「セル・イン・メイ」を鵜呑みにした投資家が今年だけは負ける理由 アノマリーに振り回されない5月の鉄則

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本記事のポイント
  • 5月が怖いのではなく、言葉に飲まれるのが怖い
  • カレンダーの声より先に捨てたいもの
  • 無視していいノイズ
  • 今年だけは見落としたくないシグナル
マーケットアナリスト
「5月が怖いのではなく、言葉に飲まれるのが怖い」のくだりが、まさにこの記事の出発点です。テーマ全体の資金の動きが気になるという前提で読み進めると論点が整理されます。

5月に売るかどうかではなく、何を見たら軽くし、何を見たら残すかを決めておくための記事です。

5月が怖いのではなく、言葉に飲まれるのが怖い


5月になると、毎年のように出てきます。

セル・イン・メイ
5月に売って、相場から離れろ。
秋まで戻ってくるな。
そういう昔からの相場格言です。

正直、この言葉を見ると、少し心がざわつきます。
含み益がある人ほど「ここで逃げるべきか」と迷います。
出遅れた人ほど「やっと買えたのに、もう売るのか」と悩みます。
そして損している人ほど、格言を言い訳にしたくなります。

私も同じでした。

昔の私は、相場格言を知っているだけで、少し賢くなった気がしていました。
でも、実際に痛い目を見たのは、格言を知っていなかったからではありません。
格言を、撤退ルールの代わりにしてしまったからです。

今年の5月は、そこが特に危ないと見ています。

理由は単純です。
5月というカレンダーだけ見れば、警戒したくなる材料はあります。
一方で、足元の相場は、米国株も日本株もかなり強い動きを見せています。

Reutersは、2026年5月時点で、米国株について「今年は季節性だけで弱気に傾くには注意が必要」とする見方を紹介しています。背景には、企業業績、経済の底堅さ、そして地政学リスク後の反発があります。さらに、2026年は米中間選挙年でもあり、過去10回の中間選挙年では5月から10月にS&P500が下げた年が5回、平均では約1.5%の下落だったと報じられています。つまり、弱い季節性はありますが、それだけで全売りするほど単純ではないということです。(Reuters)

ここで大事なのは、格言を否定することではありません。

アノマリー、つまり過去に繰り返されやすかった傾向は、相場の地図として使えます。
ただし、地図は天気予報ではありません。
雨が降る可能性を知ることと、家を出ないことは別です。

この記事で持ち帰ってほしいのは、5月に売るか、売らないかの答えではありません。
何を見て、何を捨てるか。
どこまでなら持ち、どこを割ったら軽くするか。
この線引きです。

今日はそのために、まずノイズとシグナルを分けます。
そのうえで、今年の5月を3つのシナリオに分け、最後に撤退基準まで落とします。

カレンダーの声より先に捨てたいもの

セル・イン・メイで負ける人は、5月に売るから負けるのではありません。
売る理由が粗いまま、後から買い戻しで崩れるから負けます。

5月の相場で最初にやることは、情報を増やすことではありません。
むしろ、捨てる情報を決めることです。

無視していいノイズ

一つ目のノイズは、SNSの「今年の5月は危ない」という断言です。

こういう投稿を見ると、焦りが出ます。
特に含み益がある時は、利益を失う痛みを想像してしまいます。
人間は、まだ確定していない利益でも、失うと本当に傷つきます。

でも、その投稿があなたの保有比率、取得単価、投資期間、生活資金を知っていることはほぼありません。
他人の恐怖は、あなたの撤退基準にはなりません。

二つ目のノイズは、1日だけの急落や急騰です。

5月は出来高が薄くなりやすいと言われることがあります。
つまり、少ない注文で値段が振れやすい場面もあります。
朝に下げて、夜に戻す。
その逆もあります。

ここで毎日判断を変えると、相場を見るたびに売買する人になります。
それは投資というより、スマホに操作されている状態です。

三つ目のノイズは、「全部売った」「全力で買った」という他人の報告です。

これは一番やっかいです。
なぜなら、感情を直接揺らしてくるからです。
自分だけ遅れている気がします。
自分だけ間違っている気がします。

でも、全売りも全力買いも、資金量が違えば意味が変わります。
同じ100万円でも、生活防衛資金を別に持つ人と、余裕資金がそれしかない人では、まったく別のリスクです。

