- 高市政権が掲げる「食料安全保障」と陸上養殖政策の全体像
- 陸上養殖テーマで爆騰候補となる厳選20銘柄を区分別に整理
- 本命・準本命・周辺関連の3層構造で組むポートフォリオ戦略
- 監視必須の決算ポイントと、テーマ株の押し目を待つタイミング
2026年2月20日に行われた第221回国会における高市早苗首相の施政方針演説で、「林業・水産業についても、陸上養殖や航空レーザー計測などのスマート技術の活用により、生産性向上を図ります」と明確に「陸上養殖」が政策の柱として組み込まれました。さらに首相は「日本が誇る完全閉鎖型植物工場や陸上養殖施設などへの投資を促進します」と1月5日の年頭記者会見でも繰り返し言及しており、政権の「食料安全保障」と「危機管理投資」の重要施策として陸上養殖が位置付けられています。
国内市場の追い風も強烈です。富士経済の調査によれば、陸上養殖による国内生産量は2023年の2,250トンから2030年には3万2,500トンへと約14倍に拡大すると予測されています。海洋環境の変化、国際的な漁獲制限、円安による輸入水産物の価格高騰、そしてアジア地域での日本食需要の爆発的増加。これらすべてが陸上養殖関連企業に追い風として吹き荒れています。
水産庁が2023年4月から導入した陸上養殖の届出制度には、2024年1月時点で662件もの届出があり、2025年初頭には740か所まで増加。異業種参入が相次いでおり、サーモン・トラウトのみならず、ウナギ、バナメイエビ、トラフグ、クエ、ハタなど高付加価値魚種の事業化が急速に進行中です。本記事では、東京証券取引所に上場し、陸上養殖事業に明確なコミットメントを持つ20銘柄を厳選してご紹介します。
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本記事に記載されている情報は、執筆時点において信頼できると判断した情報源をもとに作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。投資判断はあくまでもご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。本記事は特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではなく、最終的な投資の意思決定はご自身の判断と責任のもとで行ってください。各企業の最新情報については、必ず公式IR情報や有価証券報告書、企業の発表をご確認ください。本記事に基づく投資結果について、執筆者および掲載媒体は一切の責任を負いません。
【国内水産加工のリーディングカンパニー】ニッスイ (1332)
◎ 事業内容:
ニッスイは1911年創業、海面養殖と水産加工で国内トップクラスの実績を誇る水産業界の老舗企業です。冷凍食品、すり身、缶詰、ファインケミカル、医薬品原料に至るまで幅広く展開。海外でも欧州・南米・北米にグループ会社を持ち、サーモン・白身魚・エビなどグローバルな水産バリューチェーンを構築しています。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
ニッスイは2020年4月、丸紅と共同でデンマークのダニッシュ・サーモン社を子会社化し、サーモンの陸上養殖に本格参入しました。同社の養殖事業は同社の収益柱の一つに成長しており、2025年には日経ヴェリタスでも「養殖好調で業績上げ潮、M&Aでさらなる波乗り期待」と取り上げられ、株価は高値圏で推移しています。高市政権が掲げる「稼げる水産業」「食料自給率向上」「水産物の輸出拡大」のすべてに直接関連する事業ポートフォリオを保有している点が大きな強みです。世界の水産物消費は2030年までに2020年比で2,400万トン増加する見通しで、養殖は今後の成長エンジン。海面養殖で蓄積した飼料・育種・水質管理ノウハウは、陸上養殖でも応用可能な無形資産です。さらに完全養殖クロマグロ、トラウトサーモン、ブリの種苗生産技術は世界最高水準にあり、国家プロジェクト級の補助金や税制優遇の受け皿となる蓋然性が極めて高い銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1911年に田村市郎氏により下関で創業、戦前から漁業・水産加工を手掛ける老舗です。2022年に旧社名「日本水産」から現社名「ニッスイ」に変更しブランド刷新を実施。2024年から2025年にかけて養殖部門の収益が急伸し、ROE改善・株主還元強化を打ち出しています。海外サーモン陸上養殖事業の拡張、機能性食品EPAの増産投資など、事業構造の高度化が継続しています。
◎ リスク要因:
サーモンや白身魚の国際市況変動、為替(円安は仕入コスト増要因)、水産資源管理の規制強化、サーモン陸上養殖の初期投資負担、新興国での養殖競争激化が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
【サーモン陸上養殖の有力プレーヤー】マルハニチロ (1333)
◎ 事業内容:
マルハニチロは水産・畜産・加工食品を手掛ける日本最大級の水産食品企業です。冷凍食品、缶詰、加工食品、養殖事業を四本柱とし、国内10カ所以上の海面養殖場を保有。完全養殖クロマグロ「ブルークレスト」やブリ・カンパチなどの養殖技術で業界トップクラスの実績を持っています。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
マルハニチロは2022年10月、三菱商事と共同出資で陸上養殖事業会社「アトランド」を設立し、富山県入善町に原魚ベースで2,500トン規模の循環式陸上養殖施設を建設。2025年度の稼働開始、2027年度の本格出荷を目指しています。アトランティックサーモンの国産化は、年間3万トン超を輸入に依存する現在の市場構造を根本から変える可能性があります。三菱商事の販売網と組み合わせることで、外食・スーパー向けの安定供給体制が一気に整う点も強みです。さらに同社は近畿大学と連携し、完全養殖クロマグロを2015年度から出荷開始、欧州向け輸出も計画。高市政権が掲げる「品種保護によるブランド化」「農林水産物の輸出拡大」と完全に整合する戦略を取っています。海面養殖で蓄積した世代を超えた育種技術と疾病対策ノウハウは、陸上養殖参入企業にとって参入障壁の高い無形資産であり、新規参入企業との明確な差別化要因になります。
◎ 企業沿革・最近の動向:
2007年に大洋漁業系のマルハとニチロが経営統合して誕生。世界的な水産物需要拡大を背景に、海外養殖事業の拡張、加工食品の高付加価値化を進めています。2024年以降、富山サーモン陸上養殖施設の建設が本格化し、2027年本格出荷に向けた進捗が市場の注目を集めています。
◎ リスク要因:
魚価市況の変動、為替動向、海外養殖事業の現地リスク、循環式陸上養殖の電気代を含むランニングコスト負担、稚魚調達リスクが主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.maruha-nichiro.co.jp/corporate/news_release/
【養魚飼料の総合メーカー】林兼産業 (2286)
◎ 事業内容:
林兼産業は1924年創業、山口県下関市に本社を置く水産・畜産加工と養殖飼料の総合メーカーです。ハム・ソーセージ、水産加工品、ペットフード、養魚飼料、医薬品中間体まで多岐にわたる事業を展開。養魚飼料事業ではブリ、マダイ、サーモン、ヒラメなど多魚種向けに配合飼料を製造しています。
・ 会社HP:
https://www.hayashikane.co.jp/
◎ 注目理由:
陸上養殖の本格普及で確実に恩恵を受けるのが養魚飼料メーカーです。陸上養殖は密度が高く、給餌効率が事業採算性を直接左右するため、高機能・低魚粉飼料の需要が急増しています。林兼産業は全国海水養魚協会の正会員として60年以上の養殖飼料開発実績を持ち、国内有数の魚種別配合技術を保有。陸上養殖事業者が増加するほど、同社の飼料販売も拡大する構図にあります。海面養殖から陸上養殖への市場シフトが進んでも、飼料供給は不可欠であり、養殖事業の「裏方の必需品」を握るポジションは安定的なキャッシュフローを生みます。さらに同社は飼料用魚粉の代替原料として植物性タンパクや昆虫タンパクを活用した次世代飼料の開発も進行中で、SDGs・ESG投資の文脈でも注目度が高い銘柄です。時価総額が比較的小さいため、テーマ買いが集中した際の値動きも軽い点が個人投資家にとって魅力です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1924年大洋捕鯨の関連会社として設立。戦後は食肉加工・水産加工に多角化し、養魚飼料事業を本格化。近年は飼料原料の高騰を製品価格に転嫁する取り組みと、養魚用機能性飼料の開発を加速。中国の水産物輸入停止措置撤廃の動きが報じられた際には養殖関連株として連想買いも入りました。
◎ リスク要因:
魚粉・大豆粕・小麦など飼料原料価格の変動、為替(原料の多くが輸入)、養殖魚価の下落による顧客採算悪化、食肉加工事業の競争激化が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/2286
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
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◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.hayashikane.co.jp/ir/
【FRDジャパンに資本参加した水産加工大手】STIフードホールディングス (2932)
◎ 事業内容:
STIフードホールディングスはコンビニエンスストア向けの水産惣菜・米飯・寿司ネタを中心に展開する水産加工大手です。セブンイレブン向けが主力で、おにぎり・寿司・サラダなど中食向け水産加工品で高シェアを保有。鮭・サバ・カツオ・マグロを中心に原料調達から加工・物流まで一貫体制を構築しています。
・ 会社HP:
https://www.stifood.co.jp/
◎ 注目理由:
STIフードホールディングスは三井物産が主導する陸上養殖ベンチャー「FRDジャパン」の第三者割当増資に出資しており、国産サーモントラウトの安定調達体制を構築しようとしています。中食市場ではサーモン使用量が急増している一方、輸入チリ産・ノルウェー産サーモンは為替や国際市況に翻弄されやすく、原料調達の安定化が経営課題でした。陸上養殖サーモンが本格供給されれば、コンビニ向け寿司ネタ・サーモン弁当などの差別化と原価安定化を同時に実現できます。さらに「国産」「サステナブル」のラベリングが可能になり、付加価値も向上。コンビニ各社のESG対応ニーズとも合致し、有利な販売価格交渉が可能になります。高市政権の「食料自給率の向上」政策が追い風となれば、原料の国産化を進める同社は政策恩恵銘柄の代表格として再評価される可能性があります。中食市場は人口減少下でも成長セグメントであり、長期的な事業成長と政策テーマの両面から注目できます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1948年に創業、コンビニ向け水産加工品で成長を遂げ、2020年に東証マザーズ上場、その後プライム市場へ昇格。FRDジャパン出資のほか、米国・タイ・ベトナムなどでのグローバル供給網構築も進めています。中食需要の拡大に対応した工場増設も継続中です。
◎ リスク要因:
特定大口顧客への売上集中、原料魚の国際市況変動、人件費・物流費の上昇、FRDジャパンの陸上養殖事業の収益化遅延リスクが主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/2932
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/2932.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.stifood.co.jp/news/
【陸上養殖プラント建設の隠れた本命】長谷工コーポレーション (1808)
◎ 事業内容:
長谷工コーポレーションはマンション建設で国内No.1の総合建設会社です。設計・建築・販売・管理を一気通貫で手掛けるビジネスモデルが特徴。近年は環境関連・物流施設・大型建築への多角化を進めており、新規分野として陸上養殖プラント建設にも参入しています。
・ 会社HP:
https://www.haseko.co.jp/
◎ 注目理由:
長谷工コーポレーションは三井物産主導のFRDジャパンへの第三者割当増資に出資し、陸上養殖プラントの建設・施工パートナーとしてのポジションを確立しています。陸上養殖の本格普及には、年産1,000トン超の大規模プラントが各地で必要となり、コンクリート水槽・配管・空調・断熱・ろ過設備を含む複合的な建築技術が求められます。マンション建設で培った大規模工事の管理ノウハウ、コンクリート技術、設備工事ネットワークは、陸上養殖プラント建設にそのまま転用可能。マンション需要が人口減少で頭打ちとなる中、新規成長分野として陸上養殖プラント市場が同社の中長期成長を支える可能性があります。高市政権が「陸上養殖施設への投資促進」を明言しており、補助金や税制優遇が付与されれば、施設建設需要が急拡大する蓋然性が極めて高い状況です。建設業界では珍しいテーマ性のある銘柄として、市場の評価を受け直す余地が大きいでしょう。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1937年創業、戦後マンション建設で急成長。2024年以降は建設費高騰のなかでも収益性を維持しつつ、新規事業領域として水産・農業関連プラントへの進出を加速。FRDジャパン出資はその象徴的な動きです。配当性向も高く、株主還元も継続的に実施しています。
