トランプ政権2期目と日本の原発復活、対米投融資が個人投資家にもたらす「10年に一度のチャンス」の正体

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この記事のポイント
  • 「10年に一度」という言葉を見たら、私はまず身構えます
  • このニュースに反応したら、たぶん負けます
  • 私が今の相場をこう読む理由
  • もし本物なら、こう動く。外れたら、こう畳む

政策は本物かもしれない。ただ、株価がそれと同じ速度で動くとは限らない。本物のテーマに、どう乗れば死なないか、を考えるための話。

マーケットアナリストマーケットアナリスト

「10年に一度のチャンス」という言葉ほど、私が警戒する言葉はありません。

目次

「10年に一度」という言葉を見たら、私はまず身構えます

正直に言います。

「10年に一度のチャンス」という言葉ほど、私が警戒する言葉はありません。

過去に何度も、この言葉に踊らされてきました。アベノミクス初期の原発再稼働期待、コロナ後のグリーン関連株、EV関連、半導体関連、生成AI関連。どれも「10年に一度」と書かれていました。

そして、そのうちのいくつかで、私は上で掴みました。

だから今、「トランプ2期目」「日本の原発復活」「対米投融資」という3つが重なって語られる今の相場に対して、私は期待よりも先に、警戒しています。

ただし、これは「チャンスではない」と言いたいわけではありません。むしろ逆で、政策の中身を追うと、これは本物のテーマだと私は見ています。5500億ドルの日米合意、第7次エネルギー基本計画での原子力の位置付け直し、米国での原発回帰の大統領令。どれも一過性のスローガンではなく、予算と制度が動いています。

だからこそ、乗り方を間違えると、全部吹き飛ぶ。

この記事で私がやりたいのは、あなたに銘柄を教えることではありません。ノイズとシグナルを仕分けて、もし乗るならどう乗るか、どこで降りるか、そこだけを一緒に整理していきたいと思っています。

「政策の本物さ」と「株価の本物さ」は別の話です。ここを分けて考えられるかどうかで、この先1年の損益が大きく変わります。

この記事では、まず今の市場に溢れている情報を仕分けます。次に、政策の実体を私なりに読み解きます。そのあと、3つのシナリオを並べて、最後に、私が過去のテーマ株相場で払った授業料と、そこから作った自分のルールをお渡しします。

静かに、読んでいってください。

このニュースに反応したら、たぶん負けます

テーマ株の相場が動くと、情報が一気に増えます。そして、その9割は、あなたが動くための材料ではなく、誰かがあなたに動いてほしいために流している材料です。

仕分けをしないまま飛び込むと、ほぼ確実にやられます。

まず、無視していいノイズから整理していきます。

無視していいノイズ3つ

1つ目、「関連銘柄○選」「本命株」「大本命」という記事。これは焦りを誘発します。「今買わないと遅れる」という感情を刺激する設計になっていて、読めば読むほど落ち着きを失います。過去、私はこの手の記事を見た翌日に買って、天井掴みを3回やりました。媒体名まで覚えています。無視していい理由は単純で、記事が出た時点で、その銘柄は既に買われているからです。

2つ目、「ストップ高」「寄らず比例配分」という見出し。興奮を誘発します。でも、ストップ高になった銘柄を翌日に追いかけて勝てる確率は、私の経験上、体感で2〜3割です。残りの7〜8割で、初動に入れなかった人間が高値を掴みます。これは個別銘柄の話ではなく、短期資金の回転という構造の話です。

3つ目、SNSで「〇〇が爆益」「今から10倍狙える」という投稿。羨望と焦りを同時に刺激してきます。利益を公開している人は、勝ったポジションだけを切り取って見せているケースがほとんどです。隣で3回負けている事実は映りません。私もSNSで煽られてポジションを増やし、後悔した経験があります。見ないのが一番です。