今年だけは見落としたくないシグナル

見るべきシグナルは、まず金利です。

特に米10年債利回りは、株式市場の体温計に近い存在です。
金利が上がると、将来の利益を高く評価しにくくなります。
つまり、成長株や半導体株のように、未来の期待で買われやすい銘柄ほど揺れやすくなります。

FRBのH.15データでは、2026年5月7日の米10年債利回りは4.41%、30年債利回りは4.97%、実効フェデラルファンド金利は3.63%でした。これは、金利が低くなって株を押し上げる局面というより、まだ金利を意識しながら株を買っている局面だと見ます。(連邦準備制度)

確認頻度は、毎日で十分です。
見る場所は、FRBのH.15、証券アプリ、TradingViewなどで構いません。
私は米10年債利回りが4.5%を超えて数日続くかを見ます。
4.5%は魔法の数字ではありません。
今の水準から、株のバリュエーションに圧力が出始めるかを測る目安です。

二つ目のシグナルは、上昇の広がりです。

指数が上がっていても、数銘柄だけが引っ張っている相場があります。
この状態は、見た目よりも足元が細いです。
お祭り会場で、表通りだけ明るくて、裏道が暗いようなものです。

5月上旬の米国株は、S&P500とNASDAQが高値圏にあり、半導体や大型テックが強い一方、上昇が一部銘柄に集中しているとの指摘も出ています。FTは、直近の戻りで主要5社が指数上昇の半分を担い、S&P500構成銘柄のうち50日移動平均を上回る銘柄が約半分にとどまると報じています。(Financial Times)

確認するものは、S&P500の時価総額加重指数と、均等加重指数の差です。
時価総額加重は大型株の影響が大きい指数です。
均等加重は、1社ずつ同じ重さで見る指数です。
この差が開くほど、相場の支えが細いと考えます。

三つ目のシグナルは、日本株なら円と日経平均の位置です。

2026年5月7日、日経平均は5.58%上昇して62,833.84円で終え、一時63,000円を超えました。TOPIXも3%上昇しています。Reutersは、好決算、AI関連への期待、中東情勢の楽観、円高方向への動きなどを背景として報じています。(Reuters)

ここで大切なのは、日経平均が上がったという事実だけではありません。
上げ方が急だったことです。

急騰は強さの証拠でもあります。
同時に、遅れて乗る人を焦らせる材料でもあります。
今年の5月は、売り遅れよりも、売った後の買い戻しで焦る人が増えやすいと見ています。

今年の5月は、売った後の買い戻しがいちばん難しい

セル・イン・メイの元になる考え方は、5月から10月の株価が、11月から4月より弱くなりやすいというものです。

Fidelityは、1945年から2026年4月までのS&P500について、5月から10月の平均上昇率が約2%、11月から4月の平均上昇率が約7%だったと整理しています。また、1990年以降では、5月から10月は平均で約2%の下落、下落した割合は56%だったとしています。(Fidelity)

一方で、Investopediaは、1990年から2023年のS&P500では5月から10月の平均が約3%、11月から4月が約6.3%と説明しています。期間や計算方法で数字は変わりますが、共通しているのは「夏場は相対的に弱いが、常に下がるわけではない」という点です。(Investopedia)

ここを間違えると危ないです。

セル・イン・メイは、「5月から株が下がる」という予言ではありません。
「5月から10月は、相対的にリターンが鈍りやすい」という傾向です。

この違いは大きいです。

リターンが鈍いなら、ポジションを軽くする、守りの比率を増やす、買い付けを分割する。
こういう対応になります。

でも、下がると決めつけると、全売りしたくなります。
そして上がった時に、買い戻しで苦しくなります。

今年のややこしさは、まさにそこです。

SPDR S&P500 ETFのSPYは、直近データで737.62ドル、Invesco QQQは711.23ドル、iShares MSCI Japan ETFのEWJは92.22ドルでした。いずれも5月上旬時点で強い地合いを映しています。

もちろん、ETF価格だけで相場を判断してはいけません。
ただ、少なくとも「5月だから弱い」とだけ言える地合いではありません。

私の見方はこうです。

今年の5月は、カレンダーで売る年ではなく、条件で軽くする年です。

条件は三つです。

一つ目は、米10年債利回りが4.5%を明確に上回り、5営業日続くことです。
今の4.4%台からもう一段上がるなら、株式市場は金利上昇を無視しにくくなります。
特にAI、半導体、グロース株は、期待の値段が高い分だけ揺れます。

二つ目は、NASDAQやQQQが20日移動平均を終値で3営業日連続で下回ることです。
20日移動平均は、おおよそ1か月の平均価格です。
つまり、短期の参加者が「思ったより弱い」と感じやすい線です。