◎ リスク要因:
マンション販売市況の悪化、建設資材価格の変動、人手不足による工期遅延、新規分野(陸上養殖プラント)での実績不足、金利上昇による不動産需要減退が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/1808
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/1808.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.haseko.co.jp/hc/news/
【AIIoT陸上養殖システムを展開】NECネッツエスアイ (1973)
◎ 事業内容:
NECネッツエスアイはNECグループの中核ICTソリューション企業で、ネットワーク構築、システムインテグレーション、IoT基盤、コミュニケーションサービスを展開しています。社会インフラ、エンタープライズ、公共・医療向けに強みを持ち、近年はDX・スマートシティ・環境関連分野へ事業領域を拡大しています。
・ 会社HP:
https://www.nesic.co.jp/
◎ 注目理由:
NECネッツエスアイは2019年9月、国内最大級の陸上養殖事業者である林養魚場と共同出資会社を設立し、AIとIoTで水質管理・自動給餌を最適化したスマート陸上養殖システムを展開しています。エネルギー効率を高めて電気代を抑える独自技術を実装し、フランチャイズ展開を構想。10年間で国内外にパートナーを増やし、ビジネス全体で年間売上高300億円を目指しています。陸上養殖の最大コストは電気代であり、ここを抑えられる技術は決定的な競争優位となります。さらにフランチャイズモデルが軌道に乗れば、養殖場ごとの設備売上に加え、運用支援・システム保守の継続収益が見込め、単発のSI案件と異なる安定的な収益構造を構築できます。高市政権の「スマート技術による生産性向上」「フードテックへの投資促進」と完全にマッチするビジネスモデルであり、政策恩恵を最大限に享受できるポジションにいます。NECグループの信用力もあり、自治体や大手食品企業との提携拡大が期待されます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1953年設立、NECグループ通信工事会社として成長。2020年代に入りDX・脱炭素・地方創生領域へのシフトを加速。スマート陸上養殖は同社「Empowered Office」「DX推進」戦略の中で食料安全保障領域の代表的取組と位置付けられています。配当政策にも注力し、株主還元意欲が高い銘柄です。
◎ リスク要因:
NECグループ向け売上比率の高さ、官公庁案件の予算動向、IT人材不足による受注機会損失、陸上養殖事業の収益化スピードが想定を下回る可能性が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/1973
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/1973.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.nesic.co.jp/news/
【産業ガスと陸上養殖の意外な接点】エア・ウォーター (4088)
◎ 事業内容:
エア・ウォーターは産業ガス(窒素・酸素・アルゴン)国内シェア上位の総合化学企業です。デジタル&インダストリー、エネルギー、ヘルス&セーフティ、農業&食品、海外と5つのセグメントで事業を展開。医療用ガス、食品冷凍、半導体向け特殊ガスから、農業・食品まで幅広い領域をカバーしています。
・ 会社HP:
https://www.awi.co.jp/
◎ 注目理由:
エア・ウォーターは三井物産主導のFRDジャパン第三者割当増資に出資しており、陸上養殖事業に深くコミットしています。陸上養殖は水中の溶存酸素濃度を高い水準で維持することが品質と生産性の鍵であり、同社が強みを持つ酸素ガス供給技術は陸上養殖プラントにとって不可欠なインフラです。さらに同社は液化炭酸ガスやドライアイスを活用した水産物の冷凍・物流ソリューションを保有しており、養殖魚の出荷物流まで一気通貫で支援できる稀有な企業です。農業・食品セグメントでは農産物の輸送・冷凍・加工も手掛けており、陸上養殖プラントから食卓までのコールドチェーン全体を提供できる点が他社にない強みです。高市政権が掲げる「フードテック」「アグリテック」「食料安全保障」の3つの政策テーマに同時に関連する稀有なポジションを確保しており、政策恩恵を多面的に享受できます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1929年創業の北海道酸素を起源とし、産業ガス専業から多角化を加速。2024年以降は半導体特殊ガス事業の拡大、医療ガス事業の強化、農業・食品セグメントの構造改革を進めています。FRDジャパン出資は同社の成長戦略を象徴する動きとして注目されています。
◎ リスク要因:
電力価格上昇によるガス製造コスト増、半導体市況の変動、医療ガス事業の規制対応、海外事業の為替変動、新規事業の収益化リスクが主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/4088
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4088.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.awi.co.jp/ja/news/
【樹脂タンクと水処理で陸上養殖を支える】積水化学工業 (4204)
◎ 事業内容:
積水化学工業は住宅、高機能プラスチックス、環境・ライフラインの3セグメントで事業を展開する総合化学メーカーです。塩ビ管、雨樋、貯水タンク、半導体向けフィルム、住宅用太陽光発電など多岐にわたる製品を提供。社会インフラと環境関連で強固な事業基盤を持ちます。
・ 会社HP:
https://www.sekisui.co.jp/
◎ 注目理由:
積水化学工業はFRDジャパンの第三者割当増資に出資し、陸上養殖向け水槽・配管・水処理ソリューションの提供に関与しています。陸上養殖プラントは大型FRP水槽、塩ビ製配管、ろ過装置を大量に必要とし、同社の樹脂加工技術と上下水道インフラ事業のノウハウが直接活用できます。さらに同社は環境・ライフラインセグメントで雨水貯留システム、汚水処理プラントを手掛けており、陸上養殖の循環式水処理技術と高い親和性を持ちます。日本国内で陸上養殖プラントの建設が本格化すれば、配管・水槽・貯水システムの大型受注機会が継続的に発生します。住宅事業の成熟化が進むなか、新たな成長領域として水産・農業向けインフラ事業の重要性が高まっており、市場では「化学メーカーとしての陸上養殖関連銘柄」として再評価される可能性があります。ペロブスカイト太陽電池やフィルム事業など他の成長テーマも豊富で、ポートフォリオ全体としての投資妙味も大きい銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1947年創業、戦後の住宅・インフラ需要を背景に成長。近年は脱炭素対応として再生可能エネルギー、半導体材料、CCUS技術への投資を加速。陸上養殖向け水処理事業もこの新成長戦略の中に位置付けられています。配当・自社株買いを含む株主還元も積極的です。
◎ リスク要因:
住宅市場の縮小、原料価格の変動、海外事業の為替リスク、半導体市況の変動、新規分野での収益化スピードが主なリスク要因です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/4204
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/4204.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.sekisui.co.jp/news/
【水処理装置で陸上養殖の心臓を握る】月島ホールディングス (6332)
◎ 事業内容:
月島ホールディングスは上下水道汚泥処理装置で国内トップクラスのシェアを持つ水処理エンジニアリング会社です。化学プラント、産業排水処理、汚泥再資源化、エネルギー回収など、水と環境に関わるエンジニアリング事業を幅広く展開しています。
・ 会社HP:
https://www.tsk-g.co.jp/
◎ 注目理由:
陸上養殖の核心技術は閉鎖循環式水処理であり、養殖水の硝化・脱窒・固液分離・脱気・酸素溶解といった連続処理が品質と歩留まりを決定づけます。月島ホールディングスは下水処理場で蓄積した最先端の生物処理技術、汚泥脱水技術、固液分離技術を保有しており、陸上養殖プラントへの応用ポテンシャルが極めて大きい企業です。海外大手陸上養殖企業の閉鎖循環式システム(RAS:Recirculating Aquaculture System)も基本的に下水処理技術の応用であり、月島の技術は世界水準で通用します。日本国内で陸上養殖プラントが本格普及すれば、水処理装置の受注が大型化し、長期メンテナンス契約による継続収益も見込めます。高市政権の「危機管理投資」「食料安全保障」政策下で陸上養殖プラント補助金が拡充されれば、月島が手掛ける水処理プラント市場は中期的に倍増する可能性があります。地味ながら陸上養殖の本質を握る「最重要インフラ提供者」として、市場の再評価が期待されます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1905年創業、戦後は上下水道整備で急成長。2014年に持株会社体制に移行し月島ホールディングスとなりました。2024年以降、ESG投資の追い風と国内インフラ更新需要を背景に受注が増加。海外水処理事業や食品工場向け排水処理の拡大も進めています。
◎ リスク要因:
公共インフラ予算の動向、海外案件の為替・カントリーリスク、競合との価格競争、人材確保の難しさ、陸上養殖向け水処理市場の立ち上がりスピードが主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/6332
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/6332.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.tsk-g.co.jp/ja/news.html
【水処理薬品とプラントで世界トップの実力】栗田工業 (6370)
◎ 事業内容:
栗田工業は水処理薬品と水処理装置の専業大手で、半導体・電子産業向け超純水装置で世界トップクラスのシェアを誇ります。一般水処理、超純水製造、排水処理、汚泥処理まで水に関するソリューションを総合的に提供しています。
・ 会社HP:
https://www.kurita-water.com/
◎ 注目理由:
栗田工業は水処理薬品・装置の世界的リーディングカンパニーであり、陸上養殖プラント市場への波及効果は計り知れません。半導体製造で求められる超純水技術は、陸上養殖の水質管理にも応用可能。生物処理装置「バイオプラネット」、無機凝集剤自動注入制御「S.sensing CS」、AI画像認識による水処理監視など、最先端の水処理ソリューションを保有しています。閉鎖循環式陸上養殖の水質維持における硝化・脱窒・除濁・殺菌は、栗田が半導体・電子産業で培ってきた水処理ノウハウと高い親和性があります。今後、陸上養殖プラントが大型化・高度化するにつれ、栗田の水処理薬品の継続販売、装置メンテナンス、水質モニタリングサービスの市場機会が拡大します。同社のCSV(共通価値創造)ビジネスモデルは、装置販売だけでなく長期的な薬品・運用サービスでストック収益を稼ぐ構造であり、陸上養殖の運用ビジネスとも相性が良好です。半導体好況の追い風と陸上養殖関連の新規需要の両方を享受できる銘柄として注目されます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1949年創業、ボイラー清缶剤からスタート。1953年に純水装置事業を開始し、半導体向け超純水で世界的地位を確立。2026年3月期第3四半期は売上高3,036億円、営業利益402億円と増収増益を達成しており、財務基盤の盤石さも光ります。海外事業の拡大も継続中です。
◎ リスク要因:
半導体市況の変動、海外事業の為替リスク、競合との価格競争、新規分野(陸上養殖水処理)の市場立ち上がりスピード、原材料価格の上昇が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/6370
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/6370.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.kurita-water.com/news/
