Gen3自社工場での実稼働優先部品・センサーのサプライヤー需要
Figure AIFigure 02OpenAI連携でAI制御精密部品・アクチュエータ供給
NVIDIAGR00TプラットフォームAIシミュレーション基盤国内ロボSIerとの連携拡大
Boston DynamicsAtlas (電動版)高機動・産業用途油圧/電動部品の共同開発

そのニュースに飛びつきたくなる気持ちを、一度だけ疑ってみませんか

ヒューマノイドは来ます。この見立てに、私はたぶん賛成しています。 でも、来ることと、自分のポートフォリオが儲かることは、別の話です。 この二つを混ぜた瞬間に、テーマ株は牙を剥いてきます。

テスラのOptimusが工場を歩く動画を見て、心が動かない人はいないと思います。 FigureがOpenAIと組み、BMWの生産現場に入っていく。 NVIDIAがGR00Tというヒューマノイド向けの基盤モデルを打ち出す。 こういうニュースが毎週流れてくると、焦りますよね。

正直に言えば、私も焦っています。 10年後に「あの時期に仕込んでおいてよかった」と思うのか。 それとも「熱に浮かされて高値を掴んだ自分が恥ずかしい」と思うのか。 どちらで終わるかは、今の一歩で決まる気がしています。

この記事では、まず何を無視して何を見るかを仕分けします。 次に、ヒューマノイドという構造変化のどこに日本株が絡めるのか、私なりの見立てを置きます。 最後に、テーマ株で死なないための撤退基準と、ポジションの組み方をお渡しします。

個別銘柄の名前は、一つも出しません。 名前を出した瞬間、この記事は別の生き物に変わるからです。 それは、私がこれまで読者として何度もうんざりしてきた種類のものです。

このニュースに反応したら、だいたい負けます

ヒューマノイド関連と呼ばれる情報は、いま雪のように降ってきます。 全部拾っていたら、判断する前に疲れてしまいます。 私が「これは無視していい」と判断しているノイズを、3つ挙げます。

一つ目は、経営者やメディアが出す「量産時期の宣言」です。 「来年には数千台」「数年後には数百万台」という数字が踊ります。 あの数字は、過去のロボット発表史を見る限り、後ろにずれます。ほぼ例外なくずれます。 宣言に反応して買うと、ずれた時にポジションだけが手元に残ります。焦りが誘い水です。

二つ目は、「〇〇関連銘柄リスト」の類の記事です。 一度テーマ化された銘柄は、売買代金が集まってさらに注目され、さらに上がります。 でもその記事を私たちが目にした時点で、行列の最後尾にいる可能性が高いです。 「乗り遅れたくない」という気持ちだけを燃やすタイプの情報は、ほぼノイズだと思っています。

三つ目は、SNSで流れてくる「次のテンバガー候補」という投稿です。 発信者の多くは、自分が仕込んだ後に声を大きくします。 煽っているというより、自己正当化のための拡散です。 取り残され感を刺激してきますが、これも無視していい情報に入ります。

では、何を見るのか。私が注視しているシグナルを3つ置きます。

一つ目は、ヒューマノイドの世界出荷台数と、主要メーカーの受注残の実績値です。 国際ロボット連盟(IFR)の年次統計や、各社の決算説明会資料で確認できます。 見るのは「計画」ではなく「実績」。計画はずれますが、実績は嘘をつきません。 確認頻度は四半期に一度で十分です。週次で見ても数字は動きません。

二つ目は、日本の部品メーカーの売上構成における、ロボット向け比率の開示です。 決算短信や有価証券報告書、IR資料の中で探します。 この開示がまだ始まっていない会社は、ロボットではまだ稼げていない会社です。 開示が始まり、比率が伸び始めた時が、テーマが「実需」に変わる入口だと見ています。

三つ目は、量産を公言しているメーカーの設備投資額とキャッシュフローの動きです。 夢はいくらでも語れますが、工場は建てないと増産できません。 設備投資が実数として計画に積まれているかどうか。これが本気度の一番分かりやすいサインです。 次の章では、この3つのシグナルを軸に、日本株側の状況を見ていきます。

日本株が拾える果実は、たぶん「光る場所」ではありません

まず、事実だけを並べます。 テスラのOptimus、FigureのHelix、NVIDIAのGR00T、中国勢の一連のデモ。 ここで起きているのは、ヒューマノイドという最終製品の覇権争いです。 ここに日本企業の名前は、ほとんど出てきません。