三つ目は、均等加重指数が時価総額加重指数に対して3%以上劣後する状態が続くことです。
これは、大型株だけで指数を持ち上げているかを見るためです。
相場の芯が太いなら、上昇は広がります。
芯が細いなら、指数は高くても個人の体感は悪くなります。

正直、ここは私も迷います。

今の相場は、強い銘柄が本当に強いです。
一方で、全体の広がりには注意が必要です。
前提が変われば判断も変えます。
私なら、今すぐ全部売るより、条件に触れた分だけ軽くします。

私なら5月をこの3通りに分けて扱います

基本の道は、持ちながら新規買いを急がない

発生条件は、米10年債利回りが4.5%未満で推移し、QQQが20日移動平均を上回り、SPYが直近高値から5%以内にいることです。

この場合、私は長期のコア資産は残します。
NISAや積立で持っている広い指数は、原則としていじりません。
税金や再エントリーの難しさを考えると、全売りはコストが高いからです。

やることは、買い付けの速度を落とすことです。
毎週買っていた人は、2週間に1回にします。
一括で買いたかった人は、3回から5回に分けます。

やらないことは、急騰銘柄への飛び乗りです。
特に5月上旬に大きく上げた銘柄は、買う理由より、損切り位置を先に決めます。
損切り位置が決まらないなら、その買いは見送ります。

チェックするものは、米10年債利回り、QQQの20日線、均等加重指数との比較です。

逆風の道は、利益を守ることを優先する


発生条件は、米10年債利回りが4.6%を超えて5営業日続き、QQQが50日移動平均を終値で2営業日下回り、SPYが直近高値から7%以上下げることです。

50日移動平均は、おおよそ2か月半の平均価格です。
ここを割ると、短期だけでなく中期の投資家も警戒し始めます。

この場合、私はリスク資産を20%から30%軽くします。
全部ではありません。
理由は、反発した時に心が乱れるからです。

やることは、含み益の大きいものから一部利確することです。
含み損の銘柄を先に切るかどうかは、前提が壊れたかで決めます。
単に下がったから切るのではなく、買った理由が残っているかを見ます。

やらないことは、ナンピンです。
ナンピンは、下がったものを買い増すことです。
前提が壊れた後のナンピンは、平均取得単価を下げる作業ではありません。
傷口を広げる作業です。

チェックするものは、50日線、金利、出来高、そして自分の睡眠です。
夜中に何度も株価を見るなら、ポジションが大きすぎます。

様子見の道は、動かない勇気を使う

発生条件は、SPYが高値から3%から6%下げ、QQQが20日線付近で上下し、米10年債利回りが4.3%から4.6%の範囲にいることです。

この場合が一番難しいです。
下げているようにも見えるし、押し目にも見えるからです。
正直、ここは私も迷います。

やることは、現金比率を20%から35%に保つことです。
現金は、リターンを生まないように見えます。
でも、迷った時に売らずに済む余白になります。

やらないことは、毎日方針を変えることです。
月曜日に弱気、水曜日に強気、金曜日にまた弱気。
これをやると、相場ではなく自分の感情に売買させることになります。

チェックするものは、一つに絞ります。
私は米10年債利回りを最初に見ます。
株価より先に金利を見ると、値動きに振り回されにくくなります。

私が「5月だから売った」で払った授業料

私がこの格言で一番痛かったのは、2020年です。

時期は5月の連休明けでした。
コロナショックの急落から相場が戻り始めていました。
でも、私はその戻りを信じられませんでした。

ニュースには、感染拡大、景気悪化、失業、企業業績の不透明感が並んでいました。
チャートは戻っているのに、頭の中では「二番底が来る」という言葉ばかりが大きくなっていました。

そこで私は、持っていた米国株ETFをかなり軽くしました。
理由は、表向きにはリスク管理です。
でも本音は違いました。

怖かったんです。

せっかく戻った含み損が、また広がるのが嫌でした。
損を取り返したところで、もう一度やられるのが恥ずかしかった。
だから、セル・イン・メイという言葉に寄りかかりました。

その時に見ていたのは、相場そのものではありません。
自分の不安を正当化してくれる情報でした。

結果として、相場はそこからさらに上がりました。
Investopediaも、2020年の5月から10月のS&P500は強く、夏場のリターンが大きかった例として挙げています。(Investopedia)

