- 【MLCC誘電体のど真ん中、チタン酸バリウムの主力候補】堺化学工業 (4078)
- 【チタン酸バリウムと高純度炭酸バリウムで川上を押さえる】日本化学工業 (4092)
- 本記事のポイントを解説
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MLCC、つまり積層セラミックコンデンサは、スマートフォン、自動車、AIサーバー、産業機器の電源安定化やノイズ対策を支える電子部品です。産総研はMLCCについて、金属電極層と誘電体層を交互に積み重ねた構造で、スマートフォン1台あたり約1000個も使用される重要部品と説明しています。さらに、誘電体層を薄くし、積層数を増やすことが大容量化のカギになります。つまりMLCC相場を見るときは、完成品メーカーだけでなく、チタン酸バリウム、ニッケル粉、銅粉、離型フィルム、バインダー、粉砕・塗工・焼成・検査装置まで、工程ごとの恩恵を分解して見ることが重要です。(AIST)
足元ではAIサーバーやデータセンター投資の拡大により、電源周辺の高容量MLCCへの関心が高まっています。太陽誘電は2025年9月、AIサーバー向けに1005サイズで22μFを実現した基板内蔵対応MLCCを商品化したと発表し、TDKもMLCC製品ページで先進材料技術、薄層化、多層化、1000層にも及ぶ積層技術を訴求しています。(Yuden)
このテーマの面白さは、需要増が「完成品メーカーの数量増」だけで終わらない点です。MLCCが小型・高容量・高信頼化するほど、誘電体粉末の粒径制御、電極材料の微細化、剥離フィルムの平滑性、粉砕媒体の摩耗低減、焼成炉の温度制御、LCR測定や漏れ電流測定の精度まで要求水準が上がります。この記事では、川上材料から工程部材、製造装置、計測、完成品まで、サプライチェーン上の位置づけが分かるように20銘柄をマップ化して解説します。
免責事項
本記事は、東京証券取引所に上場する企業の事業内容や公開情報をもとに、MLCCサプライチェーンに関連する注目銘柄を整理した情報提供目的の記事です。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。情報の正確性には配慮していますが、将来の業績や株価を保証するものではありません。最新情報は各企業のIR、決算短信、適時開示、公式製品ページで確認してください。
【MLCC誘電体のど真ん中、チタン酸バリウムの主力候補】堺化学工業 (4078)
◎ 事業内容:
酸化チタン、バリウム製品、亜鉛製品、電子材料、化粧品材料、医薬関連などを展開する化学メーカーです。MLCC向けでは、チタン酸バリウムを中心とする高純度誘電体粉末や炭酸バリウムなどの川上材料が注目されます。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
堺化学工業は、MLCCサプライチェーンの中でも特に川上に位置する「誘電体材料」銘柄です。同社は公式製品ページで、チタン酸バリウムをはじめとする高純度誘電体粉末について、積層セラミックコンデンサのメイン材料だと説明しています。水熱合成法により、微細・高純度・高結晶性のペロブスカイト型化合物を品揃えしている点が特徴です。(Sakai Chemical)
MLCCは誘電体層を薄くし、積層数を増やすことで大容量化します。そのため、粒子径、粒度分布、形状、純度の管理が完成品の歩留まりや信頼性に直結します。AIサーバー、EV、ADAS向けに高容量・高信頼品の需要が増えるほど、単なる汎用粉体ではなく、メーカーの設計ロードマップに合わせた高機能材料の価値が高まります。堺化学は完成品メーカーではありませんが、MLCCの性能を左右する材料の根元を押さえる存在として、サプライチェーンを考えるうえで外せない銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1918年創業の老舗化学メーカーで、酸化チタンやバリウム化合物など無機化学を基盤に事業領域を広げてきました。近年は電子材料を成長分野の中心の一つに位置づけ、IR資料室でも2026年3月期の決算資料や電子材料関連資料を公開しています。電子材料では、チタン酸バリウムと誘電体材料を併せ持つ点を強みとして打ち出しています。(Sakai Chemical)
◎ リスク要因:
MLCCメーカーの在庫調整、価格交渉、原燃料価格の変動が業績に影響します。電子材料比率が高まるほど、顧客の設備投資サイクルにも左右されます。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
【チタン酸バリウムと高純度炭酸バリウムで川上を押さえる】日本化学工業 (4092)
◎ 事業内容:
クロム、リン、シリカ、バリウム、電子セラミック材料、半導体材料などを扱う無機化学メーカーです。MLCC関連では、チタン酸バリウムや高純度炭酸バリウムなど、誘電体層に関わる電子セラミック材料が焦点です。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
日本化学工業は、MLCC向けチタン酸バリウム関連で注目度が高い素材メーカーです。同社の製品ページでは、蓚酸塩法によるチタン酸バリウム「パルセラムBT」を製造販売し、主な用途として積層セラミックコンデンサ、各種コンデンサ、誘電体フィラーなどを挙げています。粒径の異なる複数グレードを揃えている点も、MLCCメーカー側の薄層化・高容量化ニーズに対応しやすいポイントです。(株式会社ニッポンケム)
同社の魅力は、チタン酸バリウムだけでなく、高純度炭酸バリウムなど誘電体材料の原料側にも関与していることです。MLCCはチタン酸バリウム粉末の品質が性能を左右するため、川上素材の安定供給力と品質管理力が競争力になります。完成品メーカーが値上げや高付加価値品シフトを進める局面では、こうした材料メーカーにも恩恵が波及しやすくなります。一方、素材メーカーは完成品ほど市場で目立たないため、テーマ株としては「発見余地」が残る銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1893年創業の歴史ある化学メーカーで、無機化学を基盤に電子材料、半導体材料、電池材料などへ展開してきました。2026年3月期決算関連では、Yahoo!ファイナンスの要約で電子セラミック材料の大幅増加が売上を押し上げた一方、原材料市況などが利益面に影響したとされています。(Yahoo!ファイナンス)
◎ リスク要因:
MLCC向け需要が強くても、原材料市況や操業度、価格転嫁の遅れが利益を圧迫する可能性があります。素材ゆえに顧客審査も長期化しやすいです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
データだけ見ているとMLCCサプライチェーン丸わかり──材料の川上から完成品までは地味な銘柄に映ります。ただ、構造を読み解くと景色が変わりますよ。
銘柄コード4078は次のフェーズで再評価される可能性があると、私も考えています。


















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