最終製品のレイヤーでは、アメリカと中国が競争しています。 これは認めた方が早いと、私は思っています。 悔しいですが、ソフトウェアと大規模計算資源の厚みが違います。 ここに日本株で相乗りしようとすると、だいぶ無理が出ます。

では、どこに日本の居場所があるのか。 私は「光る場所の下にある、光らない場所」だと見ています。 具体的には、精密減速機、サーボモーター、力覚センサー、精密ベアリング、減速機用の歯車素材。 ヒューマノイドの関節一つに、これらの部品が数十個単位で入ります。

ここは長年、日本メーカーが強さを保ってきた領域です。 産業用ロボットの時代に築いた精度と、量産する職人の層がある。 もしヒューマノイドが本当に量産フェーズに入るなら、この部品需要は静かに伸びます。 これが、私が今いちばん興味を持っている果実の場所です。

ただし、これは「賭け」です。賭けである以上、前提があります。 私が置いている前提は3つです。

一つ、量産フェーズの入口が、おおむね今から数年以内には見え始めること。 二つ、中国勢による精密部品の完全な内製化が、まだ時間がかかること。 三つ、日本メーカー側が、産業用ロボット向けの供給体制をヒューマノイド用に転用できること。

このどれか一つでも崩れたら、私は見立てを変えます。 特に二つ目は、私が一番怖いと思っている前提です。 中国の部品産業の追い上げは、産業用ロボット分野では既に現実化しています。 「いつ」「どの精度帯で」追いつかれるかを、私は毎期の決算で気にしています。

では、この見立てが正しいとして、読者はどう構えればいいのか。 私が自分にも言い聞かせていることが、一つあります。 それは「テーマは当たっても、銘柄とタイミングは外せる」ということです。 次の章で、考えられる展開を3つに分けて置いておきます。

当たる未来、外れる未来、見えない未来

ヒューマノイドの先行きを、私は3つのシナリオで見ています。 どれが起きるかを当てるゲームはしません。 どれが起きても、致命傷を負わないように構える。そういう順番で考えます。

順当に回り始めるシナリオ

発生条件:主要メーカーの量産が段階的に進み、部品受注が決算数字に載り始める。 先ほど挙げた3つのシグナル、つまり出荷台数、部品メーカーのロボット向け比率、設備投資額。 この3つのうち2つ以上が、連続した四半期で明確に伸びてきたら、このシナリオに入っています。

やること:部品・素材側の複数銘柄に、時間を分けて分割で入っていく。 「一つの会社にまとめて賭ける」は、私はやりません。 勝つ会社を当てるのがそもそも難しい領域だからです。 複数に分散し、テーマ全体の上昇を取りにいく発想にします。

やらないこと:最終製品メーカーへの日本株経由での相乗り買いです。 「〇〇がテスラに部品供給か」という記事を見て飛びつくのが、いちばん怪我をしやすい動きです。 供給契約の一本で決算が跳ねる会社は、剥がれた時も同じ勢いで落ちます。

チェックするもの:各社IR資料のロボット向け売上比率、設備投資計画、四半期決算。

前提が崩れるシナリオ

発生条件:量産時期が想定よりさらに後ろにずれるか、中国勢の部品内製化が想定を超える速度で進む。 これが見えた瞬間、テーマ株の株価は先に落ちます。業績が落ちる前に、物語が壊れるからです。

やること:分割で入っていた分の撤退を、段階的に始めます。 「全部売る」ではなく、値幅と時間で区切って、売り抜ける順番を決めておきます。

やらないこと:ナンピン買いです。 「下がったから買い増す」は、テーマが壊れた局面では最悪の手です。 物語が崩れている時に安値で買うのは、安値ではなく過渡期の高値を掴む行為になります。

マーケットアナリストマーケットアナリスト

テスラのOptimusが実用段階に入りつつある中、注目すべきはヒューマノイドの関節・センサー・精密部品を供給できる日本の中小型株です。最終製品メーカーよりもサプライヤーに妙味があります。