私は途中で我慢できなくなりました。

最初は「どうせ下がる」と思っていました。
次に「少しだけ買い戻そう」と思いました。
最後は「置いていかれる」と感じました。

この最後の感情が危ないです。

置いていかれる恐怖、つまりFOMOです。
FOMOは、上がっているものを理由なしに買わせます。
そして、買った瞬間に下がると、今度は損切りできなくなります。

私は8月の終わりから9月にかけて、強かった銘柄を買い戻しました。
買った理由は、業績でも金利でもありません。
「これ以上上がったら耐えられない」でした。

その後の調整で、あっさり含み損になりました。
金額よりも、判断の汚さがこたえました。
売った時も感情。
買い戻した時も感情。
そのくせ、自分ではリスク管理をしているつもりでした。

今でも胃が重くなります。

何が間違いだったのか。

5月に売ったこと自体ではありません。
売った後の再エントリー条件を決めていなかったことです。

私は、撤退だけ決めて、復帰の条件を決めていませんでした。
だから、相場が上がった時に、心が裸になりました。

今なら、こうします。

売る前に、買い戻す条件を紙に書きます。
例えば、QQQが20日線を回復して3営業日保つ。
米10年債利回りが4.5%未満に戻る。
買い戻しは3回に分ける。

この条件がない売りは、避難ではありません。
ただの逃げです。
逃げてもいい場面はあります。
でも、逃げた先で何をするかを決めていないと、相場に戻る時にまた傷つきます。

あの失敗があったから、今の私は「売る前に、戻る条件を書く」ようにしています。

アノマリーを使うなら、出口を先に決めてから入る

ここからは具体的な数字と運用の話です。

まず、資金配分です。

今年の5月を基本シナリオで見るなら、私はリスク資産を60%から75%、現金や短期債的な待機資金を15%から30%、短期売買用を0%から10%にします。

リスク資産が60%から75%というのは、上昇を完全には捨てないという意味です。
ただし、現金を15%から30%残すことで、下げた時に自分を責めずに動けます。

様子見シナリオなら、リスク資産は50%から65%、現金は25%から40%です。
迷いが強い時は、利益を最大化するより、判断ミスを小さくすることを優先します。

逆風シナリオなら、リスク資産は35%から50%、現金は40%から55%まで増やします。
ここまで落とすのは、相場観に自信があるからではありません。
逆に、自分の判断が荒くなるのを知っているからです。

建て方は、3回から5回に分けます。

1回目は今の価格から小さく。
2回目は高値から3%下げたところ。
3回目は5%下げたところ。
4回目を入れるなら、50日線付近。
5回目は、金利が落ち着いて反発を確認してからです。

間隔は、最低でも3営業日から5営業日空けます。
同じ日に何度も買うと、分割しているようで、実際は感情を小分けにしているだけになります。

撤退基準は、価格、時間、前提の3点で置きます。

価格の基準は、買値から7%下落、またはQQQが50日移動平均を終値で2営業日連続で割ることです。
7%は、短期のノイズではなく、自分の見立てが外れている可能性を認める幅です。

時間の基準は、12営業日です。
買ってから12営業日たっても上昇に戻らず、20日線の下で停滞するなら、いったん半分にします。
時間を決めないと、含み損を「中長期投資」と呼び替えやすくなります。

前提の基準は、米10年債利回りが4.6%を超えて5営業日続くことです。
今の相場は、金利を無視して上がっているように見える場面があります。
でも、金利がさらに上がると、PERの高い銘柄ほど説明が苦しくなります。
PERは株価が利益の何倍まで買われているかです。
つまり、期待の値段がどれだけ高いかを見るものです。

判断に迷ったら、ポジションを半分にしてください。
間違えてもダメージが半分になります。
迷いは市場からのサインです。

これは弱気ではありません。
生き残るための調整です。

保存用チェックリスト

以下は、5月に売買する前に見るリストです。
Yesが少ないほど、売買を急がないほうがいいです。

・米10年債利回りは4.5%未満で落ち着いているか
・QQQは20日移動平均を上回っているか
・SPYは直近高値から5%以内にいるか
・上昇は大型株だけでなく、均等加重指数にも広がっているか
・買う前に損切り価格を書いたか
・売る前に買い戻し条件を書いたか
・現金比率は最低でも15%残っているか
・夜中に株価を見なくても眠れるサイズか
・その売買は、格言ではなく自分の条件に基づいているか