注視すべきシグナル3つ

ここからが本題です。

1つ目、日米合意の具体的な進捗。つまり、5500億ドルのうち、実際にどの案件がどれだけ執行されたか、です。動いたら何が変わるかというと、「期待先行」から「実需」へ相場のフェーズが切り替わります。確認方法は、JETRO(日本貿易振興機構)の対米投資動向レポート、経済産業省の報道発表、あとはJBIC(国際協力銀行)の融資案件開示。月1回、頭を整理する頻度で十分です。

2つ目、米国の原発政策の具体化。大統領令は出ていますが、NRC(米原子力規制委員会)の審査期限短縮がどこまで実装されるか、ここが実需のスイッチです。動いたら、SMR(小型モジュール炉、つまり工場で組み立てて現地に運ぶ小型原発)の商用化時期が前倒しになります。確認先は米エネルギー省の発表と日本経済新聞の米国エネルギー欄。

3つ目、日本国内の原発再稼働と新増設の判断。具体的には柏崎刈羽6・7号機のテロ対策施設完成見込み、美浜原発の建て替え調査の進捗、関西電力と東電の決算説明資料。ここで進展があれば、電力株と関連部品株の業績見通しが上方修正されます。これは四半期決算のタイミング、3か月に1回チェックで十分です。

私はこの3つ以外は、基本的にニュースとして消費しません。流し見で終わりです。

投資リサーチャー投資リサーチャー

テーマ株の相場が動くと、情報が一気に増えます。そして、その9割は、あなたが動くための材料ではなく、誰かがあなたに動いてほしいために流している材料です。

私が今の相場をこう読む理由

ここからは、上で仕分けたシグナルを使って、今の状況を私なりに読んでいきます。

事実として動いているもの

2025年7月、日米は関税合意をまとめました。その内容に、日本から米国への5500億ドル(約85兆円)の対米投融資が含まれています。投資対象として明記されたのは、LNGや送電網を含むエネルギーインフラ、半導体製造、重要鉱物、医薬品・医療機器、造船の5分野です。ホワイトハウスのファクトシートでは、そこから生まれる利益の9割が米国側に帰属するとされています。

2026年3月には、この対米投融資の第2陣として、SMRを含む原発案件が浮上しました。これは複数の国内報道で伝えられており、三菱重工業や日立製作所が候補として言及されています。

日本国内側では、2025年2月に第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。その中で、原子力は「脱炭素電源」として位置付け直され、再稼働と新増設の道筋が示されています。関西電力は美浜原発の建て替えに向けた調査開始を発表し、東京電力は柏崎刈羽6・7号機の再稼働に向けた動きを進めています。

米国側でも、2025年5月にトランプ大統領が原子力利用促進の大統領令に署名し、NRCに対して新設は18か月、運転継続は1年という判断期限が明示されました。

ここまでは事実です。

私の解釈

これを、私はこう読んでいます。

政策テーマとしての原子力は、本物です。ただし、株価として織り込まれる速度と、実需として売上・利益が立ち上がる速度は、大きくズレます。

なぜそう思うかというと、原発という事業の性質上、計画が出てから実際にキャッシュフローが立ち上がるまでに、最低でも5年から10年かかるからです。柏崎刈羽のテロ対策施設完成見込みは2029年〜2031年。米国のSMRも商用化は早くて2030年頃の話です。

一方で、株価はもう動き始めています。原発関連として挙げられる銘柄群は、2025年後半から2026年にかけて、すでに大きく上昇しているものが多くあります。小粒な関連銘柄の中には、1日でストップ高になったものもあります。

つまり、5〜10年先の実需を、2026年時点の株価で前倒しで織り込もうとしている。これがテーマ株相場の典型的な動き方で、正直ここが一番危ういフェーズです。

私の前提はこうです。

政策の方向性は本物。ただし、株価は期待先行で動いており、期待が剥落する局面が必ず1回は来る。その局面で握力を問われる。

この前提が崩れる条件も明示しておきます。もし、2026年2月の米最高裁の関税違憲判決を受けて、日米合意の枠組み自体が大きく変更されたら、私は読み筋を変えます。あるいは、米中間選挙(2026年11月)の結果でトランプ政権の推進力が弱まった場合も、再考します。