チェックするもの:主要メーカーのガイダンス下方修正、中国系部品メーカーの精度向上に関する実証データ。

どちらとも決められないシナリオ

発生条件:3つのシグナルがまちまちで、方向感が出ない時期。 正直、ここが一番長く続く可能性があると、私は思っています。 新しいテーマは、上にも下にも振れる時期が、思ったより長いです。

やること:ポジションサイズを上げません。現金比率をやや厚めに保ちます。 毎月決めたタイミングで、無理のない金額だけ積み増す形にとどめます。

やらないこと:退屈に耐えきれなくなって、一気にサイズを上げてしまうこと。 これは私自身、何度もやって痛い目を見てきた動きです。次の章で、その話をします。

チェックするもの:出荷台数と受注残の推移、そして自分のポジションサイズの絶対額。

私が、AIの熱に浮かされて買った日のこと

少し恥ずかしい話を書きます。 ちょうど、ChatGPTが世の中に出てきて、AI関連という言葉が株の記事に毎日出ていた頃のことです。 私は、あるAI関連とされた銘柄を、決算もきちんと読まずに買いました。 正確に言うと、決算は少しだけ眺めました。でも、ちゃんと読んだとは言えません。

その日、私はSNSで「この会社はAIで化ける」という投稿を見ていました。 チャートは、ここ数ヶ月で倍近くになっていました。 「もう高すぎるな」と一瞬思ったのは、覚えています。 でも同時に、「ここから更に倍になったらどうしよう」という焦りがありました。

買い注文のボタンに指を置いた時、頭の中ではこう考えていました。 「ちょっと試すだけだから。ダメだったらすぐ切ればいい」。 サイズは、普段の自分のルールより少し大きかったです。 「今回は特別」という、今思えば一番危ない言葉を、自分に使っていました。

買った直後、株価はもう少し上がりました。 その数日、私は浮かれていました。スマホを開くたびに含み益が増えていて、判断は正しかったと思っていました。 「次の決算でさらに来るはず」。そう信じていました。 今でも覚えています。あの時の、朝のコーヒーの味まで。

決算が出ました。 数字はまあまあでした。悪くもない、良くもない。 ただ、ガイダンスが市場予想に届きませんでした。 その瞬間、株価は一日で15%以上落ちました

私は動けませんでした。 「これは一時的な反応だ」「明日には戻す」と思い込もうとしました。 その週、株価はさらに落ちました。 気づけば、買値から30%下。それでも、私は損切りできずにいました。

理由を今なら説明できます。 その銘柄を損切りすると「自分はSNSに踊らされて、ちゃんと調べずに買った人間だ」と認めることになる。 その事実から逃げたくて、私はただ持ち続けていました。 損切りできないのは、お金の問題ではなく、自尊心の問題でした。これは、今でも思い出すと胃が重くなります。

結局、そこからさらに20%落ちたところで、私は撤退しました。 合計で半分近くを失いました。 テーマとしてのAIは、結果的にその後も盛り上がりました。 でも、私が選んだ銘柄は、業績が期待に届かず、長く戻りませんでした。

ここで学んだのは、3つです。 一つ、テーマが当たっていても、銘柄とタイミングは別物だということ。 二つ、「今回は特別」という言葉が出た時点で、それは特別ではなく、いつもの失敗だということ。 三つ、損切りできない理由は、値段ではなく、自分のプライドだということ。

そして、いちばん大事なことを、ここで書いておきます。 この失敗がなかったら、今、ヒューマノイドの話を同じ熱量でまた繰り返していたと思います。 私があの時失ったお金は、次の熱狂で同じ過ちを繰り返さないための授業料でした。 その授業料を、もう一度払いたくない。だから、今の私にはルールがあります。 次の章で、そのルールを具体的に書きます。

同じ過ちを繰り返さないための、具体的な設計

抽象論は避けます。数字はレンジで出します。 あくまで私自身の運用で、読者の資金量や生活環境には合わないかもしれません。 読む時は、自分の状況に当てはめて調整してください。

まず、現金比率です。 私は普段、現金比率を30〜50%のレンジで動かしています。 テーマに熱狂の兆候が見える時は50%寄り、全体が沈んでいる時は30%寄り。 今のヒューマノイド相場は、私の感覚では「やや熱」に入っているので、45%前後で構えています。

次に、テーマ株に充てる枠の大きさです。 私はテーマ系のポジションを、ポートフォリオ全体の20%を上限にしています。 さらにその20%の中を、最低でも4つ以上の異なる会社に分けます。 一つの銘柄にかける割合は、全体の5%を超えないようにします

