- スーパーの鶏肉売り場で、値札を二度見した夜のこと
- このニュースに反応したら、たぶん負ける
- なぜ私が「三重苦は機会になり得る」と見ているか
- 三つのシナリオで、自分の動きを決めておく
スーパーの鶏肉売り場で、値札を二度見した夜のこと
先週、夕飯の買い出しでスーパーに寄りました。
鶏もも肉のパックを手に取って、値札を二度見しました。グラム100円を超えていたんです。
数年前まで、鶏もも肉は「グラム68円の特売」でカゴに放り込む、それぐらいの存在だったはずです。
私は値札を戻して、別のメーカーのパックも見ました。どれも似たような価格でした。
その時、頭の片隅で「これって、もしかして株でも追うべき変化なのか」と引っかかったんです。
家に帰って調べてみると、案の定、円安・飼料価格・鳥インフルの「三重苦」を背景に、国内の鶏肉価格は静かに、しかし確実に上がっていました。
そしてSNSを開けば、「鶏肉株は最強テーマだ」という威勢のいい投稿が並んでいました。
正直に言います。私はこの「最強テーマ」という言葉に、最初は素直に反応しました。
「乗り遅れるな」という声が、頭の内側でうっすら鳴ったんです。
ですがその後、画面を閉じて、コーヒーを淹れて、もう一度考え直しました。
なぜなら、私は「最強テーマ」という言葉に反応して動いた過去のすべてで、損を抱えてきたからです。
この記事は、鶏肉産業を「買い推奨」する話ではありません。
私が「これは追ってみる価値がある」と判断した理由を、できるだけ正直に書きます。
そのうえで、何を見れば追い続けるべきか、何が起きたら降りるべきか、を一緒に整理します。
つまり、テーマに乗るか降りるかを、感情ではなく条件で判断できる状態にして帰っていただく、ということです。
タイトルにある「選定理由」とは、つまり、そういうことです。
このニュースに反応したら、たぶん負ける
鶏肉と日本株を結びつけるニュースは、最近とても多くなりました。
ですが、すべてが投資判断の材料になるわけではありません。むしろ、ほとんどはノイズです。
私が「これは無視していい」と考えているニュースを、3つ挙げます。
ひとつ目。「○○県で鳥インフル確認、○万羽殺処分」という見出しのニュースです。
このニュースは、関連銘柄の株価を一時的に動かします。多くの場合、売られて、その後数日で戻します。
このニュースが誘発する感情は、「今すぐ何か起きそう」という焦りです。
ですが、日本の鶏卵・鶏肉生産規模に対して、数十万羽の殺処分は構造を変える数字ではありません。
過去にこの種のニュースで動いた個人投資家のうち、私が知る限り多くの方は、戻し局面で持ち高を解消できず、結局往復で損を抱えました。
ふたつ目。「鶏肉、最高値を更新」という価格報道です。
これは事実ですが、すでに織り込まれている情報です。
価格が高いという報道が出回る頃には、上場企業の業績にはとっくに反映され、株価にも織り込まれています。
「最高値だから上がる」と感じたら、それは私たちの感情が遅れて反応しているだけ、と疑ったほうがいいです。
みっつ目。インフルエンサーやSNSの「最強テーマ」発言です。
身も蓋もない話ですが、ある特定のテーマがSNSで「最強」と呼ばれ始めた時、その上昇のかなりの部分はもう終わっています。
このノイズが誘発する感情は、いわゆるFOMO、つまり「乗り遅れたくない」という焦りです。
私もこの感情にやられて、テーマ株の天井近くで掴んだ経験が、一度や二度ではありません。
では、何を見ればいいのか。私が今、注視しているシグナルは3つです。
ひとつ目のシグナルは、国内鶏肉卸売価格の月次推移です。
農林水産省が公表している食肉の卸売価格動向、これが上昇基調を「維持」しているかが論点です。
確認頻度は月1回で十分です。週次や日次で確認しても、意味のある変化は見えません。
これが下落に転じたら、価格転嫁の前提が崩れ始めたサインと、私は読みます。
ふたつ目のシグナルは、飼料価格、特にトウモロコシ・大豆粕の動向です。
シカゴ商品取引所のトウモロコシ先物、これが鶏のエサのコストを左右します。
ここが下がれば鶏肉メーカーの利益は改善します。逆に急騰すれば、利益はあっという間に削られます。
確認頻度は週1回程度で十分です。私は週末にチャートをざっと眺めるだけです。
みっつ目のシグナルは、主要鶏肉関連企業の四半期決算における「価格転嫁の手応え」です。