ここは私も迷います。政策は続きそうで、需要は確かにある。でも株価は先に動いている。この「本物だけど乗りにくい」という状態は、投資家として一番判断が難しいパターンです。

読者としてどう構えるか

この解釈が正しいなら、やることは明確です。

全力で飛び乗らない。分けて入る。撤退の条件を先に決めておく。シナリオが崩れたら素直に降りる。

派手さはありません。でも、このテーマで生き残る唯一の道だと、私は思っています。

もし本物なら、こう動く。外れたら、こう畳む

ここからはシナリオ分岐です。自分がどこにいるのか、確認しながら読んでみてください。

基本シナリオ:政策は進むが、株価は調整を挟みながらゆっくり織り込む

発生条件として、日米合意の執行が遅れつつも止まらず、国内の原発再稼働も1年に1〜2件のペースで進む。この場合、テーマ株は一本調子では上がらず、年に2〜3回の調整を挟みながら、1〜2年かけて戻り高値を試しに行く形になると私は見ています。

やることは、分割で入る。私の感覚では、最初に2割、押したらもう2割、さらに押したらもう2割、という3回に分ける形。残りの4割は現金で置いておく。

やらないことは、一度に全額を入れる、押し目ごとにサイズを倍に増やす、の2つです。これは私が過去に何度もやって失敗したパターンです。

チェックするものは、TOPIX業種別指数の「電気・ガス業」「機械」のトレンド、個別では関西電力と三菱重工の週足。月1回で十分です。

逆風シナリオ:期待剥落で、関連株が2〜3割調整する

発生条件は複数考えられます。米最高裁の判決を受けて5500億ドル枠組みが修正される、中間選挙でトランプ政権が議会でねじれを迎える、国内で原発の安全審査が想定外に長引く、このあたりのどれかが起きたら逆風シナリオです。

やることは、保有分のうち短期で乗った部分を機械的に半分減らす。残りの中長期分は、後述する撤退基準まで耐える。新規は止める。

やらないことは、ナンピン買い。「せっかく下がったから買い増す」は、テーマ株相場では最悪の選択肢です。テーマが剥落した時の関連株の下落は、業績を伴わない分、底なし沼になりやすい。過去、私が一番痛かった失敗のほとんどは、このナンピンからです。

チェックするものは、VIX指数(米国の恐怖指数、市場参加者の警戒感を測る指標)、日経平均VIの動き、関連銘柄の出来高推移。出来高が細っていくなら、そのテーマは一度休眠に入る、と私は判断します。

様子見シナリオ:判断がつかない時の処方箋

発生条件は、シグナルが拮抗している時、自分の中で迷いが消えない時、相場全体の方向感が不透明な時。今、多くの読者がここにいると思います。

やることは、ポジションを持たない勇気を持つ。あるいは、持ってしまった分は半分に減らす。

やらないことは、「何かポジションを持っていないと不安だから」という理由で買う。これはFOMO(取り逃し恐怖)に飲まれている状態で、相場で一番お金を失う動機です。

チェックするものは、自分の感情です。冷静に「今、買いたい」のか、「買わないと損する気がする」のか。後者なら、手を出さないほうがいい。これは指標の話ではなく、私の経験則です。

私が原発テーマで3か月で25%溶かした話

ここまで読んで、「偉そうに言ってるけど、あなたは勝ってきたのか」と思った方もいると思います。

負けてきました。何度も。

一番痛かった話をします。少し長くなりますが、今のあなたの判断に直結するので、書かせてください。

2013年頃、アベノミクス相場の中盤です。円安と株高の勢いがあって、自民党政権が原発再稼働に前向きな姿勢を打ち出していた時期でした。私はその流れに乗ろうと思って、原発関連銘柄をいくつか買いました。

決定打になったのは、ある経済誌の特集でした。「原発再稼働関連株、これから3倍を狙える5銘柄」という見出しで、具体的な銘柄名が並んでいました。私はその雑誌を電車の中で読んで、駅に着く前にスマホで証券アプリを開いて、リストの上から2銘柄を、生活防衛資金以外のほぼ全額を使って買いました。