建て方は、時間で分割します。 「ここだ」と思った日に一括で入ることは、少なくともテーマ株ではしません。 3回から5回に分けて、間隔は2週間から1か月程度で入ります。 一括で入ると、下げた時に追加の判断ができなくなります。あの時の私が、そうでした。

ここから、撤退基準の話をします。 これが、この章でいちばん書きたかったところです。 私は、撤退基準を「価格」「時間」「前提」の3点セットで、必ず持つようにしています。

価格基準として、私は直近の明確な安値を見ています。 たとえば、自分が買った時点から見て、直近3〜6か月の押し安値。 そのラインを終値ベースで割り込んだら、一度撤退します。 「明日戻すかも」という気持ちは、過去の私が払った授業料で相殺済みです。

時間基準として、私は持ち値から3〜6か月を一つの区切りにしています。 その期間に、自分が想定した方向──たとえば部品メーカーのロボット向け売上比率の上昇──が数字に出てこなければ、一度降ります。 物語は正しくても、数字に出るのが遅すぎる銘柄は、機会費用が重くなります。

前提基準として、前の章で置いた3つの前提を壊す材料が出たら、撤退します。 量産時期が大幅に後ろにずれた。中国勢の精密部品が、日本メーカーに匹敵する精度帯に入った。日本メーカーの転用体制が崩れた。 このどれか一つでも明確に現れたら、物語そのものが壊れているので、値段を問わず降ります。

最後に、いちばん大事な救命具を書いておきます。 これは、初心者の方にも、経験が長い方にも、同じ形で渡したい言葉です。

判断に迷ったら、ポジションを半分にしてください。間違えてもダメージが半分になります。迷いは市場からのサインです。

これは、あのAI関連銘柄の失敗を経由して、私が自分のルールに組み込んだ習慣です。 「迷っている」という自覚を、行動のトリガーにする。 足を止めずに、量を半分にするだけ。これが、感情と判断を切り離す一番簡単な方法だと、私は思っています。

ポケットに入れて使える、10秒でできる問いかけ

記事を読んでいる間に流れていくと勿体ないので、ここにまとめておきます。 今、自分のポジションや判断に、一つずつ当てはめてみてください。

保存用チェックリスト。

  1. 今このテーマ株を買う理由を、ニュース以外で3つ説明できますか?

  2. その銘柄の直近の決算短信を、自分の目で読みましたか?

    投資リサーチャー投資リサーチャー

    NVIDIAのGR00Tプラットフォームが業界標準になれば、対応するシミュレーション環境やエッジAIチップの需要が爆発します。この領域で日本企業がどこまで食い込めるかが今後の注目点です。

  3. ポジションサイズは、全体の5%を超えていませんか?

  4. 撤退する価格を、買う前に決めましたか?

  5. 時間基準で降りる期限を決めましたか?

  6. 自分が置いている前提を、1文で書き出せますか?

  7. その前提が崩れる条件を、具体的に書けますか?

  8. 今の現金比率は、自分の過去の経験に照らして適正ですか?

  9. 下がった時にナンピンしない、と自分に約束できますか?

自分に当てはめる問いかけを、3つ。

一つ、あなたの今のヒューマノイド関連ポジションは、最悪シナリオで全体の何%の損失になりますか。 二つ、その会社の売上に占めるロボット向け比率を、直近の決算から具体的な数字で言えますか。 三つ、もし今SNSが全部消えたら、その銘柄を今と同じ確信で持てますか。

答えられなかった問いがあれば、そこがあなたの弱点です。 私もいくつか答えられない時期がありました。答えられない自分を責める必要はないです。 答えられないという事実に気づけた時点で、半分は済んでいます。

私が自分に課している、ミスを防ぐルールを5つ。

一つ、SNSで知った銘柄は、最低1週間寝かせてから決断する。 二つ、「今回は特別」という言葉が頭に浮かんだ時は、買わない。 三つ、テーマ株のポジションは、必ず4銘柄以上に分ける。 四つ、買う前に、撤退の価格と時間を紙に書く。 五つ、迷ったら、ポジションを半分にする。

「それって結局タイミング投資では?」という指摘について

この記事を書きながら、私は一つの反論を想定しています。 「そこまで条件をつけるなら、結局タイミング投資ではないですか」という指摘です。 この指摘は、もっともだと思います。