決算短信や説明会資料の中で、原材料価格の上昇を販売価格にどれだけ転嫁できているかが分かります。
売上が伸び、利益率も維持または改善している企業は、三重苦を「逆手に取れている」企業です。逆なら、苦しんでいるだけです。
このシグナルだけは、四半期に1回しか更新されません。だからこそ、決算発表日には必ず目を通すようにしています。
なぜ私が「三重苦は機会になり得る」と見ているか
ここから、私の解釈に入ります。
事実の整理から始めます。これは一次情報レベルの話です。
日本の食肉自給率は全体で50%程度ですが、鶏肉に限ると60%台です。これは牛肉(40%前後)より高い数字です。
つまり、日本の食卓に並ぶ鶏肉の半分以上は、国産で賄われているということです。
そして円安が進行すると、輸入鶏肉(主にブラジル産、タイ産)の価格は円ベースで上昇します。
その結果、国産鶏肉と輸入鶏肉の価格差が縮まり、国産の競争力が相対的に上がります。
これが、円安が国内鶏肉産業にとって「逆風」だけではない理由です。
飼料高についても、似た構造があります。
トウモロコシなどの飼料は基本的に輸入なので、飼料高は国内鶏肉メーカーのコストを直撃します。
ですが、飼料高は世界中の鶏肉生産者にとって同じ問題です。だから世界の鶏肉価格そのものが上がります。
すると、国内メーカーがコスト上昇分を価格転嫁できる地合いが整います。逃げ道のあるコスト高、と言ってもいいかもしれません。
鳥インフルエンザは、短期的には国内供給を減らします。
供給が減って需要が変わらなければ、残った供給者(感染を免れた生産者)は価格決定力を持ちます。
ここまでが事実です。
ここから、私の解釈です。
私はこの構造を、「三重苦のうち、二つは見方を変えれば追い風になり得る」と読んでいます。
円安は国産の競争力を高め、飼料高は世界の鶏肉価格そのものを押し上げ、鳥インフルは需給を引き締める。
ただし、これが成立するためには、いくつかの前提が必要です。
前提その1。為替が円安水準を維持していること。具体的には、ドル円で140円台後半以上の水準を維持していることです。
前提その2。価格転嫁が成功していること。これは決算で確認できます。売上が伸び、利益率も維持または改善していれば、転嫁できています。逆に、売上は伸びているのに利益率が落ちている場合、コスト増を吸収しきれていない可能性が高いです。
前提その3。鳥インフルが「業界全体を揺るがすほどの大規模拡大」をしていないこと。局所的な発生は需給を引き締めますが、業界全体に広がれば全員が苦しくなります。
これらの前提のどれか一つでも崩れたら、私は見立てを変えます。
正直に書くと、特に前提1の為替については、自信がありません。為替は読めません。読めると言う人を、私は信じないことにしています。
ですから、私のこの解釈は「為替が今の水準を維持しているうちは追える」という時限付きの仮説です。
読者の方への提案はこうです。
もしこの解釈に納得していただけるなら、自分なりの「前提の確認方法」を一つだけ決めてください。
私の場合、月初に為替の水準を確認し、四半期ごとに鶏肉関連企業の決算を確認するというルールにしています。
これだけです。これだけで、感情ではなく条件で判断できる状態を保てます。
三つのシナリオで、自分の動きを決めておく
未来を予想することはできません。ですが、シナリオを準備しておくことはできます。
私はこのテーマについて、3つのシナリオを想定しています。
価格転嫁が定着し、利益が伸びる(基本シナリオ)
これは、私が最も蓋然性が高いと考えているシナリオです。
発生条件は、為替が140円台後半を維持し、主要メーカーの四半期決算で売上・利益ともに前年比で伸びていることです。
このシナリオに入った場合、やることは「ポジションを持ち続ける」ことです。利益が乗ったから売りたくなる、という気持ちを抑える局面です。
やらないことは、「最高値更新のニュースに反応して買い増す」ことです。最高値報道は遅行指標であり、織り込まれた後の反応を見ている可能性が高いからです。
チェックするのは、月次の鶏肉卸売価格と、四半期の決算における利益率の推移です。
飼料高が再加速し、価格転嫁が追いつかなくなる(逆風シナリオ)
これが私が一番怖いシナリオです。
発生条件は、トウモロコシ価格の急騰、または、決算で売上は伸びているのに利益率が顕著に低下している、という状態です。