買い注文のボタンを押す直前、頭の中では「これで家計に余裕ができる、来年の家族旅行の予算が増える、このチャンスを逃したくない」という思考が回っていました。不思議なことに、撤退基準のことは一切考えていませんでした。

最初の2週間は、調子が良かったです。1銘柄は10%上がりました。私は「やはり俺の見立ては正しかった」と思って、もう1銘柄を買い増しました。これが分岐点でした。

そこから、相場全体が一度調整に入りました。日経平均が数%下がっただけなんですが、私が持っていた原発関連銘柄は、それぞれ15%、20%と下げました。テーマ株はこういう時、指数よりも大きく下げます。実需の裏付けが薄いから、「とりあえず利確」の対象になりやすい。

私はここで損切りができませんでした。

理由は2つあって、1つは「政策は本物なんだから、また上がるはず」という、自分の判断への固執。もう1つは、含み損が既に大きすぎて、確定させるのが怖かった。これは恥ずかしい話ですが、証券アプリを開くのが憂鬱で、数日間ログインしませんでした。

結果として、買値から25%下げた水準で、私はやっと損切りしました。3か月で、生活防衛費以外の資金の4分の1が消えました。買い増しした分も含めて、金額で言うと、当時の私の月収の数か月分です。

何が間違いだったか、今なら明確に分かります。

情報源が雑誌の特集だった時点で、そのテーマはもう広く知られていて、新規資金の入りづらいフェーズに入っていた。私はその「最後の買い手」になっていました。そして、買う時に撤退基準を決めていなかった。サイズが大きすぎて、調整を耐える余裕もなかった。全部、基本です。全部、やってはいけないことでした。

今でもあの時のことを思い出すと、胃が少し重くなります。金額の痛みよりも、「自分は他の人より少し上手くやれる」と思い込んでいた自分の浅さが、今もちくちく刺さります。

だから私は今、原発関連という同じテーマが再び話題になっている現在の相場を見て、昔の自分と同じことをしないように、ルールで自分を縛っています。

あの失敗があったから、今の私は、テーマ株には絶対に一度で全額を入れないし、買う前に撤退基準を紙に書くし、SNSと雑誌の特集記事を情報源にしません。

次は、そのルールの話です。

逃げるのは負けじゃない。生き残るための撤退ライン

ここからは実践です。抽象論は書きません。私が今、実際に自分に課しているルールをそのまま書きます。これをそのままコピーしろという意味ではなく、自分のルールを作る時の叩き台にしてほしいという意図です。

資金配分のレンジ

テーマ株への配分は、私はリスク資産全体の10〜20%に収めることにしています。一番強気の時でも20%が上限です。

下限の10%は、シグナルが不安定な時や、相場全体が弱気に傾いている時。上限の20%は、シグナルが揃っていて、自分の判断にも迷いが少ない時。

今の相場環境で言うと、私は15%前後が適正だと見ています。なぜかというと、政策は本物だけど、株価はすでに動いている、という「半分織り込み済み」の局面だからです。

残りの80〜90%は、インデックス(たとえばS&P500連動や全世界株式の投資信託)、現金、そしてディフェンシブな銘柄に置いています。これが土台です。土台がしっかりしていないと、テーマ株の値動きに心が持っていかれます。

建て方

テーマ株に入る時は、原則として3回に分けます。

1回目が最初の入口。想定サイズの40%。この時点では、まだ試し玉という位置付け。

2回目は、想定通りの方向に動いて、かつ1回目から1〜2週間経過した後。追加で30%。ここで初めて「本気のポジション」に入ります。

3回目は、明確な押し目があった時。残り30%を入れます。ここがなかなか来ないこともあって、その時は諦めて70%で終わらせます。

なぜこうするかというと、一度に全額を入れると、最初のちょっとした下げで心が折れるからです。私は過去、一括で入って、翌日の3%下落に耐えられずに損切りして、その後戻るのを眺めた経験が何度もあります。分割すれば、下げは買い増しのチャンスに変わります。

