2025年6月、政府は「第1次国土強靭化実施中期計画」を閣議決定しました。事業規模は2026年度から5年間でおよそ20兆円強。これまで実施してきた15兆円規模の「5か年加速化対策」をさらに上回る水準で、防災・減災対策が国家プロジェクトとして加速していきます。配分の内訳を見ても、ライフラインの強靭化に約10.6兆円、防災インフラの整備・管理に約5.8兆円と、資金は具体的な工事案件に着実に流れ込む構造です。
さらに2026年11月1日の防災庁設置に向けた準備も進行中で、災害対応は自治体任せから国主導の司令塔体制へとシフトします。背景にあるのは、南海トラフ巨大地震で死者29.8万人・経済被害292兆円超とする政府の最悪想定、そして毎年のように激甚化する豪雨・土砂災害です。津波対策、斜面崩壊・地すべり対策、液状化対策、橋梁・トンネル等インフラ老朽化補修。いずれも待ったなしの課題として浮上しています。
株式市場では「国策に売りなし」の格言通り、建設・防災関連株が高市政権下で改めて物色対象となっています。本記事では、津波・斜面崩壊・地震・水害の各リスクに対応する銘柄を、特殊土木、海洋土木、ゼネコン、防災設備、防災DX、ドローンなど多様な切り口から20銘柄厳選しました。大型からスタンダード・グロース市場の小型株まで、時価総額・業種をバランスよく組み合わせています。長期保有を前提とした国策テーマ投資を考える上で、押さえておきたい銘柄群を一気にご紹介します。
【免責事項】
本記事は情報提供のみを目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。記事中の情報は執筆時点のものであり、その正確性・完全性について万全を期しておりますが、これを保証するものではありません。実際の投資にあたっては、各企業のIR資料、決算短信、有価証券報告書、最新の業績やニュース等を必ずご自身でご確認ください。株式投資には元本割れのリスクがあり、市場環境の変化や企業業績により株価は変動します。
【斜面防災・地盤改良の業界トップ】ライト工業 (1926” target=”_blank” rel=”noopener”>1926)
◎ 事業内容:
法面吹付け工事の最大手で、地盤改良・薬液注入・耐震補強・斜面安定工事を主力とする特殊土木の大手企業です。土砂災害対策の斜面防災事業、地震時の液状化対策、トンネル補修、地下構造物補強までカバーし、官公庁向け公共工事への依存度が高い堅実なビジネスモデルを持ちます。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
国土強靭化中期計画における「斜面崩壊対策」「液状化対策」のど真ん中に位置する銘柄です。同社の2026年3月期第3四半期決算は売上高1,035億円(前年同期比16.2%増)、営業利益124億円(同31.9%増)、純利益90億円(同36.5%増)と大幅増収増益を達成。基礎・地盤改良工事の受注増加と採算性向上が同時進行している好循環状態にあります。配当は年間107円へ7円増配予定で、株主還元姿勢も強化中です。能登半島地震や近年の豪雨災害により斜面・盛土の安全性に対する社会的関心が一段と高まっており、自治体による事前防災工事の発注が今後数年にわたり続くと見込まれます。法面吹付けという特殊技術領域で圧倒的な施工実績を持つため、案件単価・利益率ともに改善余地があり、政府の20兆円事業規模の恩恵を最も受けやすいポジションといえます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1942年設立。一貫して特殊土木の専業として成長し、東日本大震災・熊本地震・能登半島地震など主要災害の復旧工事で実績を積み上げてきました。2025年以降は防災庁発足に向けた予算増額の流れで受注環境が一段と好転。直近では業績の上方修正と増配を相次いで発表し、市場での評価が高まっています。
◎ リスク要因:
公共工事依存度が高く、政府予算の動向や入札競争激化が業績を左右します。資材高騰・人件費上昇による利益率圧迫リスクも継続課題です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
【消波ブロックと地盤改良の二本柱】不動テトラ (1813” target=”_blank” rel=”noopener”>1813)
◎ 事業内容:
陸上・海洋土木工事と地盤改良工事を主力とする中堅ゼネコンです。「テトラポッド」の名で知られる消波根固ブロックを手掛け、海岸・港湾の津波・高波対策で国内トップクラスの実績を持ちます。地盤の液状化対策、沈下対策などの防災向け技術にも強みがあります。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
津波対策と液状化対策の両方をワンストップで提供できる稀有な企業です。南海トラフ巨大地震の被害想定では、太平洋沿岸の津波・液状化被害が中心となるため、同社の事業領域はそのまま国策テーマと重なります。テトラポッド単体ではなく「消波ブロック+地盤改良+海洋土木」の総合提案ができるため、防潮堤・海岸堤防の高機能化案件で受注確度が高いのが特徴です。中期計画では収益性改善と環境対応ブロックの拡販を掲げており、海外向け技術ライセンス収入も伸び代があります。地盤改良工事は港湾の耐震化、データセンター基礎工事、空港滑走路強化など、防災以外の用途でも需要が拡大中。時価総額が比較的小さいため、テーマ物色の局面では値動きの妙味も期待できます。国土強靭化予算のうち海岸保全・港湾整備に充てられる部分の主要受け皿として、中長期で注目したい銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1956年に消波ブロック「テトラポッド」を国内導入したことで知られます。2009年に旧不動建設と旧テトラが合併し現体制へ。近年は液状化対策技術「サイドロック工法」など独自技術の開発に注力し、デジタル施工管理も推進しています。
◎ リスク要因:
公共投資の予算配分次第で受注が大きく振れます。海洋土木は工期が長く、資材費・燃料費の変動リスクを受けやすい構造です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):


















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