このシナリオに入った場合、やることは「事前に決めた撤退ルールに従って降りる」ことです。一括ではなく、段階的に減らします。
やらないことは、「ナンピン買い下がり」、つまり下がるたびに買い増すことです。テーマ株でナンピンするのは、私の経験上、最も避けるべき行動です。
チェックするのは、シカゴのトウモロコシ先物、および、世界の鶏肉価格の推移です。
判断がつかない(様子見シナリオ)
決算が出るまで業績が分からない。為替が乱高下している。鳥インフルの拡大規模が読めない。こうした「霧の中」の状態です。
このシナリオに入った場合、やることは「ポジションを増やさず、減らさず、観察する」です。
やらないことは、「霧の中で動く」ことです。視界が悪い時に動くと、私はだいたい間違えます。
チェックするのは、霧が晴れる材料、つまり次の決算発表日や、為替の方向性が定まる経済指標の発表日です。
シナリオを書いておくと、いざその展開になった時に「で、どうするんだっけ」と迷いません。
私はノートの最後のページにこの3つを書いて、ポジションを開く前に必ず読み返すようにしています。
ここで一度、自分に問いかけてみてください
長くなってきたので、ここで一度立ち止まらせてください。
これから書く内容に進む前に、自分の状態を確認していただきたいんです。
ひとつ。あなたが今、「鶏肉株は良さそうだ」と感じているとして、その判断の根拠は数値ですか。それとも誰かの発言や雰囲気ですか。
ふたつ。もし為替が今日から円高方向に振れたら、あなたはこのテーマに対してどう動きますか。動き方を事前に決めていますか。
みっつ。このテーマで仮に利益が乗った時、あなたはどの水準で利確しますか。利確基準を、エントリー前に持っていますか。
これらの問いに即答できなくても、まったく問題ありません。
むしろ、即答できなかったこと自体が、今のあなたに必要な気づきです。
私自身、この3つを自分に問いかけて、最初の2つには答えられませんでした。だからこの記事を書いています。
テーマ株の天井で買った、あの夏の話
ここで、一度、私の失敗談を聞いてください。
数年前の夏でした。あるテーマが、SNSで「最強」と呼ばれ始めていました。
具体的なテーマは伏せますが、ある世界的な需給逼迫を背景にした、商品関連の銘柄群でした。鶏肉ではありません。
ですが、構造はとても似ていました。輸入依存の素材、円安、需給逼迫、という三点セットです。
そのテーマは、半年ほど前から私の視界には入っていました。
ですが、当時の私は「もう少し下がったら買おう」と考え、結局入らないまま、株価は上がり続けました。
毎日チャートを見ては、「あの時に買っていれば」と思いました。私はFOMOの真っただ中にいました。
そしてある夜、SNSで「このテーマは最強だ。まだ間に合う」という投稿が流れてきました。
その投稿には、すでに数千の「いいね」がついていました。私はそれを見て、「みんな同じことを考えているなら、まだ上がる」と判断しました。
買い注文のボタンに指を置いた時、頭の中では「ここで入らないと、また機会を逃す」という声しか聞こえていませんでした。
恥ずかしい話ですが、その時の私は、自分が「最強」という言葉を信じてポジションを建てている、ということに気づいていませんでした。
注文は約定しました。私は数百万円分の関連銘柄を保有することになりました。
そして翌週、株価はピークをつけました。
私はピークの3営業日前に、最後のひと押しで掴んでいました。
そこから先は、書くのも辛いです。下げの度に「ここからは戻すはず」と思い、ナンピンしました。
需給逼迫のニュースは続いていました。だから「ファンダメンタルズは変わっていない」と自分に言い聞かせました。
ですが、株価はどんどん下がりました。
最終的に私は、最初に建てたポジションの3割を失いました。それでも残りは塩漬けにし、半年後に戻り高値で逃げました。
何が間違いだったか。今でも考えます。
タイミングか。確かにそうです。ですが、本質的な間違いはタイミングではありませんでした。
本質的な間違いは、「最強」という言葉が出回ったタイミングで入ったこと。そして「ファンダメンタルズは変わっていない」を、降りない理由として使ったことです。
「ファンダメンタルズは変わっていない」というのは、買う理由としては正しいことがあります。ですが、降りない理由として使うと、ほぼ確実に塩漬けへの入口になります。