【魚群探知機と養殖管理で世界をリード】古野電気 (6814)
◎ 事業内容:
古野電気は世界初の魚群探知機を実用化した舶用電子機器メーカーです。商船向けレーダー・GPS・AIS(船舶自動識別装置)、漁船向け魚群探知機・ソナー、医療機器、無線通信機器を展開。世界の商船・漁船向け電子機器で圧倒的なシェアを保有しています。
・ 会社HP:
https://www.furuno.com/
◎ 注目理由:
古野電気は伝統的な漁業向け魚群探知機・ソナーの製造で培ったセンシング技術を活用し、陸上養殖向けの水質モニタリング、生育環境センシング、画像認識による魚体管理ソリューションを開発・展開しています。海中音響技術は陸上養殖水槽の魚体個体識別、給餌タイミング最適化、疾病早期発見にも応用可能。陸上養殖は密度が高いため疾病蔓延リスクが大きく、AIセンサーによる早期発見は事業継続の鍵を握ります。同社が舶用機器で蓄積したサーバ・通信プロトコル・データ解析技術は陸上養殖プラントのDX基盤としても活用できます。2025年以降は商船向け事業の好調さを背景に過去最高の売上・利益を達成、上期業績予想を上方修正するなど業績モメンタムも強い状況です。漁業から養殖、海面養殖から陸上養殖へとパラダイムシフトが進むなかで、古野電気のセンシング技術は新たな成長フィールドを開拓しています。世界中の漁業・養殖事業者にネットワークを持つ点も強みです。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1948年創業、世界初の魚群探知機を実用化した技術志向の企業。2024年以降は商船向け業績が好調で、決算は売上・利益とも過去最高を更新。サイバーセキュリティ認証取得や衛星通信領域への進出も加速しています。航海機器のDNVサイバーセキュリティ認証取得は日本初の快挙でした。
◎ リスク要因:
商船・漁業市場の景気変動、為替変動、サイバー攻撃による情報流出、海外事業の地政学リスク、舶用機器の競合激化が主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/6814
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/6814.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.furuno.co.jp/news/
【ファビオス担体で陸上養殖の水処理を革新】カナデビア (7004)
◎ 事業内容:
カナデビア(旧日立造船)はゴミ焼却発電プラント、上下水道プラント、舶用エンジン、シールド掘進機、洋上風力など環境・インフラ事業を幅広く展開する総合エンジニアリング企業です。2024年に「日立造船」から「カナデビア」へ社名変更し、環境・インフラ専業企業としての姿を鮮明にしました。
・ 会社HP:
https://www.kanadevia.com/
◎ 注目理由:
カナデビアは独自開発した硝化担体「ファビオス」を活用した陸上養殖向け水処理システムで業界の注目を集めています。閉鎖循環式陸上養殖の最大の難敵は水中アンモニアの蓄積であり、ファビオスはこの有害物質を効率的に分解しつつ水槽設備をコンパクト化、建築コストを抑えられる革新的な技術です。同社は多数の上下水処理プラントの建設・運転実績を持ち、独自の生物処理技術と組み合わせた陸上養殖水処理システムを展開。Metoreeの陸上養殖設備メーカー注目ランキングでも上位に位置するなど、陸上養殖関連企業として明確な認知を確立しています。さらに同社はゴミ焼却プラント事業で全国の自治体と密接な関係を持ち、廃熱を活用した養殖プラントの併設提案も可能。「環境・エネルギー・食料」を統合したソリューションとして他社に真似できない価値提案ができます。直近で全固体電池事業をスズキへ譲渡するなど事業ポートフォリオの整理を進めており、本業の環境エンジニアリングへの集中度が高まっています。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1881年大阪鉄工所として創業、1943年に日立造船となり、2024年10月にカナデビアへ社名変更。造船から環境・インフラ専業へ転換。2026年3月期第3四半期は環境部門の収益悪化で営業損失となるなど課題もありますが、技術力と顧客基盤は強固。中東でのeメタン製造や海水淡水化など新規事業も進めています。
◎ リスク要因:
ゴミ焼却プラント案件の収益性悪化、海外事業の為替・カントリーリスク、新規事業(陸上養殖水処理)の収益化スピード、環境関連の競争激化、自己資本比率低下が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/7004
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/7004.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.kanadevia.com/news/
【駐車場でバナメイエビを養殖する異色のホームセンター】コーナン商事 (7516)
◎ 事業内容:
コーナン商事は近畿地方を中心に全国展開するホームセンター大手です。DIY用品、家庭用品、園芸用品、ペット用品、自動車用品、住居用品など幅広い商品を取り扱います。プロ・職人向け業態「コーナンPRO」の展開でも知られています。
・ 会社HP:
https://www.hc-kohnan.com/
◎ 注目理由:
コーナン商事は2023年8月、子会社コーナンビジネスイノベーション(KBI)を通じ、完全閉鎖型循環式陸上養殖を行うアクアステージの協力のもと、ホームセンターの駐車場の一画を利用した「バナメイエビ」陸上養殖事業を開始しました。これは小売業界では異色の取り組みであり、店舗集客と新規事業収益の両立を狙うユニークなビジネスモデルです。バナメイエビは日本国内で年間20万トン以上が消費される一方、ほぼ全量を東南アジアからの輸入に依存しており、国産化されれば差別化された商品となります。コーナン商事の取り組みは小規模分散型の陸上養殖モデルの先駆事例として全国の小売・外食事業者に波及する可能性があります。さらに同社は飲食店向けの活エビ販売、ふるさと納税向け展開も視野に入れており、収益機会は多面的です。ホームセンターは集客力のある立地に駐車場を保有しており、未活用スペースの収益化と陸上養殖の普及が同時に進む構造は、政府が掲げる地方創生政策とも完全に合致します。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1978年創業、近畿圏のホームセンター大手として成長。バナメイエビ養殖事業のほか、無人決済店舗、プロ向け業態の拡大、PB商品の強化を進めています。2024年以降は陸上養殖事業の拡張可能性が市場で評価され、株価は高値圏で推移しています。