長期のインデックス投資を軸にしている方から見れば、テーマ株の話そのものが、余計な動きに見えるはずです。 その見方は、正しい場合が多いです。 テーマ株で勝つより、世界の指数に素直に積み立てる方が、多くの人にとって結果がいい。 これは、私自身も自分に何度も言い聞かせていることです。

ただ、それでもテーマに関わるなら、という前提で、私は今回の記事を書いています。 完全に遮断できる人は、遮断すればいい。 遮断できないなら、せめて死なない構えを持ちましょう、というのが私の立場です。 「見ないふり」は、SNSがある時代には、意外と難しい選択肢だからです。

条件分岐で整理します。 もしあなたが、投資全体をインデックス積立で完結できているなら、ヒューマノイドは見なくていいです。 もしあなたが、どうしても一部をテーマに振り向けたいなら、全体の20%以内に収めて、分散で持ってください。 このどちらを選ぶかは、あなた自身の性格と生活環境の問題だと、私は思っています。

どちらを選んだとしても、間違いではありません。 間違いなのは、二つを中途半端に混ぜることです。 「長期のつもりで買ったのに、気づいたら日々の値動きで眠れなくなっている」。 これが、混ぜた時によく起きる不幸です。私も一度、経験しました。

今、このテーマ株を誰が買っているのか

少しだけ、需給の話をします。語りすぎないように、短くまとめます。

現在、日本株のロボット関連と呼ばれる銘柄群は、売買代金の内訳を見る限り、個人投資家の比率が相応に高い状態です。 ここからは推測ですが、決算数字ではなくテーマ性で動いている資金の比重が大きい局面、という理解を私はしています。

機関投資家は、ロボット向け売上比率の実数が決算に現れるまで、本格的には動きにくいです。 なぜなら、彼らは「物語」では発注できず、「数字」が必要だからです。 この構造は、個人が先に動き、機関が後から来るパターンを作ります。 過去のテーマ株も、だいたい同じ流れで来ました。

読者にとって、これが何を意味するか。 今の値動きは、ファンダメンタルズより、期待と個人資金の動きで揺れやすいということです。 短期のブレが大きい時期は、ポジションサイズを上げない方が、夜よく眠れます。 眠れる水準で持つ。これは、資金を守る以上に、判断力を守るための話です。

明日スマホを開いたら、まず見てほしい一つのこと

ここまで長い話を読んでいただいて、ありがとうございます。 要点を3つに絞って、置いておきます。

一つ、テーマは当たっても、銘柄とタイミングは別物だということ。 二つ、日本株で拾える果実は、光る最終製品ではなく、その下の部品・素材レイヤーにあると私は見ていること。 三つ、どれだけ見立てが正しくても、撤退基準を持たない戦いは、いずれ退場につながるということ。

明日、スマホを開いて、もし一つだけ確認するとしたら。 ヒューマノイドに関係する、気になる会社の直近の決算短信を、売上構成のページだけでいいので開いてみてください。 「ロボット向け」という分類がどこにあり、それが全体の何%かを、自分の目で確かめる。 この一回で、あなたのニュースの見え方は、たぶん少し変わります。

この記事を書きながら、私は自分にも同じことを言い聞かせています。 ヒューマノイドは、来ると思います。 でも、来る時期は、たぶん私が今想像しているより、ゆっくりです。 急いで乗らなければいけない電車ではありません。

逃げるのは、負けではありません。待つのも、動きのうちです。 テーマの波は、何度も来ます。一度目に乗り損ねても、二度目、三度目があります。 今日からは、その波の手前で、静かに準備していきましょう。

本記事は投資助言を目的としたものではありません。 記載された内容は筆者個人の見解であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。 投資に関する最終判断は、ご自身の責任において行ってください。


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この記事を書いた人

「日本個別株デューデリジェンスセンター」運営者。日本の個別株に特化した投資リサーチを専門とし、銘柄分析・企業デューデリジェンス・業界動向・IPO分析を中心に2,800本超の分析レポートを執筆。ファンダメンタルズ分析とデータドリブンなアプローチで、個人投資家の意思決定をサポートしています。毎日更新の分析レポートを通じて、プロ水準のリサーチを個人投資家に届けることをミッションとしています。

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