なぜなら、ファンダメンタルズは数か月単位で変化するものですが、株価は需給で動くからです。
需給が崩れた時に「ファンダメンタルズは変わっていない」と思考停止すると、需給崩壊に最後まで付き合うことになります。
今でも、当時の月次の証券口座の評価額を見ると、胃が重くなります。あの時の判断を、私は完全には消化できていません。
ただ、あの失敗があったから、今の私はテーマ株に対して3つのルールを持つようになりました。
そのルールを、次に書きます。
あの夏の失敗から作った、私の運用ルール
M5の失敗から、私は3つのルールを作りました。それを今回の鶏肉産業のテーマにも適用しています。
ルール1:資金配分のレンジを先に決める
私の場合、ある単一テーマに割り当てる資金は、株式運用全体の5〜15%までと決めています。
なぜレンジで持つかというと、相場環境によって調整したいからです。
新興テーマで盛り上がっている時(SNSで「最強」が連発される時)は、5%寄りに抑えます。
逆に、テーマがまだ静かで、業績の手応えだけがある時は、15%寄りに置きます。
つまり、賑やかな時こそ控えめに、静かな時こそ多めに、という逆張りの配分です。
これは、人間の感情と逆行する配分です。やってみると分かりますが、賑やかな時に5%に抑えるのは、けっこう辛いです。
ルール2:建て方は分割。期間は最低6週間
私はテーマ株を一括で建てません。最低でも3〜5回に分けます。間隔は1〜2週間ごとです。
つまり、一つのテーマに入りきるのに、最低でも6週間かかる計算です。
なぜこんなに時間をかけるか。一括で入ると、最初の数日で含み損になった時、心理的に身動きが取れなくなるからです。
分割で入っていれば、含み損になった時に「次の買い付けで平均を下げられる」と冷静になれます。
これが正解だと言うつもりはありません。私はこの方法でしか心の平静を保てない、というだけの話です。
ルール3:撤退基準は3点セットで決める
ここが一番大事です。
撤退基準を決めずにポジションを建てるのは、出口のない迷路に入るようなものです。
私はテーマ株について、必ず以下の3点セットで撤退基準を決めます。
価格基準。直近の重要なサポート水準を明確に割ったら撤退します。「明確に」とは、終値ベースで、かつ翌営業日も戻らない場合、と定義しています。
時間基準。ポジションを建ててから、想定したシナリオが12週間経っても進展しないなら、一度降ります。テーマは熱が冷めると思っていた以上に動かなくなります。「持っていれば戻る」という思考は、機会費用を無視しています。
前提基準。M3で書いた前提のいずれかが崩れたら撤退します。今回の鶏肉産業の場合、為替が140円を割って戻らない、または、主要企業の四半期決算で利益率が前年比で顕著に低下、のどちらかです。
この3つは、どれか一つでも該当したら撤退、というルールにしています。AND条件ではなくOR条件です。
なぜか。基準を厳しくすると、結局降りられないからです。
3つのうち1つ該当で降りる、と決めると、機械的に動けます。
初心者の方へ、一つだけ救命具を
長く投資をしている方には不要かもしれませんが、初心者の方にだけ、一つお伝えしたいことがあります。
判断に迷ったら、ポジションを半分にしてください。間違えてもダメージが半分になります。迷いは市場からのサインです。
「何かおかしい」と感じる感覚は、論理化される前の、市場の異変を察知する力です。
それを無視して論理だけで動こうとすると、私のように、痛い目を見ます。
エントリー前にスクリーンショットしてほしい7つの問い
ここまでの話を、スマホに保存できる形にしておきます。
このテーマに資金を投じる前に、以下の7つに「はい/いいえ」で答えてみてください。「いいえ」が一つでもあれば、ポジションを建てる前にやることがあります。
ドル円が140円台後半を維持していることを、自分の目で確認しましたか。
シカゴのトウモロコシ先物の直近の方向性を、自分の目で確認しましたか。
関連企業の直近の四半期決算で、売上と利益の両方が前年比で伸びていることを確認しましたか。
自分のポジションサイズが、株式運用全体の15%以下に収まる計算になっていますか。
撤退基準を、価格・時間・前提の3点セットで、エントリー前に紙またはメモに書きましたか。
自分が今このテーマに反応している理由は、「最強テーマ」という言葉ではなく、数値ですか。
ポジションを一括ではなく、3〜5回の分割で建てる計画になっていますか。