撤退基準(ここが一番大事です)

この3つをセットで決めます。買う前に決めます。紙に書きます。スマホのメモでも構いません。

価格基準:直近の明確な安値を割り込んだら、その時点で半分撤退。安値からさらに5%下で残り全部撤退。この「直近安値」は、買った時点で既に確定しているチャート上のポイントを使います。後から動かしません。

時間基準:買ってから8週間経っても、想定した方向に動かないなら、一度ポジションを半分に落とします。テーマ株は動く時は動く、動かない時は動かない。「待てば戻る」は多くの場合、塩漬けの始まりです。

前提基準:この記事のM3で書いた前提、つまり「政策の方向性は本物である」「米日合意の枠組みは維持される」「国内の原発再稼働は進展する」のうち、どれか1つが明確に壊れたら、価格がどこにあっても全撤退します。具体的には、米最高裁判決を受けた合意の大幅修正、米中間選挙での政権の推進力低下、国内での重大な原発事故・事象の発生、このいずれかが出たら、私は降ります。

初心者への救命具

これは一番大事なことです。

判断に迷ったら、ポジションを半分にしてください。間違えてもダメージが半分になります。迷いは市場からのサインです。

この言葉は、私が20代の頃、当時の職場の先輩から教わりました。今も、迷った時はこの言葉を思い出します。

「全部売るか、全部持つか」の二択で考えると、判断が重くなって動けなくなります。でも「半分にする」なら、動けます。動けるだけで、もう勝ちに近づいています。

M5の失敗から生まれた、私のルール3つ

最後に、先ほどの失敗談から作った、今も守っているルールを書いておきます。

1つ目、雑誌・SNS・推奨記事を見て買うのは禁止。情報源は一次情報(企業の決算資料、政府の発表、経済統計)に限定する。

2つ目、買う前に撤退基準を紙に書く。書かない日は買わない。

3つ目、1銘柄のポジションサイズは、全資産の5%を超えない。これを超えたら、どんなに強気でも一部売って5%以下に戻す。

この3つを守ってから、致命傷になる損失は出していません。小さな損はもちろん今も出ます。でも、退場するレベルの損は、この3つで防げています。

スマホに保存しておいてほしい7つの問い

ここから先は、いつでも見返せるようにしてほしい部分です。

もし今、原発関連やSMR関連、対米投融資テーマの銘柄を買おうか迷っているなら、スクリーンショットを撮って、買う前にこの7つに答えてみてください。

  1. その銘柄を知ったきっかけは、SNSや推奨記事ではないか?(Yes / No)

  2. 買う価格、撤退する価格、撤退する期限を、紙またはメモに書けているか?(Yes / No)

  3. 想定する最悪のシナリオで、何円の損失になるか、金額で言えるか?(Yes / No)

  4. その損失が出ても、生活に影響が出ないサイズか?(Yes / No)

  5. 1銘柄の投入額は、全資産の5%以内か?(Yes / No)

  6. 買う根拠は、自分の言葉で3行以内に書けるか?(Yes / No)

  7. この銘柄を持ちながら、夜ぐっすり眠れるサイズか?(Yes / No)

Yesが5つ未満なら、私ならそのポジションは取りません。これは私の基準なので、あなたの基準に合わせて調整してください。ただ、3や4にNoが付くなら、サイズが明らかに大きすぎます。

自分に当てはめてほしい3つの質問

  1. あなたが今買おうとしている銘柄について、「なぜ今なのか」を、他人に3分で説明できますか?説明できないなら、理由は「上がりそうだから」に過ぎません。

  2. その銘柄が買値から30%下げた時、あなたは平気でいられますか?答えられないなら、サイズが大きすぎます。

  3. 今あなたが見ている情報源は、3か月前も見ていた情報源と同じですか?急に新しい情報源を信じ始めているなら、それは相場が熱くなっているサインです。

この3つに正直に答えた後で、もう一度、判断してみてください。

でも、本物の政策テーマを見送るのは、もったいなくないですか?