自分に当てはめる質問

あなたが今売りたい理由は、価格ですか。
それとも、5月という言葉ですか。

いったん売った後、何を見たら買い戻しますか。
その条件を数字で言えますか。

今のポジションが半分になったら、心は軽くなりますか。
それとも、上がった時に悔しさで買い戻しそうですか。

答えられないこと自体が、悪いわけではありません。
そこが、まだルールになっていない場所です。

私のミスを防ぐルール

私は、5月に入ったら新規買いを一括で入れません。
最低3回に分け、各回の間を3営業日以上空けます。

私は、売る前に買い戻し条件を書きます。
条件が書けない売りは、原則として半分までにします。

私は、金利が4.6%を超えて5営業日続いたら、グロース寄りのポジションを20%から30%軽くします。

私は、買値から7%下げたら、言い訳を探す前に半分落とします。
その後に前提を確認し、残りを続けるか決めます。

私は、夜中に株価を見たくなったら、翌営業日にサイズを落とします。
これは精神論ではありません。
生活に食い込んだポジションは、判断を必ず荒くするからです。

「強いなら買えばいい」という反論への答え

その指摘はもっともです。

今年の相場が強いなら、セル・イン・メイなど気にせず買えばいい。
そう考える人がいても自然です。
実際、強い相場で現金を持ちすぎると、機会損失になります。

ただし、私はここを条件で分けます。

米10年債利回りが4.5%未満で落ち着き、QQQが20日線を上回り、均等加重指数にも上昇が広がっているなら、買いを止める必要は薄いです。
その場合は、ただし分割で入ります。

一方で、指数だけが高値を更新し、上昇銘柄が限られ、金利が4.6%を超えてくるなら話は変わります。
その時は、強さに見えるものが、実は大型株だけの綱渡りかもしれません。

私は、強い相場を疑いすぎて取り逃がしたことがあります。
逆に、強い相場を信じすぎて高値でつかんだこともあります。
どちらも後悔が残ります。

だから今は、強いか弱いかを当てにいきません。
強いなら少し乗る。
崩れたら軽くする。
迷ったら半分にする。

このくらいの温度が、個人投資家にはちょうどいいと感じています。

明日の朝、最初に見るものは一つでいい

ここまでいろいろ書きましたが、明日スマホで最初に見るものは一つでいいです。

米10年債利回りです。

株価を先に見ると、上がった下がったで心が動きます。
でも、金利を先に見ると、株価の動きに理由を探しやすくなります。

4.5%未満で落ち着いているなら、5月という言葉だけで全売りする必要は薄いです。
4.6%を超えて5営業日続くなら、強い銘柄ほど一度サイズを見直します。
その中間なら、買いも売りも分割です。

要点は三つです。

セル・イン・メイは予言ではなく、警戒のきっかけです。
今年は、売った後の買い戻しで焦るほうが危ないです。
カレンダーではなく、金利、移動平均、上昇の広がりで判断します。

核心はこれです。

5月は売る月ではなく、線を引く月です。

相場は、こちらの都合を待ってくれません。
でも、こちらが先にルールを置くことはできます。
それだけで、画面を開く時の呼吸は少し変わります。

怖さが消えるわけではありません。
私も消えません。
ただ、怖さの正体が分かれば、手は少し止まります。
その一呼吸が、5月の相場では大きな差になります。

本記事は投資助言を目的としたものではありません。
記載内容は筆者個人の見解であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
投資に関する最終判断はご自身の責任において行ってください。


章タイトル記事内での位置づけ
1. 5月が怖いのではなく、言葉に飲まれるのが怖い本記事固有の論点を整理
2. カレンダーの声より先に捨てたいもの本記事固有の論点を整理
3. 無視していいノイズ本記事固有の論点を整理
4. 今年だけは見落としたくないシグナル本記事固有の論点を整理
5. 今年の5月は、売った後の買い戻しがいちばん難しい本記事固有の論点を整理
投資リサーチャー
続く「カレンダーの声より先に捨てたいもの」では、根拠を一段深く掘り下げます。短期の値動きだけに流されず、ファンダの裏付けを点検したいところです。

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この記事を書いた人

「日本個別株デューデリジェンスセンター」運営者。日本の個別株に特化した投資リサーチを専門とし、銘柄分析・企業デューデリジェンス・業界動向・IPO分析を中心に2,800本超の分析レポートを執筆。ファンダメンタルズ分析とデータドリブンなアプローチで、個人投資家の意思決定をサポートしています。毎日更新の分析レポートを通じて、プロ水準のリサーチを個人投資家に届けることをミッションとしています。

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