7つすべてに「はい」と答えられた時にだけ、ポジションを建てる。
これだけで、テーマ株の典型的な失敗の8割は避けられる、と私は思っています。
「それって結局、テーマ株投機では?」という指摘について
ここで、想定される最も強い反論に答えておきます。
「三重苦を逆手に取る」だの「価格転嫁の構造変化」だの、結局それはテーマ株を後付けで正当化しているだけではないか。
この指摘は、もっともです。
正直に言うと、私自身、この記事を書きながら、何度も自分にこの問いを向けていました。
私の答えは、こうです。
これがテーマ株投機になるか、構造変化への投資になるかは、「入り方」と「降り方」で決まります。
入り方の話。
「最強テーマ」「乗り遅れるな」という言葉に反応して入るなら、それはテーマ株投機です。
数値的な前提(為替水準、業績の利益率推移)を確認したうえで入るなら、構造変化への投資の入口に立っています。
降り方の話。
降り方を決めずに入るなら、ほぼ確実にテーマ株投機の罠にはまります。
価格・時間・前提の3点セットで撤退基準を決めて入るなら、たとえ結果として損失が出ても、それは規律ある投資の損失です。
つまり、銘柄やテーマがテーマ株投機かどうかを決めるのではなく、「私たちの入り方と降り方」がそれを決めます。
ですから、この記事の核は「鶏肉産業を買え」ではありません。
「鶏肉産業というテーマを、テーマ株投機ではなく構造変化への投資として扱うために、何を確認し、どこで降りるか」、これが核です。
それでも、「結局やっていることは外形的には同じだ」と感じる方もいると思います。
その感覚は、ある意味で正しいです。完全に一致はしませんが、外から見ればよく似ています。
違うのは、降りた後の自分の状態です。
規律で降りた損失からは学びが残ります。感情で降りた損失からは、後悔と「次こそは」だけが残ります。
私はこの差は、長く投資を続けるうえで決定的だと思っています。
明日、スマホを開く前に確認することを一つだけ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
長くなりましたので、最後に要点を3つだけに絞ります。
ひとつ。鶏肉産業の「三重苦」は、価格転嫁が成立する局面では追い風に転換し得る、というのが私の解釈です。
ふたつ。ただしこれは、為替・飼料・需給という前提の上に成り立つ仮説であり、前提が崩れれば見立ても変わります。
みっつ。テーマに乗るか降りるかは、感情ではなく条件で決める。具体的には、価格・時間・前提の3点セットの撤退基準を決めてから入る。
そして、明日スマホを開いたら、まず一つだけ確認してください。
それは、ドル円の水準です。
140円台後半を維持しているか、それとも割り込んでいるか。これだけで、今回の話の前提が機能しているかどうかが分かります。
毎日見る必要はありません。月初に1回見るだけで十分です。
このテーマが「最強」かどうかは、私には分かりません。
ですが、追ってみる価値があるかどうかについて、私は今、追ってみる側に立っています。
ただし、いつでも降りる準備をしながら、です。
煽られて入るのも、煽られて降りるのも、どちらも避けたい。
そんな静かな立ち位置で、私はこのテーマを見ています。
タイトルにある「選定理由」は、結局、これに尽きます。
本記事は投資助言を目的としたものではありません。 記載された内容は筆者個人の見解であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。 投資に関する最終判断は、ご自身の責任において行ってください。
| 章タイトル | 記事内での位置づけ |
|---|---|
| 1. スーパーの鶏肉売り場で、値札を二度見した夜のこと | 本記事固有の論点を整理 |
| 2. このニュースに反応したら、たぶん負ける | 本記事固有の論点を整理 |
| 3. なぜ私が「三重苦は機会になり得る」と見ているか | 本記事固有の論点を整理 |
| 4. 三つのシナリオで、自分の動きを決めておく | 本記事固有の論点を整理 |
| 5. 価格転嫁が定着し、利益が伸びる(基本シナリオ) | 本記事固有の論点を整理 |

















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