ここまで読んで、こう思った方がいるかもしれません。

「政策が本物なのは分かった。でも、それなら見送るほうがもったいないのでは?」

その指摘は、もっともです。

政策が本物で、需要も本物であるなら、長期的には株価はそれを反映するはずです。ここを見送ったら、5年後に「あの時に買っておけば」と後悔するかもしれない。その可能性は、確かにあります。

ただ、答えは条件分岐になります。

あなたが投資経験が5年以上あって、過去に複数のテーマ株を経験していて、撤退基準を自分で運用できる人なら、今の相場に参加する価値はあります。サイズを絞って、分割で入って、撤退基準を守る。これができる人には、このテーマは十分に機会になり得ます。

一方、投資経験が数年以内で、まだテーマ株の天井を経験したことがない人なら、話は変わります。このテーマは今、参加者のレベルが高くなってきています。つまり、情報も速く、損切りも速く、相場の値動きが荒い。この中で初めてテーマ株をやると、9割は高値を掴んで、損切りもできずに塩漬けになります。これは私が周りで何人も見てきた光景です。

そういう方に私が提案するのは、テーマ株ではなく、もう一段広いテーマに間接的に乗る方法です。具体的には、エネルギー関連のETF(上場投資信託、つまり株式のように売買できる投資信託)、あるいはTOPIX全体、S&P500全体への積立です。派手さはありませんが、政策の恩恵は、広く薄く、そこにも届きます。

「それだと大きく儲からないのでは」という声が聞こえてきそうです。はい、大きくは儲かりません。でも、大きく損もしません。

投資で一番大事なのは、儲ける技術ではなく、退場しない技術です。私はこれを何度も痛い目に遭って学びました。

「大きく勝つ」と「退場しない」は、別の能力です。前者が身につく前に後者を捨てると、そもそも相場に居続けられません。

項目詳細
テーマトランプ政権2期目と日本の原発復活、対米投融資が個人投資家にもたらす「10年に一
対象市場東証
分析視点ファンダメンタルズ重視

明日の朝、スマホを開いたら、これだけ確認してください

この記事の要点を、私の中で3つに絞ります。

1つ、政策としての原子力回帰と対米投融資は本物。ただし、株価の動きはそれに先行しており、期待剥落の調整が入る可能性が高い。 2つ、テーマ株に乗るなら、サイズを絞って、分割で入って、撤退基準を3点セット(価格・時間・前提)で持つ。 3つ、迷ったらポジションを半分にする。判断を強制しようとしない。

明日の朝、スマホを開いたら、最初にやってほしいのは、あなたの保有銘柄の中に、テーマ株がどれくらいの割合で入っているかを確認することです。パーセントで出してみてください。全資産の20%を超えているなら、私なら一度、半分に減らします。

そして、その銘柄について、撤退基準を紙に書けるかを確認してください。書けないなら、ポジションが大きすぎるか、根拠が曖昧すぎるか、そのどちらかです。

この2つだけで、明日からの相場の見え方が、少し変わるはずです。

最後に、静かに言わせてください。

「10年に一度のチャンス」は、10年に1回も来ません。人によっては、一生来ないこともあります。でも、退場せずに相場に居続ける人には、小さなチャンスが何度も訪れます。今回を取り逃しても、次があります。焦らなくていいです。

あなたが5年後も10年後も、この市場に静かに座り続けていられるように。今日の判断を、少しだけ丁寧にしてみてください。

本記事は投資助言を目的としたものではありません。 記載された内容は筆者個人の見解であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。 投資に関する最終判断は、ご自身の責任において行ってください。


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この記事を書いた人

「日本個別株デューデリジェンスセンター」運営者。日本の個別株に特化した投資リサーチを専門とし、銘柄分析・企業デューデリジェンス・業界動向・IPO分析を中心に2,800本超の分析レポートを執筆。ファンダメンタルズ分析とデータドリブンなアプローチで、個人投資家の意思決定をサポートしています。毎日更新の分析レポートを通じて、プロ水準のリサーチを個人投資家に届けることをミッションとしています。

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