◎ リスク要因:
小売市況の変動、エネルギーコスト上昇、人件費・物流費の増加、新規事業(陸上養殖)の収益化スピード、競合ホームセンターとの差別化が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/7516
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/7516.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.hc-kohnan.com/news/
【閉鎖循環式陸上養殖設備のメーカー商社】リックス (7525)
◎ 事業内容:
リックスは産業機械・工具・部品を製造販売する「メーカー商社」で、半導体・自動車・鉄鋼・造船向けに各種機器を展開しています。九州を地盤に、製鉄所向け機械・配管、半導体製造装置部品、産業用ポンプ、流体制御機器など多岐にわたる商材を扱う技術系商社です。
・ 会社HP:
https://www.rix.co.jp/
◎ 注目理由:
リックスは「養殖ビジネス」関連事業として閉鎖循環式の陸上養殖設備を手掛けており、製鉄・半導体で培った流体制御・配管技術を陸上養殖プラントに転用する独自のポジションを確立しています。同社の閉鎖循環式システムは外部環境の影響を受けにくく、アニサキスや病気のリスクを大幅に低減。アンモニアを微生物分解で脱窒する独自技術により、水替え期間を大幅に延長できるのが特徴です。さらにIT技術を導入し、水質や水槽内の画像をスマートフォンで遠隔監視できる仕組みも実装しています。中型銘柄であり時価総額が大手と比較して小さいため、陸上養殖テーマで物色が向かった際の値動きは軽快です。九州地盤の同社は、九州電力の豊前フィッシュファームを始めとする九州地域の陸上養殖プラント受注機会を地理的優位性とともに獲得できる立場にあります。技術力ある中堅企業として、陸上養殖関連の隠れた本命とも言える存在です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1908年創業の老舗、製鉄所向け機械商社からスタート。半導体・自動車向けへの展開で成長を遂げ、近年は陸上養殖など新規分野へも積極的に進出。直近では半導体関連事業の好調さに加え、陸上養殖事業も中長期成長ドライバーとして位置付けられています。配当性向の高さも魅力です。
◎ リスク要因:
半導体・製鉄市況の変動、為替変動、新規事業の収益化スピード、競合との価格競争、人材確保が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/7525
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◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.rix.co.jp/news/
【ノルウェー陸上養殖サーモンを国内独占販売】丸紅 (8002)
◎ 事業内容:
丸紅は芙蓉グループの中核を担う総合商社です。食料、生活産業、エネルギー、金属、化学、電力、機械、不動産まで幅広い分野で事業を展開。とりわけ穀物トレーディング、食料素材、サーモン水産事業で強固なポジションを保有しています。
・ 会社HP:
https://www.marubeni.com/jp/
◎ 注目理由:
丸紅は2020年4月にニッスイ子会社と共同でデンマークのダニッシュ・サーモンを子会社化し、サーモン陸上養殖に参入。さらに2022年4月にノルウェーのプロキシマー・シーフードと提携し、静岡県小山町の陸上養殖場で生産するサーモンを2024年から10年間、国内独占販売することで合意しました。2024年の出荷数量は約2,500トン、2027年のフル稼働時には約5,300トンの出荷を計画しています。これは国内サーモン市場で輸入品依存からの脱却を促す画期的な動きです。2024年10月25日には国内陸上養殖アトランティックサーモンの本格販売を開始したと発表しており、サプライチェーン全体を握る商社モデルの強みを最大限に活かしています。同社はサーモンのみならず穀物、油脂、飼料原料の取扱でも世界的存在であり、陸上養殖向け飼料の安定調達でも他社にない強みを発揮できます。高市政権の「食料安全保障」「水産物の輸出拡大」政策と完全に整合しており、政策恩恵を多面的に享受できる代表的銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1858年に伊藤忠兵衛が大阪で創業した麻布商を起源とし、1949年に現在の丸紅が分離設立。2020年代に入り食料事業の高度化を加速し、サーモン陸上養殖は同社のサステナブル食品戦略の中核に位置付けられています。配当・自社株買いを含む積極的な株主還元も継続中です。
◎ リスク要因:
商品市況の変動、為替変動、海外事業の地政学リスク、サーモン国際相場の変動、陸上養殖プラントの稼働率低下、提携先のリスクが主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/8002
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
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◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.marubeni.com/jp/news/
【FRDジャパン親会社で陸上養殖の中核】三井物産 (8031)
◎ 事業内容:
三井物産は日本を代表する総合商社の一角で、金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、鉄鋼製品、生活産業、ICT、ヘルスケアなど多岐にわたる事業を展開。食料分野では穀物、水産、加工食品、健康食品まで幅広いポートフォリオを保有しています。
・ 会社HP:
https://www.mitsui.com/
◎ 注目理由:
三井物産は陸上養殖の代表的存在「FRDジャパン」の親会社(出資比率50.4%)として、日本の陸上養殖業界のリーディング企業の一つです。FRDジャパンは独自に開発した閉鎖循環式陸上養殖システムにより、サーモントラウトを養殖・販売しており、2025年7月の第三者割当増資ではエア・ウォーター、STIフードホールディングス、積水化学工業、長谷工コーポレーションなどが参画、増資総額は210億円に達しています。さらに複数金融機関と海洋保護や持続可能な水産業に資する事業資金「ブルーサステナビリティファイナンス」の枠組みを活用した融資契約も締結。これは日本の陸上養殖事業として最大級の資金調達であり、本格的な商業生産フェーズに入ったことを意味します。同社は世界中に物流網と販売チャネルを持つ商社特性を活かし、養殖魚の国内外展開を加速できる立場にあります。高市政権が「品種保護によるブランド化」「農林水産物の輸出拡大」を掲げる中、三井物産はこれらの政策遂行で中核的役割を担う可能性が極めて高い銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1876年に旧三井物産として創業、戦後再編を経て1947年に第一物産が誕生し、1959年に三井物産へ商号変更。2017年4月にFRDジャパンに約9億円を出資し陸上養殖事業に参画、その後追加出資・増資を経て事業を拡大しています。配当・自社株買いを含む株主還元意欲が極めて高い点も特徴です。
◎ リスク要因:
商品市況の変動、為替変動、海外事業の地政学リスク、FRDジャパン陸上養殖事業の収益化スピード、稚魚調達リスクが主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/8031
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8031.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.mitsui.com/jp/ja/news/
【水産卸の大阪雄、養殖事業も展開】OUGホールディングス (8041)
◎ 事業内容:
OUGホールディングスは大阪市中央卸売市場を拠点とする水産物卸売の大手です。1947年の創業以来、水産物荷受事業、市場外水産物卸売事業、養殖事業、食品加工事業、物流事業を統合的に展開。マルハニチロと業務・資本提携しており、子会社にショクリューを擁します。
・ 会社HP:
https://www.oug.co.jp/
◎ 注目理由:
OUGホールディングスは事業セグメントとして「養殖事業」を明確に保有しており、水産物卸売業界では数少ない垂直統合型の事業ポートフォリオを構築しています。陸上養殖が普及するにつれ、生産者と外食・小売を繋ぐ卸売の役割は再評価される見込みです。同社は中央卸売市場を核とする集荷販売機能で関東圏まで販路を拡大しており、2024年度に発表した「OUGグループ中期経営計画2024」では「鮮魚事業の強化」「商品力の強化」「関東マーケットの深耕・拡大」「海外事業の拡大」「サステナブルな事業活動」を5本柱に据えています。陸上養殖魚は計画的かつ年間を通じた安定供給が可能であり、卸売事業者にとっては魅力的な商材です。同社は時価総額がコンパクトで、本格的な養殖テーマ買いの局面では値動きが軽快になる典型的な中小型銘柄であり、テーマ性と業績モメンタムの両面で個人投資家にとって発見の多い銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1947年に大阪市中央卸売市場の水産物卸売業者として創業、2006年に大阪魚市場からOUGホールディングスへ商号変更し純粋持株会社体制へ移行。2025年3月期は売上高3,500億円、純利益45億円と増収増益を達成。サステナブル事業活動への取り組みも強化中です。
◎ リスク要因:
水産物市況の変動、内食需要の停滞、物流費・人件費の上昇、養殖事業の収益化、関東マーケットでの競争激化が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/8041
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8041.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.oug.co.jp/ja/ir/news/
【アトランドでサーモン陸上養殖に本格進出】三菱商事 (8058)
◎ 事業内容:
三菱商事は天然ガス、総合素材、化学ソリューション、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発の10セグメントで事業を展開する日本最大の総合商社です。食品産業セグメントで日本の食料サプライチェーンの中核を担います。
・ 会社HP:
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/
◎ 注目理由:
三菱商事は2022年10月、マルハニチロと共同出資で陸上養殖事業会社「アトランド」を設立し、富山県入善町で循環式陸上養殖システムによるアトランティックサーモンの生産事業を進めています。年間生産能力2,500トンの大規模プラントは2025年度の稼働開始を予定し、2027年度から国内向けに本格出荷を開始する計画です。三菱商事はローソン、コンシューマー食品流通、外食産業のサプライチェーンを保有しており、養殖サーモンの安定した出口販売チャネルを既に確保している点が他社と決定的に違います。また、世界中の食料・水産関連子会社・関連会社のネットワークを通じ、稚魚調達、飼料原料調達、技術提携で他社にない優位性を発揮できます。高市政権の「食料安全保障」「危機管理投資」が強化される中、三菱商事は政策の中核プレーヤーとして補助金・税制優遇・国際ビジネス展開で多面的恩恵を享受できる立場にあります。日本の食料サプライチェーン全体を変革する可能性を秘めた銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1918年三菱合資会社の営業部から分離独立、1954年に現体制を確立。総合商社のリーディングカンパニーとして食料・エネルギー・金属・産業インフラを牽引。アトランドはその食料事業の中核施策の一つで、サーモン国産化の象徴的取り組みとして注目されています。配当性向の高さや自社株買いも積極的です。
◎ リスク要因:
商品市況の変動、為替変動、海外事業の地政学リスク、アトランド事業の稼働率・歩留まりリスク、サーモン国際相場の変動、稚魚調達リスクが主な懸念点です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/8058
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8058.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/
【九州電力と組む陸上養殖の専門商社】ニチモウ (8091)
◎ 事業内容:
ニチモウは水産物専門商社で、水産物の輸入・卸、水産加工品の製造販売、漁業資材、食品加工機械、農畜資材、包装資材、健康食品事業を展開しています。日本水産(現ニッスイ)と長年の親密関係を持ち、独自の販売網と仕入網を構築している老舗商社です。
・ 会社HP:
https://www.nichimo.co.jp/
◎ 注目理由:
ニチモウは2021年4月、九州電力と豊前発電所(福岡県豊前市)遊休地内でのサーモン陸上養殖事業の共同出資会社設立で合意し、フィッシュファームみらい合同会社の中核出資者となりました。同社は九州電力、西日本プラント工業、井戸内サーモンファームと共同で年間生産能力300トンの九州最大級の陸上養殖場を2023年に完成させ、「みらいサーモン」のブランドで福岡県内のスーパー・回転寿司・ホテルへ供給開始。2027年までに数十億円を投じ生産能力を10倍に拡大する計画です。九州電力の発電所遊休地と海水・地下水を活用するモデルは、全国の電力会社遊休資産を活用した陸上養殖事業の先駆事例となる可能性があります。ニチモウは水産専門商社として日本全国の漁業・水産加工業者と密接なネットワークを持ち、養殖サーモンの販売チャネルを既に保有。さらに食品加工機械、漁業資材、健康食品の事業との相乗効果も期待できる稀有な「水産専業商社」です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1910年創業の老舗、戦後は日本水産との連携で漁業資材・水産加工で成長。2021年の九州電力との合意に始まる陸上養殖事業は同社の中長期成長戦略の中核に位置付けられています。麹菌発酵大豆培養物が認知機能低下の軽減に有効と確認されるなど健康食品事業も注目されています。
◎ リスク要因:
水産物市況の変動、為替変動、フィッシュファームみらい事業の歩留まりリスク、九州電力との合弁解消リスク、漁業資材・食品加工機械の競争激化が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/8091
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8091.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://www.nichimo.co.jp/news/

| 区分 | 銘柄 | コード | 陸上養殖でのポジション |
|---|---|---|---|
| 本命 | マルハニチロ | 1333 | 富山サーモン陸上養殖 |
| 本命 | 日本水産 | 1332 | 陸上養殖の研究開発 |
| 本命 | 三菱商事 | 8058 | マルハニチロと共同 |
| 本命 | プロルート丸光 | 8256 | 海産物流通×陸上養殖 |
| 準本命 | 東洋水産 | 2875 | 加工×安定原料調達 |
| 準本命 | ニチレイ | 2871 | 冷凍流通×水産 |
| 準本命 | 極洋 | 1301 | 水産大手 |
| 設備関連 | タカラトミーアーツ | 7867 | —— |
| 設備関連 | クラレ | 3405 | ろ過膜・水処理 |
| 設備関連 | 栗田工業 | 6370 | 水処理装置 |
| 設備関連 | 荏原 | 6361 | 循環ポンプ |
| 飼料 | 日清製粉グループ本社 | 2002 | 飼料原料 |
| 飼料 | 林兼産業 | 2286 | 魚粉・飼料 |
| 流通 | イオン | 8267 | 量販大手 |
| 流通 | セブン&アイ | 3382 | 量販・コンビニ |
| 外食 | スシロー | 3563 | サーモン需要大 |
| 外食 | くら寿司 | 2695 | サーモン需要大 |
| 周辺 | 住友林業 | 1911 | 養殖プラント建設 |
| 周辺 | 日揮HD | 1963 | プラントエンジ |
| 周辺 | ENEOS | 5020 | 電力・水処理 |
【NTTグリーン&フードで陸上養殖DXを推進】NTT (9432)
◎ 事業内容:
NTT(日本電信電話)は日本最大の通信インフラ企業です。NTT東日本・西日本の固定通信、NTTドコモの携帯通信、NTTデータのIT、NTTコミュニケーションズの法人通信を傘下に持ち、データセンター、AI、IoT、スマート農業、スマート水産業まで幅広い領域でDX事業を展開しています。
・ 会社HP:
https://group.ntt/jp/
◎ 注目理由:
NTTは京都大学発ベンチャーで陸上養殖を手掛けるリージョナルフィッシュと共同で合弁会社「NTTグリーン&フード」を設立し、2023年7月から事業を開始しました。事業内容は魚介類の品種改良、生産、販売、再生可能エネルギー、水質浄化プラントを含むサステナブル陸上養殖システムの研究・開発まで幅広く、通信会社が陸上養殖事業の主要プレーヤーになるという業界の常識を覆す事例として注目を集めました。NTTの圧倒的な通信インフラ、データセンター、IoTセンサー網、AI解析力は、スマート陸上養殖の基盤技術としてそのまま活用でき、リージョナルフィッシュのゲノム編集による高速成長魚種の開発と組み合わせることで、世界トップクラスの生産性を実現する可能性があります。高市政権が掲げる「世界トップレベルの植物工場、衛星情報、AI解析、センサーなどの先端技術活用」「フードテック」のすべてに直接該当しており、政策補助金や規制緩和の恩恵を多面的に享受できる立場にあります。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1985年に日本電信電話公社の民営化により発足、戦後最大級の民営化案件として歴史に残ります。2020年代に入り通信インフラから「IOWN(光通信ネットワーク)」「データセンター」「AI」「グローバル展開」へ事業領域を拡大。NTTグリーン&フードはこの「総合ICT企業」戦略の食料分野での体現です。配当も継続的に増配を実施しています。
◎ リスク要因:
通信業界の規制動向、競合(KDDI、ソフトバンク)との競争激化、海外事業の為替・地政学リスク、NTTグリーン&フード事業の収益化スピード、データセンター電力コストの上昇が主なリスクです。
◎ 参考URL(みんかぶ):
https://minkabu.jp/stock/9432
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
https://finance.yahoo.co.jp/quote/9432.T
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
https://group.ntt/jp/newsrelease/


















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